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昆虫掲示板 : 荒巻さんによる虫屋誕生記 4

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imasaka
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荒巻さんによる虫屋誕生記 4
虫屋誕生記 (その13)
久留米虫だより No.200 2008.3.17発行

「戦後篇」虫屋再開10年目昭和63年(1988)

昭和53年(1978)12月、少年期からの師匠、久留米昆初代会長梅野 明氏に乞われて、石橋美術館で開催された久昆主催の展覧会に協力した。戦前5年、戦後33年遠ざかっていた昆虫界を、その翌年から本格的に再開してこの年で10年となり、今年2008年に至って丁度30年ともなった。

この間、2年後には梅野氏が73才で亡くなられ、後事を託されて以降、会誌・会報の発行、会の運営、年中行事、他会との交流、採集等々、振り返れば、本業の片手間とは言え、毎日多忙な日々を送って来たものである。

(1994年6月27日梅野氏遺品整理)



















(1995年12月14日梅野氏標本移し替え作業 左から荒巻、西部)
















1月:前年年末31日に来久した別府の岩本会員を交えて、1日、2日は福岡の吉武会員と筑後・佐賀の両平野へオオクワガタ採集行。10日、2月11日、3月20日、4月4日も同様。

オオクワガタ採集行へは、年末12月にも、3日、4日、11日と出かけているが、それらの詳細は会誌に発表済み。5日、黒岳へルリクワガタ採集行。

8日と13日は唐津市へ、マメクワガタとネブトクワガタ掘り。当時、唐津大島ではマツクイムシの被害に遭った松の大木が多数切り倒され、その枯れ木で大量のネブトが採集できた。それらの標本も1991年の盗難に遭った中の一種で、当時の標本は一頭も残っていない。その後幾年か経って、クワガタづいた上田将人会員から是非との事で、同地へ行ったものの倒木どころか根っ子も皆無だった。その後、唐津の溝部会員から、同種を多数頂いた。

16日、白水 隆先生を迎えての第5回白水会。熊本県八代市日奈久温泉が会場で、参加は34名。

(1月16日第5回白水会)











(1月16日第5回白水会参加者)

















3月:19日、21日、28日、31日の4日間、スギカミキリ採集行。大牟田市勝立庄原在住で、当時は既に故人となられていた佐田禎之助会員の自宅近くの杉林が採集地。同行は毎回別々の会員だったが、父子で案内した廣川会員の言、「まるで、このカミキリは、黄紋を見ると、ミイデラハンミョウ(註)・カミキリか?」。

(註:昔の子供用の図鑑に、ミイデラゴミムシがミイデラハンミョウの名で載っていた。)

4月:1日、福智山(標高900.8m)へ、ミナミコルリクワガタ採集行で、山頂を究めた。13日、島原半島、16日、泉村林道川口線、24日黒岳、それぞれクワガタとカミキリ採り。

5月:2日、黒岳と大船山、5日、8日、10日と、添田町豊前坊〜北岳、カエデの花掬いとシオジの新芽に飛来するルリクワガタ採集行。15日から3日間、久留米市福祉部児童センター主催の高良山昆虫観察会。本年は、夏期も、7月下旬から9月上旬までの9日間、採集方法や標本作りなどの説明役として、会員の協力を得た。

6月:12日、佐賀昆虫同好会例会としての九千部山採集会。18日阿蘇仙酔峡。20日と26日、泉村林道川口線、五勇山方面へ。

7月:久留米市福祉部児童センター主催の夏期高良山昆虫観察会。10日:説明勉強会、30日:採集観察会、31日:同定・展翅・展足講習会、9月10日:説明会。協力会員:森田公造、西部泰治、川上太朗、田島研一、大塚健之、荒巻健二。17〜18日、熊本県内大臣林道〜三方山林道〜五勇山〜椎矢峠〜宮崎県門割林道。24日、熊本県三方山林道、泉村林道川口線、ヒメオオクワガタ二桁。

8月:3日、長崎県千々石町、トゲムネミヤマカミキリの他に、ベーツヒラタカミキリ。14日、大分県緒方町尾平、21日、26日、30日と福岡・佐賀県境脊振山にヨコヤマヒゲナガとフクチセダカコブ採集。

9月:15日、大分県黒岳、フクチセダカコブヤハズとツチイロフトヒゲカミキリ。30日、熊本県泉村林道川口線、ヒメオオクワガタ採集行、二人で34exs。

10月:8日、第7回温泉浸かって酒飲み虫談会(現、九州虫屋連絡会)。大分県九重町長者原九重ヒュッテにて開催、参加21名。16日、第28回昆虫慰霊祭。23日、大分・熊本県境牧ノ戸峠へルリクワガタ採集行。31日、福岡県犬ヶ岳〜一ノ岳〜経読林道へ、ルリ・ミナミコルリクワガタ採集行。

11月:3日、長崎県平戸島へ、九州各地で最も少ないと言われるフクチセダカコブ採集行。6日、福岡県宇美町〜猪ノ山〜犬鳴山へ、キュウシュウトゲバ・イチョウヒゲビロウドカミキリ採集行。9日、福岡県犬ヶ岳へ、ミナミコルリクワガタ採集行。

17〜18日、篠栗町に於いて福岡県青少年科学の集い(小中学生約450名)。久留米市から市児童センター職員2名、小学生41名、市職員2名、教師2名、大塚健之・荒巻健二が参加。

本1988年(昭和63年)の昆虫関係の出勤回数は62回のべ66日。めぼしい採集品は、オオクワガタ、ミナミコルリクワガタ、マメクワガタ、ヒメオオクワガタ、ネブトクワガタ、モンクロベニカミキリ、スギカミキリ、キュウシュウトゲバカミキリ、イチョウヒゲビロウドカミキリなどである。

1988年に採集等に同行された会員は以下の通り。足立一夫、岩橋 正、岩本常夫、漆山誠一、大塚健之、小野山勝、川上太朗、田島研一、西部泰治、野田 亮、廣川典範、本田良太、溝上誠司、吉武 明。


虫屋誕生記 (その14)
久留米虫だより No.203 2009.3.15発行

「戦後篇」虫屋再開11年目平成元年(1989)

1月:筑後・佐賀の両平野へオオクワガタ採集行。4月初め?9回、12月に3回。

大分昆虫同好会新年会、長湯温泉、一泊日、黒岳、大船山へルリクワガタ他カミキリの材。

2月:第6回白水会、参加者53名。当日快晴に恵まれ、岩橋君と2人で野母崎へ。長崎県初記録のマメクワガタを採集(その後盗難に遭う)。午後2時すぎ帰途、大和町の会場へ。

3月:大牟田市勝立庄原の杉林へ、スギカミキリ採集行。
4月:犬ヶ岳、英彦山、黒岳へルリクワガタ、ヒコサンヒゲナガコバネ、コボトケ等。過去、一回目の犬ヶ岳は脊梁を難行苦行して歩行、当時、経読林道を知らず、山麓近くで、左方向に林道があるのを気づいて、これ?の努力は何だったのだろうと二人で苦笑い。

5月:広島県十方山林道。九州には生息しないフタスジカタビロハナ採集行に新婚間もない足立夫妻の案内で。伐採されて間もない林道辺のヤマシャクヤクの花に吸蜜に来ている同種の手づかみでの採集は感激したものだった。大船山林道、黒岳へ3回、カエデノヘリグロハナほか、材からはオニグルミノキモン。鳥栖市朝日山へホシベニ。筑後川右岸の佐賀県側は少し赤っぽいヒメオサムシ。

6月:佐賀市方面にムネホシシロ、無数にあったクリーク沿いの野桑は伐られていた。九重ヤマナミハイウェイ(高速道路ではない)沿いのムモンベニ。

阿蘇仙酔峡へムナコブハナ。この地には当時期、海外へ行かない時は毎年のように行っている。
思えば、最初の同種の採集行の折、最珍品の♀を8M竿いっぱいに延ばしていたので採り逃がし、草むらに落下したのを飛び立つのを待っていた。佐賀の同行した某君が他所から帰って来た直後、すかさず横取りしてキャッチ。その翌年には5名の会員を案内して10日間のうちに6回も通ったが、それ以後、いつも小生の採集数が少なく、0敗も多く、九州中の採集地の中で最もついていない鬼門の場所で、2008年6月の昨シーズン?、まだ唯一頭の♀も採集したことがない(「イモだから」との影の声有り・此稿本人了解済み)。

この地は、通称ベニハンノキ、キュウシュウヌバタマ、イタヤ、キモン、ソボリンゴ等の好採集地で、時折、珍種のムナコブ狙いの関東・関西組と会うこともある。

(2000年6月16日阿蘇山仙酔峡で、偶然来合わせた新里さん等と、上段左から斉藤、新里、西山、下段左から石蔵、荒巻、小林)
















泉村五家荘、黒岳、牧ノ戸峠。トゲムネミヤマ狙いの千々石町へは3回、このところ毎年の採集行。小倉の会員と合流して3人で山口県千種岳(徳佐町)へ。彼に13頭の大型のトゲムネミヤマを渡す。昔、本陣だったという居館の庭先に植えられたタラヨウの洞からベニバハナが3人で58exs.、うち、2人で採った数少ない11♀は、例によって、「強盗トクゾー」に召し上げられてしまった。

7月:長崎県対馬、時間無く空路にて日帰り。めぼしい虫は野桑でのチョウセンシロ初採集。16、17、22日の3回、久留米市福祉部児童センター主催の夏期高良山昆虫観察会。


虫屋誕生記 (その15)
久留米虫だより No. 204 2009.10.15発行

「戦後篇」虫屋再開12年目平成2年(1990)

1月:前年同様、筑後・佐賀の両平野へオオクワガタ採集行。3月中旬?に5回。市内、大善寺町にて75mm他を採集。この個体が手持ち標本の最大。1985年より約10年同種を採集して、70mm以上は4頭、36名の知人を案内したが、単独行は只の一回もない。

3月:大分昆虫同好会総会、久留米昆虫同好会総会。

(1996年3月31日久留米昆虫同好会総会)















(1996年3月31日久留米昆虫同好会総会出席者)




















4月:鹿児島市城山にサツマスギノアカネトラカミキリ、金峰町にケブカトラカミキリの採集行。添田町英彦山へ3回出かけ、トガリバアカネトラ、カエデノヘリグロハナ、ヒコサンヒゲナガコバネ、ミヤマルリハナの各カミキリと、ルリクワガタ2種などを採集。11日〜18日?、沖縄県石垣島行、初めての同島行だったが、40数種のカミキリを採集。

5月:鹿児島の森一規氏の依頼で、桑の木の枯れ木を採取。一日がかりで、やっと午後5時半頃見つけて送付、ムネホシシロカミキリ約400頭余が羽化脱出したとの連絡があった。5月下旬に再度採集行。広島県十方山に出かけて、九州には生息しないアカイロニセハムシハナカミキリを楓の花で、フタスジカタビロハナカミキリを山芍薬の花で、それぞれ初めて採集。

(註:虫屋誕生記 (その14)の1989年5月の項で、「足立夫妻の案内で出かけた十方山林道でヤマシャクヤクの花に吸蜜に来ている同種の手づかみでの採集は感激した。」と書かれているので、「初めて採集」は勘違いか・・・。)

佐賀長崎県境の経ヶ岳、大分県の九酔渓と飯田高原、黒岳への採集行。成果はフクチコブヤハズ、ムモンベニ、ヘリグロベニ、コジマヒゲナガコバネなどのカミキリ。

6月:1日から6日?、本年2度目の石垣島行き。7日と8日は宮古、案内は大本徳造氏。彼は3月末に拙宅を訪れて以来、6月末?、南西諸島各地でカミキリムシ・コガネムシを採集していた。現地で知り合った花谷達郎・深名隆司両氏と大本氏のおかげで、同地産天牛約80種以上を採集。

(6月3日バンナ岳にて)
















中旬、熊本県八代郡泉村五家荘、樅木と林道川口線で採集、下旬に再度同地へ。ここのコブヤハズカミキリは真黒で、吾々は「クロセダカコブヤハズ」と言っている。林道横のシナノキではシナカミキリ他5種が採れたが、伐採木が古くなったせいか、この年以降、全く1種も採れなくなった。他には朴の木でフチグロヤツボシカミキリ。

岡山県蒜山高原行き、当時は中国自動車道の落合からの分岐がなく、新見インター下車。新婚ほやほやの足立一夫夫妻の案内で、フタスジカタビロハナカミキリを山芍薬の花で、アカイロニセハムシハナカミキリを楓の花で採集。

7月:6月下旬と7月上旬に、長崎県千々石町橘神社に出かけ、トゲムネミヤマカミキリを6♂3♀採集。
7日、8日、10日は久留米市福祉部児童センター主催の夏期昆虫観察教室。開講式に続いて、講話、実習、高良山での昆虫採集・観察会。その後、同定・展翅・展足講習会、児童30名の他、父兄も参加。

中旬、大分県由布院町塚原、アサ、アカハナ、ヒメビロウド他のカミキリ。同地では蝶屋さんが喜びそうなミドリヒョウモンが多く飛んでいた。19日から24日?、対馬行。スネケブカヒロコバネ、チョウセンシロ、オオアオ他のカミキリ。ツシマカブリモドキをクワガタトラップで採集していたところ、同行の漆山君が「臭いので採らない」と言っていたが、九大を卒業し名古屋に就職して、その後、「あの時採集しとけば良かった」などと言っていた。

7月下旬、長崎県平戸島志々伎山。午後8時半同地着、木に登りコゲチャヒラタ・ベーツヒラタカミキリを採集。一番若い某君は、木に登るのが不得手と見えて0敗、以降、再度誘ったが、「2度とは行かない」と言っていた。

8月:大分県緒方町、H氏に誘われて同行したのだが、九州の脊梁山地では7月も25日以降は全くと言うほど虫がいなくなる。ノリウツギはこの頃が満開だが、花に来るのはコアオハナムグリのみ、7月だったらルリボシカミキリが多数採集できたものを・・・。
一泊して椎矢峠へ。車の窓を開けると一ペンに虻が20頭位も飛び込んでくる。樅木でさらに一泊して林道川口線へ。それでも、目星いものはカンボウトラカミキリのみ。やはり8月に行くものではない。

9月:大分県大船山、フクチセダカコブヤハズ、ニセビロウド、ツチイロフトヒゲなどのカミキリ。小郡市宝満川・稲吉橋・二森でヒゲコガネ多数採集。熊本県泉村林道川口線、2人で目を皿のようにして見るも1頭も見かけず、石の下まで探すも採集できず。しばらくして、「ユンボー車」が音を立てて、前部のシャベルを左右に大きく振りながら、木々の葉を落としながら下ってきた。これでは全くヒメオオクワガタもついていないはず。

10月:泉村林道川口線に2回採集行、下旬には英彦山へ。
11月:福岡県犬ヶ岳へ、ミナミコルリクワガタ採集行。大分県別府市鉄輪温泉にて第9回温泉つかって酒呑み虫談会、出席33名。司会で酷く疲れた。

12月:鹿児島県甫与志岳へ材採集。翌年4月30日〜6月12日?に、珍種のカミキリ他、21種が羽化脱出。

1990年に採集等に同行された会員は以下の通り。足立一夫、岩橋 正、岩本常夫、漆山誠一、大塚健之、大本徳造、西部泰治、野田 亮、高橋隆信、廣川典範、本田良太、水城利光、森 繁利、吉武 明、森 一規、白地廣志。
昆虫関係の出勤回数は50回のべ79日。


虫屋誕生記 (その16)
久留米虫だより No.206 2010.3.15発行

「戦後篇」虫屋再開13年目平成3年(1991)
(カミキリは略)

1月:本年も筑後・佐賀の両平野へオオクワガタ採集行4回、材が少なくなり成果今一つ。前年に亡くなられた小野山氏の昆虫遺品整理に1月4日から11回、福岡市へ通う。詳細は別稿参照。

2月:大分昆新年会、由布院町湯平温泉。長崎昆総会並びに新年会、佐賀昆総会出席。
3月:英彦山系北岳へルリクワガタ採集行、24日の降雪で北向きの同地では雪が多く残り残雪が凍って、登山も林中での採集も大骨折りの難行苦行、少数の成・幼虫のみ。下旬、満開の桜の花を目当てに、島原半島のトゲムネミヤマの生息地調査→同地の今坂氏と会う。

4月:上旬7日間、中華人民共和国安微省合肥市へ。ぶどうの巨峰を根付かせた鹿毛氏の懇望により日中友好協会昆虫斑として、強く同行を希望された西部・岩本両氏を含む一行4人で訪中。同市で吾々のために一週間延長されていた南京博物館昆虫展での多数の蝶画は見事。上海までの航空料金以外は招待旅行だったが、失敗談も含めて多くの想い出が有り、採集旅行ではなかったが文章として書き残して居きたいと考えている。

筑紫昆虫同好会再開・発会式。世話人:高木正身・野村周平両氏や白水隆先生ほか出席。
白髪岳・市房山・霧島山系へ、キュウシュウオオクボ、アカジマトラの材採集。温迫峠のカエデの花で採集したコメツキの一種は、同定された大平仁夫氏によると、49年振りの再採集記録とのこと。

(1999年11月13日第12回日本鞘翅学会大会(豊橋市)で、左から大平先生、荒巻)
















5月:初旬の5日間対馬行。ケヤキの新芽でヨスジアオ・キクスイモドキの大量採集。東海大の村田浩平会員からの「ぜひ出席を」との連絡で、鱗翅学会九州支部大会へ2人を誘い出席。
下旬、九重ヒュッテに於いて九州虫屋連絡会。2日目、ジュウモンジニセリンゴの大量発生地を発見(会誌・1991年通巻59号に詳細を発表)。

6月:1日、5日、7日、12日、24日と黒岳行。主だった種は、チャイロヒメコブハナ、ジュウモンジニセリンゴ、ソボリンゴ、フクチセダカコブヤハズ等。21日と27日は、千々石町橘神社へトゲムネミヤマ採集行、2日間の同行者は4名。下旬3日間、泉村五家荘、林道川口線、御船町などカミキリ27種。

(6月7日阿蘇山仙酔峡にて、左から岩橋、荒巻)
















7月:6〜7日、林道川口線(矢部町)で行われた佐賀昆初の県外一泊採集会に参加。7日は黒岳に回り、栗の花の場所へ案内、九州では珍種のフタコブルリハナを皆で70頭以上採集。此の地は、大分昆会長・中島三夫氏が小生に初めて教えられて以降広く知られるようになり、現在でも過去程ではないが、最良の好採集地であり、同地で33種のカミキリを採集している。8日、11日、12日、同じく黒岳。先の7日は小雨交じりの日だったが最良の成果。それに引き替え、どういうわけかこの3日は、好天にもかかわらず成果が上がらず。じろそ村で大分県初のオオムツボシタマムシを獲ったくらい。

18〜19日、甫与志岳に夜間ライトトラップをかねて採集行。カミキリ22種の貧果。下旬、久留米市福祉部児童センター主催、夏の高良山昆虫観察教室を会員諸氏の協力で3日間開催。25〜26日、内大臣林道、熊本県初記録のヒメヨツスジハナ、オオクロ他15種。27日泉村、樅木より下界は晴天の様だったが、山犬切(林道川口線)、樅木、椎葉越の3林道共雨だったので、わずか13種のカミキリ。帰途ミッショントラブルもやっとの帰宅。

8月:6日、14日は脊振山、12日は九千部山、ヨコヤマヒゲナガ採集行。下旬から9月上旬にかけて、4回、小郡市宝満川へ、ヒゲナガコガネ、下旬泉村行。

9月:19〜25日、タイ国北部へ初めての海外採集行。会誌70号(1994)に詳細発表。

(1997年4月20日東マレーシア(北ボルネオ)BUNSI林道にて、左から阿比留、高見、荒巻。この頃このトリオで毎年海外に採集に出られていた)
















10月:9日、黒岳行。例年この時期はコブとツチイロフトヒゲ。13日は第31回昆虫慰霊祭。北野龍海氏の昆虫標本整理、約130箱。このうち、沖縄県産昆虫20箱を新規の標本箱に入れ直して、沖縄県国頭村に寄付。以降、到着の連絡もなく音信不通となっている。

11月:七里田温泉において第10回九州虫屋連絡会(秋の部)参加39名。オオクワガタ採集行4回。
12月:甫与志岳に材採集行。前年の同地の材からのカミキリは21種羽化脱出(6月)。

平成3年(1991)の同行者、昆虫関係出動回数54回86日。足立一夫、岩橋 正、岩本常夫、漆山誠一、大塚健之、川上太朗、行徳直己、高橋隆信、田島研一、堤内雄二、富松英輔、西部泰治、西田圭志、西田光康、野田 亮、廣川典範、本田良太、水城利光、森田公造、吉武 明、会員外:岡田裕之、小野義満、森 一規

採集地
福岡県:英彦山(添田町)、高良山(久留米市)、宝満川(小郡市)、九千部山・脊振山(県境)
大分県:黒岳(庄内町:現・由布市)、由布院町(由布市)
長崎県:千々石町(現・雲仙市)、対馬(現・対馬市)、島原半島
熊本県:白髪岳(上村:現・あさぎり町)、市房山(湯ノ前町)、内大臣林道(含む宮崎県境)、林道川口線(泉村:現・八代市)、御船町
鹿児島県:甫与志岳(内之浦町:現・肝付町)、霧島山系、佐多岬(佐多町:現・南大隅町)


虫屋誕生記 (その17)
久留米虫だより No.211 2011.10.15発行

「戦後篇」虫屋再開14年目平成7年(1992)
(カミキリは略)

1月:12日と15日、佐賀・筑後の両平野にオオクワガタ採集行。佐賀県千代田町田中は、1990年2月に同県最大の♂73mmを採集した場所で、最初の材崩しは1985年2月のこと。この年は材の焼却や圃場整備で放置材がほとんど無く、成果は上がらず。
18日には長崎昆虫同好会総会に出席。19日には佐賀昆虫同好会第100回例会に出席。

(1月18日長崎昆総会)

















(1月18日長崎昆総会出席者)























(1月19日佐賀昆総会)














(1月19日佐賀昆総会出席者)























2月:13日、17日、18日、28日、建設省(当時)武雄工事事務所依頼の「佐賀県一級河川」 陸生昆虫調査、嘉瀬川・六角川・牛津川。
15日、第8回白水会、大分県日田市簡易センターにて、参加47名。白水会は、白水隆氏 の喜寿祝を含めて11回行ったが、この時の写真のみがネガが紛失して無い。

3月:佐賀県多良山系経ヶ岳へ、ウンゼンルリ・スジ・オニのクワガタ成虫・幼虫の採集、オニは多数。
4月:2日から17日まで沖縄行き。石垣島は時期が早いと考えたが、やはり成果は前年の20分の1。

(4月6日バンナ岳でのスウィーピング)




















7日から11日(雨)まで(11日は雨)は与那国島。産するカミキリ30数種のうち24種を3人で採集。

(4月10日与那国島、左から大本、荒巻)
















5月:宮崎県祖母山系親父山へ3日と4日。オニとツヤハダの2種のクワガタを採集。尾平の民宿で当日は泊めないと言われたが、大分昆の例会で3泊したことを告げて無理矢理1泊。登山客と間違われて早朝5時に起こされた。豊栄林道へ右側にカエデの大木が2本有り、大分昆の会員によれば二叉の所まで10m、そこから8mサオで採集すべし、ただ崖下は5mほどある。それでもこの枝先の中程で、大分県初記録のヒコサンヒゲナガコバネが採集されている。

20日、23日、30日黒岳周辺と塚原。セミスジニセ・ジュウモンジニセ・ハネビロハナ等。

(5月30日大分県黒岳にて、九州虫屋連絡会途上、左から天野、荒巻、大塚)
















28日佐賀県鹿島市、小さな神社の欅の空洞になった古木からベニバハナ(西田光康氏発見)。3年前山口県徳佐の民家内のタラヨウの大木で3人で60余頭を採集したことがあるが、この時はほとんど雄だったが、ここでは雌雄同数採集された。

6月:13日鳥栖市朝日山と高良山森林公園。タブの新芽にホシベニ多数。この数年後、朝日山のタブは切り倒され、森林公園では下界の展望を良くする為とかで全部伐採。21〜22日牧ノ戸峠(1250m地点)、ムナコブハナを3人で狙うも1頭も飛来せず、黒岳へ。
26日甫与志岳、3人で奄美大島行きの途上、車中一泊。27日は鹿児島市内の友人宅に1泊。28日から7月2日まで奄美神屋地区でクワガタ4種59exs.。千葉の友人がトラップをそのままにして一足先に帰ったため、お陰様でクワガタ180頭を採集。他はカミキリ。

7月:8日黒岳へ、フタコブルリハナ・ジャコウホソハナ・ムナコブハナなど20種以上。9日、23日、31日建設省佐賀県一級河川陸生昆虫夏調査。11日、12日、18日久留米市福祉部児童センター主催、高良山昆虫観察会。15日湯布院町塚原・黒岳、アサ・ヘリグロリンゴ・チャイロヒメコブハナ(現シコク)。
19日〜31日、久留米昆虫同好会主催第28回昆虫展、於 久留米市立図書館。石橋美術館改修工事のため市職員の同級生で観光課長の牟田浩人の協力にて開催。26日祖母山麓尾平、ルリボシ・イッシキキモン・ヤノトラほか。

8月:1日〜4日泉村・白髪岳、ミヤマ・ノコギリ・アカアシ・ヒメオオ等クワガタ類。クロセダカ・キヌツヤハナ・ヒゲナガ・ルリ・ヨツキボシ・ビロウドなどのカミキリ。

(8月3日熊本県白髪岳猪子伏林道での夜間採集)
















14日〜31日、岩田屋久留米店主催、世界の昆虫展協力、招待券は僅か200枚のみ。日当は5000円(すべて協力した会員に差し上げた)、知人106名を出口から入場させた。店休日を除く17日間の入場者は予定の5万人が49931名。期間中、友人達と次々に交流し、喫茶・飲食代で74000円も使っていた。また、期間中、オオクワガタ成虫17頭を入り口に展示し、終了後は会員2人にそっくり頒けた、これが彼等のクワガタムシ元年となる。

9月:6日〜11日、オーストラリア観光招待旅行。ケアンズ・ブリスベン・シドニー。ケアンズでは蝶の博物館を1人で見学。ブリスベンの宿舎では各棟の階段の灯火で小昆虫を採集し、一部は会誌に発表。ここの9月は日本の3月に相当し、虫の発生には早い。

25日、30日、10月6日建設省佐賀県一級河川陸生昆虫秋調査。六角川−牛津川各3地点。10月:11日城島町へオオクワガタ採集行。この頃までにほとんど倒木が処分されて無くなり、僅かに立ち枯れ部分にクワガタが発生しているようであった。14日、16日引き続き建設省福岡県一級河川陸生昆虫秋調査。矢部川。

17〜18日平戸島志々伎山へ。安満岳のコブは珍品、オオチャイロハナムグリが採れる。平戸でヒラドヒメオサ。生月島ではイキツキヒメオサが新しい側溝で大量に採れた。
23〜25日久留米市中央公民館(現エールピア久留米)の文化祭。カミキリ・トンボ・チョ ウ・クワガタ・蝶の鱗粉転写・昆虫の折り紙他、パネルを展示。
25日、佐賀昆虫同好会創立20周年祝賀会・102回例会に出席、参加者20名。

(佐賀昆虫同好会創立20周年祝賀会)
















11月:1日第31回昆虫慰霊祭、高良大社昆虫塔前、参加者19名、高良開館にて懇親会。
白水先生の講話と、荒巻のオーストラリア旅行記。

(1994年10月16日第34回昆虫慰霊祭)













(1994年10月16日第34回昆虫慰霊祭出席者)
















7〜8日第11回九州虫屋連絡会。添田町英彦山において、参加者32名。散会後3人でルリクワガタ採集行。

以上、昆虫関係出勤回数35回、のべ107日。
同行した会員
西部泰治・岩本常夫・川上太朗・廣川典範・本田良太・堤内雄二・大本徳造・吉武 明・大塚健之・富松英輔・水城利光・岩橋 正・野田 亮
会員外
小野義満・郡 正俊・森 一規・三村義友・高比良光治

採集地 福岡県英彦山・高良山・筑後市・城島町・三潴町、大分県祖母山系親父山・豊栄林道・尾平・緒方町・牧ノ戸峠・飯田高原・黒岳・塚原、熊本県白髪岳猪子伏・泉村林道川口線・樅木林道・椎葉越え、佐賀県武雄市・三根町・牛津町・久保田町・三田川町・鹿島市・鳥栖市朝日山・多良山系経ヶ岳、長崎県平戸島・生月島、鹿児島健奄美大島・甫与志岳、沖縄県石垣島・与那国島

(12月31日自宅で標本整理)
















虫屋誕生記(その18)
久留米虫だより No.221 2014.3.10発行

〔戦後篇〕虫屋再開15年目平成5年(1993年)
(カミキリは略)

9回を数えた各会員の誕生記の後、小生が第10回を初回とし会報「久留米虫だより」?96(1985.4.30)に発表のあと、後続のないまま時々連載し、会報211号に「その17」として発表。なるべく多くの会員に連載して頂きたく考えております。

過去9回と小生の4回迄の記事は第3代久昆会長、森田公造氏の自筆の見事な活字体で書かれており、古い会誌・会報を見る度にその書体に感心させられる。

1月:博多昆虫同好会・大分昆虫同好会・筑紫昆虫同好会の新年会に参加。佐賀昆虫同好会、長崎昆虫同好会の総会に出席。

3月:フィリピン採集紀行11日より21日迄、詳細は会誌71号(2003)に発表。当時円ルート 80円台現地のペソは4.2倍に使えた。
個人での採集個体昆虫は810頭、他に購入と現地の人に採って頂いた虫は1,000頭以上、帰国後その2/3は人に差上げた。久昆総会13名参加。

(1996年8月13日フィリピン ミンダナオ島 アポ山山麓の村で現地人の子供達に囲まれて)




















4月:大塚健之会員結婚式、会員6名故小野山勝氏夫人が参加。くるめ環境保全指導員結成会議24名参加。
佐賀県一級河川陸生昆虫調査表を建設省武雄工事事務所へ提出、4年に1度3回に亘り春夏秋の各3日間夜間採集も行い年に述べ9日間、会員の西部泰治、川上太朗、山本徹和、森繁利、藤本博文、九州大学理学部昆虫学教室の学生達12名の協力で行った。
18日添田町英彦山系北岳・野峠方面、ルリクワガタ採集行。

5月:長崎県対馬1日〜5日航空便往復。対馬特産種のツシママイマイ、ツシマヒメオサ、キンオニクワガタ、ツシマヒラタ、ヨスジアオ、ガロアムシは対馬初記録。

(1996年7月28日対馬行の船上にて、左から小田、荒巻、城戸)
















15日小生が発案し河村、行徳、大塚3氏を世話人として、第10回白水会は白水隆氏の希望で最終会とし久留米市で挙行、41名の参加。月刊むしに投稿同氏の追悼文は会誌と会報に。
16〜17日東京の江田茂氏の依頼で長崎県平戸島・生月島へ。ヒラド、イキツキのヒメオサ両種多数。
29日第11回九州虫屋連絡会春の部、大分県庄内町黒岳荘参加36名、30日は採集行、同地近くの伐採地でジュウモンジニセリンゴ、チャバネニセリンゴ他カミキリ多数。

6月:1日、白水隆氏に建設省一級河川調査の巻頭に氏名を借りたお礼に久留米にて招待。

(1996年3月16日上田氏(後)宅にて、前列左から白水先生、荒巻、岩橋、西部)
















5日、本年再度生月・平戸両島へ。ヒメオサムシ・トラップ、回収は6月10日約200頭。
23日〜7月8日、本年再度フィリピンへ採集行、詳細紀行文は会誌73(2005)に発表。1,500余頭の甲虫を持帰ったが、その3分の2は来襲した「ハゲタカ」と「ハイエナ」に持去られた。

7月:11日と13日大分県庄内町黒岳、チャイロヒメコブハナ、フタコブルリハナ他。
14日久昆例会出席9名。久留米市福祉部児童センター主催昆虫観察会7月24,25日,8月7日。

8月:福岡・佐賀県境背振山。1,000m級以上の山で、九州では最も虫が少なくヨコヤマヒゲナガ採集に毎年の様に採集に行っているが、カスガキモン、ソボリンゴ各1例の記録のみ。
25日福岡県庁、環境庁自然公園指導員永年勤務表彰式へ、2人だけ。17年間県に協力したが無報酬、この日表彰状とバッジ、ネクタイピン、帰路の天神迄のタクシー券を戴いたのみ。

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荒巻さんによる虫屋誕生記はこの、虫屋再開15年目の1993年8月の項までで終わっている。
亡くなったのが2017年7月であるので、その後24年間も同様の虫屋生活を続けられたことになる。
荒巻さんは1972年から2011年まで32年間、久留米昆蟲研究會の事務局を続けられ、会計事務、総会、昆虫慰霊祭、会誌編集を執行されていた。

(1995年4月2日久留米昆虫同好会総会)
















チョウ屋さんとして有名な鳩山邦夫氏も、選挙区の変更に伴って荒巻さんを訪ねて入会され、亡くなる前まで総会、昆虫慰霊祭、忘年会には出席されていた。

(2010年12月19日久留米昆虫研究會忘年会にて、前列左から二人目が鳩山さん、三人目が荒巻さん)


















なお、久留米昆蟲研究會では、会誌KORASANA87号を荒巻さん追悼号として発行し、4回に渡って掲載した荒巻さんによる虫屋誕生記も再録する予定である。