今坂正一の世界
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耳納山地でのクロシジミの採集例

今坂正一

2005年7月7日に耳納山地を縦貫している耳納スカイライン沿いに採集したが、グライダー山、及び鷹取山の山頂で、それぞれクロシジミを目撃し、鷹取山産1ex.を採集したので記録しておきたい。

◎クロシジミ Niphanda fusca (Bremer et Grey)
久留米市草野町グライダー山山頂(alt. 640m), 1ex.(目撃), 7. VII. 2005;
星野村鷹取山山頂(alt. 802m), 1ex.(目撃), 1♀.(採集), 7. VII. 2005.
どちらも、山頂のちょっとした茂みの葉上に見られた。採集した個体は自宅の机上で撮影した後、展翅標本として保管した。
本種は、筑後地方では、小郡市花立山、浮羽町、田主丸町、久留米市高良山、同草野町、山門郡清水山、黒木町上田代、筑後市、大牟田市などで記録されているが、いずれも、1950〜1970年代の記録が中心で、最近の記録は少ないと思われる。「福岡県の希少野生生物(2001)」では、絶滅危惧I類に指定されて、本種の衰亡が懸念されている。耳納スカイライン沿いは、明るい草地やススキ原が比較的多く残されているので、生息地としては安定しているのかもしれない。グライダー山も鷹取山の山頂も、狭い範囲ではあるが、パラグライダーの基地や公園として、人為的に草刈りが行われているので、あるいは、それが本種の生育にプラスしているのかもしれない。

上:鷹取山山頂
右:鷹取山産クロシジミ♀


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長崎県島原半島産甲虫覚え書き 1