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Koganemushi,(62),1999 長崎昆虫研究会

長崎県産コガネムシ主科目録


今坂正一・楠井善久・野田正美・青木良夫
峰 正隆・阿比留巨人・松田 亨
(長崎昆虫研究会甲虫会グル−プ)

<はじめに>
甲虫会リスト第3集として、今回はコガネムシ主科目録を報告する。長崎県のクワガタムシとコガネムシについては、他の甲虫同様、G.LEWISの採集品よるWATERHOUSE(1875)の報告が最初である。本県を基産地として、ヒメダイコクコガネ(対馬)、ツヤエンマコガネ、ツヤマグソコガネ、クロツヤマグソコガネ、ネグロマグソコガネ、クロツツマグソコガネ、アカマダラセンチコガネ、ムネアカセンチコガネ、マルコブスジコガネ、アシナガコガネ、オオカンショコガネ、キスジコガネ、ナラノチャイロコガネなど23種を記載し、マメダルマコガネ、ダイコクコガネ、ヒメコブスジコガネ、シロスジコガネ、スジコガネ、ハンノヒメコガネ(対馬)、アシナガハナムグリ対馬亜種(対馬)などを記録した。その後、LEWISは(1879)と(1895)、(1896)の3回にわたり自身で報告し、シラホシハナムグリ、マルマグソコガネ、カバイロビロウドコガネ、ヒメカンショコガネ、オオチャイロコガネ(長崎・五島)、チョウセンキコガネ(五島)などを本県を基産地として記載したが、最後の2種は産地を取り違えたようで、その後、国内からの記録はない。また、HAROLD(1896)は長崎を基産地としてサクラコガネを記載し、ツヤコガネを長崎から記録した。BRENSKE(1897)はマルガタビロウドコガネを長崎を基産地として記載し、ヒメビロウドコガネ、ビロウドコガネなどを長崎から記録した。TESAR(1938)が雲仙から記載したHoplosternus kinoshitaiはサツマコフキコガネのシノニムとされた。
国内の研究者では、NAKANE(1964)が五島福江島よりアオハナムグリ五島亜種を記載した。NOMURA(1964)はサンカクスジコガネの九州亜種を記載する際に、本県口之津産をパラタイプとして使用している。
NOMURA(1972)はトケジビロウドコガネ(雲仙)を、NOMURA(1973)はオオビロウドコガネ、ビロウドコガネ(対馬)、ヒメビロウドコガネ、スジビロウドコガネ(長崎・対馬)、アカビロウドコガネ(長崎・口之津・対馬)を、そしてNOMURA(1976)ではヤマウチチャイロコガネ、カバイロビロウドコガネを本県産として記録した。野村鎮(1976)は対馬産クワガタとコガネ72種を総括し、朝鮮半島、九州本土とそれぞれファウナを比較した。また、FUJITA・ICHIKAWA(1982)は雲仙産ルリクワガタを特産亜種として記載し、MIYAKE・IMASAKA(1982,1987)は、男女群島から2新種、ダンジョクロコガネとダンジョビロウドコガネを記載した。今坂正一・西田光康(1992)はスジビロウドコガネの分布記録を総括すると共に、形態を再記載し、本土産を主とするMaladera属8種の区別点と系統関係を示した。楠井善久・今坂・野田正美(1994)はアオハナムグリ五島亜種の島ごとの色彩変異と分布を図示すると共に、NAKANE(1993)が記載した種子島亜種も五島亜種に含めた。
一方、県内では戦後の1951年、長崎昆虫同好会が結成されたが、会誌名を「こがねむし」とした所にも、当時の地元同好者の意気込みが感じられる。布施康隆と山根孝夫は創刊号(1951)でネブトクワガタを、布施(1952)はシロスジコガネを、そして、布施(1953)はアカマダラコガネ、クリイロコガネ、オオカンショコガネ、ミツノエンマコガネ、ヒラタクワガタなどを口之津産として記録した。山根(1952)は県内の糞虫6種を記録・解説し、(1953a)ではヒメハナムグリを記録し、(1953b)ではクロコガネ類の報告をしている。神谷寛之(1953)は高島のコガネ16種とクワガタ2種を報告し、生島貞利(1954a)は長崎市金比羅山産クワガタ7種を、(1954b)では同じく金比羅山産ハナムグリ類6種を報告した。生島・神谷(1955)は長崎市付近の食葉性コガネムシ37種と食糞性コガネムシ19種、センチコガネ2種を報告した。浦田明夫(1957)は雲仙よりアオアシナガハナムグリを記録し、(1958)ではヒメダイコクコガネ、ツノコガネなど対馬の糞虫10種を報告し、(1960)ではノコギリ、ヒラタ、スジ、ネブトの対馬産クワガタ4種を報告した。池崎善博(1960)は多良轟ノ滝付近よりオオチャイロハナムグリを記録した。山口鉄男(1960)は雲仙産クワガタ4種とコガネムシ16種を報告した。
1960年代は、コガネムシ類について長崎昆虫同好会の活動も不活発で、やっと江島正郎(1968)による県内産クワガタ・コガネの52種のリストから、県内各地のファウナ調査が再開された。
1970年代以降は長崎県生物学会による総合調査も始まり、白水隆・宮田彬(1976)による対馬産75種、浦川虎郷ほか(1977)の壱岐産44種、江島ほか(1981)による五島列島産47種、今坂・槙原寛(1981)の男女群島産16種など、多くのリストが報告された。
また、今坂・越智輝雄(1979a,1979b,1980)は島原半島産クワガタとコガネ108種のリストを報告し、出現期、垂直分布、他地域とのファウナ比較など、種々の考察を行った。
1980年代以降は県内各地でのファウナ調査が活発になり、松尾照男(1983)は平戸産45種を報告し、今坂・西田・緒方健(1987)は多良岳産77種を報告した。その他、今坂(1980)の野母崎、阿比留巨人・今坂
(1983,1986)の長崎市南部、今坂・阿比留(1985)の対馬、江島(1987)の男女群島、江島ほか(1988)の諫早市本明川、生川展行・乙部宏(1989)の対馬、馬場国彰・大前晋(1989)の壱岐、池崎・江島(1990)の男女群島、田中清・野田正美・峰正隆(1991)の野母半島、長野ほか(1991)の県内のクワガタ、楠井善久(1992〜1997)の一連の五島、西彼杵の離島、布袋厚・後藤安一郎・松田亨(1993)の長崎市式見牧場、今坂ほか(1994)の五島、今坂(投稿中)の島原半島などの多数の報告が成されている。

<凡例>
記載事項:各種について、和名、学名、県内の文献に記録された地域・採集地名、未発表データ、種の分布範囲、生態、県内での分布の概要、変異、分類などを示した。
採集地:採集地は、県内離島部を対馬、壱岐、五島列島、男女群島の4ブロック、県本土を県北(生月・平戸・北松浦)、多良岳山系、西彼杵半島、長崎市周辺と野母半島、島原半島の5ブロックに分けそれぞれを、標高と周囲の植生の様子で3つのカテゴリーに分けて示した。中山地はモミ帯以上で、対馬を除いてほぼ標高900m以上、低山地はシイ帯〜クリ帯で離島を除いてほぼ標高200〜850m、人為的な影響がやや少ない地域、低地は標高200m以下で市街地〜平地の二次林、植林地など人為的な影響が大きい地域とした。

採集地域名(略)

図1 長崎県概念図

採集者:著者ら、および謝辞に名前を上げさせていただいた方の採集品については、姓のみで示し、その他は全記した。
データ:主として文献から引用したが、その場合、引用文献の項で示した文献からのものは、多岐にわたるので出典を省略した。また、参考文献の項で示した文献からのものは、著者名と発表年のみを示した。未発表のデータは地域毎に代表的なものを一例だけ上げた。それらの同定者は大部分が著者等、一部は採集者である。採集データは、採集地(略記)、雌雄、頭数、日、月(アラビア数字)、年号、採集者の順とした。
学名と配列:基本的には「原色日本甲虫図鑑II(1985:保育社刊)」に従ったが、クワガタ類については「世界のクワガタムシ大図鑑(1994:むし社刊)」を、ハナムグリ類については「世界のハナムグリ大図鑑(1998:むし社刊)」を参考にした。また、一部の種は著者等の考えで別の学名を採用してある。種ナンバーの代わりに◎印を付けた種は、県内の分布を疑問視している種である。
謝辞:貴重な標本データの使用を許していただいき、県内の産地や生態、分類学的なことなど、種々のご教示いただいた、青木一郎(青木良夫長男)、足立一夫(福岡市)、石田正明(東京都)、伊藤雅男(長崎県西彼町)、入江平吉(福岡県)、永川司朗、故江島正郎、大石久志(京都市)、岡義人(鶴岡市)、奥田則雄(大阪市)、越智輝雄(大阪府)、木原稔夫(長崎市)、佐野信雄(香川県琴平町)、清山恵夫(純心高校)、田中清(北陽台高校)、近重朋明、西田光康(佐賀県嬉野町)、西澤正隆(たびら昆虫自然園)、野田政宏(野田正美長男)、野田貴裕(野田正美次男)、野田智裕(野田正美三男)、廣川典範(佐賀県大和町)、故布施康隆、本田傳次(島原市)、松尾公則(長崎市)、松尾照男(長崎県吉井町)、三宅義一(多摩市)、宮田彬(大分医科大学)、山元宣征(長崎市)、吉澤和徳(九州大学)、和田義人(長崎市)の各氏に心より御礼申し上げたい。

<長崎県産コガネムシ主科目録>

クワガタムシ科 Lucanidae

1.ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus maculifemoratus MOTSCHULSKY
五島列島(中通島:山王山・米山・小奈良尾、若松島、福江島:七岳・荒川〜七岳・笹岳・富江町黒瀬郷ベラヶ岳)(村山・清水 1998),
平戸島(津吉、紐差、安満岳)(溝上 1998b),北松浦郡(田平町本山 1♂.4.VIII.1995.西澤採集、田代 2♂.30.VII.1997.西澤採集、世知原町国見山),佐世保市(隠居岳、八天岳、烏帽子岳),
多良岳(五家原岳、小松尾、白木峰、大村市野岳、目代、小長井町)(今坂 1999),
西彼杵半島(大瀬戸町、琴海町三方山)(小旗・市場 1990),
長崎市(西山台、式見牧場、西北町、金比羅山、三ツ山 2♂.2.VIII.1984.松田採集、岩屋山 2♂.7.IX.1992.青木採集、稲佐山 1♀.8.VIII.1965.野田採集、甑岩、日見 1♀.12.VII.1962.野田採集)(山元 1999),長与町(北陽台高校 1♂.1-15.VIII.1985.江島採集),諫早市,
島原半島(雲仙岳、雲仙別所、雲仙ゴルフ場、俵石、千本木、国見町 1♂.19.VIII.1989.野田採集、牧の内、瑞穂町、白土)(小旗・市場 1990),噴火後も雲仙岳で採れている(池崎 1995)。
北海道から九州までと、伊豆諸島に分布し、県本土の各地、五島、平戸などで7-10月、灯火や吹上げ、樹液等で得られる。壱岐からの記録はなく、対馬の分布記録も疑問視されている。


2.オニクワガタ Prismognathus angularis angularis WATERHOUSE(図1-6)
多良岳(金泉寺、五家原岳、黒木),
島原半島(雲仙岳),
北海道から北部九州まで分布し、多良岳と雲仙岳の山頂部(標高700m以上)で、7-9月、倒木上に見られ、灯火に集まる。霧島山など南九州産は亜種 ssp.morimotoi Y.KUROSAWA,1975 とされ、長崎県など北九州産は原亜種に含まれると考えられる。しかし、水沼・永井(1994)では雲仙岳産が南九州亜種として図示してあり、亜種の根拠と分布の範囲が必ずしも明確ではないように思われる。


3.キンオニクワガタ Prismognathus dauricus (MOTSCHULSKY)(図1-7)
対馬(佐須奈、上対馬町舟志、御岳、平岳、御岳林道、北五郎林道、香木山、目保呂、仁田、仁田川上流、大久間山、矢立山、大河内峠、有明山、竜良山、西竜良林道終令幼虫.23.III.1993.奥田採集)(黒沢 1976;廣川 1989;小野 1992,1998;生川 1997a;月刊むし編集部 1998;小林 1998),
大陸東部、朝鮮半島、済州島に分布し、国内では対馬の特産種。7-9月、原生状態の林で、朽ち木、灯火に集まる。朽ち木中で幼虫が採集されることが多い。近年、対馬で採集する同好者も多く、記録されてない採集例もかなりあるものと思われる。


4.ルリクワガタ雲仙亜種 Platycerus delicatulus unzendakensis FUJITA et ICHIKAWA(図1-1,2)
多良岳(金泉寺、五家原岳 1♂羽化 30.XI.1992.青木採集、黒木 3♂4♀.16.V.1993.青木採集),
島原半島(雲仙岳、アザミ谷、鬼人谷、国見岳、普賢岳)(FUJITA・ICHIKAWA 1982:亜種原記載),
原亜種は本州、四国、東九州に分布する。本亜種は雲仙岳と多良岳(図1-3,4)の固有亜種であるが、多良岳産は多少とも原亜種に近く、移行的である。雲仙岳では標高1000m以上に分布し、5.6月に立ち枯れの樹皮下や倒木上に見られ、9-4月には朽ち木中で羽化し、越冬しているものが見付かる。雲仙岳を代表する数少ない種の1つなので、普賢岳の噴火に因る絶滅が懸念されたが、池崎(1995)により、噴火後も生息していることが確認されている。


5.ルイスツノヒョウタンクワガタ Nigidius lewisi BOILEAU
対馬(竜良山)(岡田・加藤 1984),
九州南岸、四国南岸〜沖縄本島の直接暖流で洗われる暖地に分布する。対馬からは枯れ木より羽化脱出した一例のみ。


6.チビクワガタ Figulus binodulus WATERHOUSE(図1-8)
長崎市(金比羅山、諏訪公園、長崎大学),
中国、台湾と本州、伊豆諸島、四国、九州に分布する。県内では長崎市内の諏訪神社の境内などで、1-12月に桜の古木やケヤキの倒木の樹皮下から見つかっていたが、倒木が片づけられて見られなくなった。公園など市街地に多く、離島や山地で見られないことから、大陸からの移入種である可能性もある。


7.マメクワガタ Figulus punctatus WATERHOUSE(図1-9)
対馬(厳原、有明山、竜良山),
五島列島(野崎島、中通島),
男女群島(男島、女島),
平戸島(安満岳、岩の上、志々伎山),
長崎市(愛宕山),野母半島(野母崎町、権現山),
島原半島(橘神社)(野田・阿比留1987),
本州南岸以南〜琉球〜台湾まで、暖流で洗われる暖地に分布する。県内でも、暖流沿いに分布し、1.2.4.7月、夜間、シイやサクラの枯死部に見られ、冬季も朽ち木中に成虫がみられる。形態的、生態的によく似た前種とは住み分けをしているとの考え方もあるが、県内では発生地が少ないために明かではない。


8.マダラクワガタ Aesalus asiaticus asiaticus LEWIS
対馬(御岳、御岳林道、厳原)(小林 1998),
多良岳(黒木岳、黒木郷黒木川源流)(青木 1994,1996),
北海道〜九州に分布し、九州では主としてブナ帯で見つかる。県内では、10月に、対馬と多良岳の山頂付近のみで朽ち木中より成虫と幼虫が見つかっている。


9.ノコギリクワガタ Prosopocoilus inclinatus inclinatus (MOTSCHULSKY)
対馬(千俵蒔山、北五郎林道、御岳林道、有明山、厳原 1♀.21.VII.1985.野田採集、石の壇山、茶屋隅峠、佐須瀬−内山−尾浦、内山、内山−豆酘、竜良山、柿の木)(廣川 1990;小旗 1990;小旗・市場  1990;小林 1997,1998),
壱岐(芦辺町、住吉東触、御岳山 1♂1♀.9.VIII.1985.江島採集、勝本 1♀.11.VIII.1985.江島採集、勝本ダム、郷ノ浦町半城 3♂.5.VIII.1991.松尾公則採集、岳ノ辻、石田町万葉公園)(小野 1995;村山・清水 1998),
五島列島(野崎島、中通島:山王山・米山・奈良尾町奈良尾、福江島:七岳・富江町長峰郷太田・三井楽町・三井楽町桐木 10♂1♀.29-30.VII.1989.奥田採集・三井楽町浜ノ畔・岐宿町佐舗坂ノ上林道)(村山・清水 1998),
平戸島(津吉、紐差 1♂.2.VIII.1981.松田採集、明川内、後平、西の久保、安満岳、志々伎山),福島町,松浦市(上木場),北松浦郡(田平町大崎半島、荻田 1♂.3.VII.1997.西澤採集、本山 1♂.
1-3.VIII.1991.西澤採集、日ノ浦 1♂.11.VII.1994.西澤採集、1♂.10-11.IX.1997.西澤採集、鹿町町金比羅山、小佐々町冷水岳、世知原町開作 1♀.16.VIII.1998.西澤採集),佐世保市(烏帽子岳、隠居岳、八天岳、針尾西町)(小旗・市場 1990),
多良岳(五家原岳、小松尾、南河内林道、白木峰、黒木、大村市野岳、目代、高来町、小長井町)(小旗・市場 1990,今坂 1999),東彼杵町(竜頭泉 2♀.28.VII.1980.野田採集),
西彼杵半島(大瀬戸町奥浦、西海町、西彼町白岳、県民の森 1♀.14.VII.1988.今坂採集、外海町神ノ浦3♂1♀.15.VII.1995.楠井採集、松島 1♂.15.VII.1995.楠井採集)(小旗・市場 1990),
長崎市(式見牧場、岩屋山、住吉町、小江原町、金比羅山、烽火山、城古趾、大山、片渕町 2♂1♀.22.VII.1962.野田採集、三ツ山 1♂.2.VIII.1984.松田採集、彦山 1♂.23.VIII.1986.野田採集、稲佐山 1♀.18.VIII.1995.楠井採集、白木、八郎岳、牧島),時津町(崎野 2♂.14.VII.1995.青木採集),長与町(琴ノ尾岳、高田郷、北陽台高校 1♂.18.VII.1986.江島採集)(小旗・市場 1990),野母半島     (高浜),飯盛町(行仙岳),諫早市(本明川、上山),
島原半島(雲仙岳、雲仙ゴルフ場、赤松谷、田代原 6♂1♀.18.VIII.1965.野田採集、俵石、千本木 1♂1♀.7.X.1987.今坂採集、眉山、魚洗川、諏訪池、吾妻町黒仁田 24♂4♀.21-28.VII.1988.岡採集、吾妻町川床 2♀.29.VIII.1992.野田採集、瑞穂町西郷 1♂.2-8.X.1988.岡採集、折橋、大野木場、国見町宮田、愛野町、吾妻町、瑞穂町、小浜町、布津町、北有馬町、新山、白土、橘神社、中島、浦田、岩戸山)(小旗・市場 1990),
北海道〜九州、屋久島に分布し、県内でも離島を含めて低地から山地まで普遍的にみられ、6-10月、クヌギの樹液、灯火、側溝等で得られる。水沼・永井(1994)ではハチジョウノコギリクワガタP.inclinatus hachijoensis NOMURAを独立種として扱っている。


10.アカアシクワガタ Nipponodorcus rubrofemoratus (SNELLEN van VOLLENHOVEN)
対馬(香ノ木山、御岳 1♂(終令幼虫).3.IV.1988.奥田採集、御岳林道、北五郎林道、目保呂、千俵蒔山、竜良山)(小野 1992;小林 1998),
平戸島(志々伎山),
多良岳(五家原岳),
島原半島(雲仙国見岳)(長野ほか 1991),噴火後も雲仙岳で幼虫が採れている(池崎 1995)。
北海道〜九州に分布し、九州では山地性となるため県内では少なく、対馬と多良岳以外ではごく稀。7.8月、灯火に飛来したものが得られている。KIKUTA(1986)、および水沼・永井(1994)では Dorcus 属に含めているが、その根拠等明確でないので従来どおりの属名を使用した。


11.コクワガタ Dorcus rectus rectus (MOTSCHULSKY)(図1-11〜14)
対馬(比田勝、佐須奈、上県町瀬田 8♂3♀.3-6.VII.1989.岡採集、上県町佐護北里 7♂1♀.3-6.VII.

1989.岡採集、香ノ木山、御岳、御岳林道、大星山、北五郎林道、千俵蒔山、ハナタカ山、浅藻、目保呂、峰町大久保 1♀.25.VII.1990.奥田採集、仁田、仁田ダム 1♀.24.VII.1990.奥田採集、三根、井口浜、大船越、上見坂、有明山、茶屋隅峠、厳原、日見、白岳、内山、佐須瀬−内山−尾浦、竜良山、西竜良林道 5♂2♀.23.III.1993.奥田採集、柿の木、豆酘)(廣川 1989,1990;小旗・市場
1990;小野 1992,1998;小林 1997,1998),Tsushima(MOTSCHULSKY 1861:M. binervisとして原記載),豊玉町(中ノ島)(池崎 1993),美津島町(志々加島)(池崎 1993),
壱岐(芦辺町、御岳山 1♂1♀.9.VIII.1985.江島採集、大活水 1♂.11.VIII.1985.江島採集、勝本 1♀.11.VIII.1985.江島採集、勝本ダム、郷ノ浦町岳ノ辻)(小野 1995;村山・清水 1998),
五島列島(小値賀島、野崎島、平島、中通島:若松町・奈良尾町・奈良尾町奈良尾・山王山・岩瀬浦・米山、若松町ヘボ島、若松島、奈留島、福江島:七岳・荒川〜七岳・荒川・川原・玉之浦町中須
1♀.27.VIII.1987.奥田採集・白鳥神社 4♂5♀.26-27.VIII.1987.奥田採集・平蔵町・三井楽町・三井楽町桐木 9♂1♀.30.VII.1989.奥田採集・岐宿町二本楠郷出関・富江町繁敷郷繁敷、椛島、嵯峨島)(池崎 1993;村山・清水 1998),
男女群島(女島 4exs.14.V.1978.和田採集、3♂3♀.10.IX.1986.江島採集),
生月島(山田 1♀.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(白岳、津吉、紐差、明川内、西の久保、安満岳、志々伎山)(廣川 1989),松浦市(上木場、魚固ノ島)(池崎 1993),北松浦郡(田平町荻田 1♂.      10.VIII.1994.西澤採集、本山 1♂.1-3.VIII.1991.西澤採集、外目 1♂.27.VIII.1997.西澤採集、江迎町白岳、鹿町町金比羅山、長串、仏田、吉井町御橋観音、小佐々町冷水岳、世知原町国見山
1♀.14.IX.1992.西澤採集)(小旗 1992,1993),佐世保市(烏帽子岳),福島町(小旗・市場 1990),
多良岳(五家原岳、小松尾、白木峰、目代、小長井町、長戸 3♂.6.VII.1990.今坂採集)(今坂 1999),東彼杵町(遠目郷 1♂.15.X.1992.青木採集),
西彼杵半島(大瀬戸町奥浦、県民の森、大瀬戸町瀬戸山公園 1♂.30.VII.1995.楠井採集、大瀬戸町 1♂.5.VII.1989.田中採集、西彼町白岳、外海町神ノ浦 1♂.13.VII.1994.楠井採集、琴海町、松島 1♂2♀.21.VI.1994.楠井採集)(小旗・市場 1990),西彼町(裸島)(池崎 1993),
長崎市(三重松崎町 1♂.3.VI.1994.青木採集、畝刈、岩屋山、赤迫町 1♂.2.IX.1989.岡採集、住吉町、西山台、金比羅山、星取山 1♂.10.VIII.1961.野田採集、諏訪公園 1♂.11.VIII.1975.野田採集、      市民運動場、中尾公園 1♀.9.VII.1988.野田貴裕採集、三ツ山 1♂1♀.23.VII.1984.清山採集、烽火山、城古趾、大山、稲佐山 1♀.18.VII.1995.楠井採集、白木、唐八景、戸町、牧島)(山元
1999),時津町(崎野 1♂.10.VII.1991.青木採集),長与町(1♂.24.VII.1985.江島採集、琴ノ尾岳、高田郷、北陽台高校 1♂.15.VIII.1985.江島採集),野母半島(香焼町、高浜,野母崎、権現山、樺島),高島,伊王島,多良見町(琴ノ尾岳、喜々津)(小旗・市場 1990;小旗 1993),飯盛町     (行仙岳),諫早市(上山),
島原半島(雲仙岳、赤松谷、田代原、千本木、眉山、上木場、俵石、諏訪池、魚洗川 1♀.28.IX.1993.今坂採集、折橋、大野木場、国見町宮田、新山、白木野 1♂.28.IX.1993.今坂採集、吾妻町川床
1♂.13.VI.1992.野田採集、国見町上里 1♀.5.X.1993.今坂採集、国見町土黒 1♀.2.VI.1992.今坂採集、瑞穂町、有明町、堀端、城内町、崩山、白土、とけん山公園 1♀.19.IX.1993.今坂採集、岩戸山)(小旗・市場 1990),
北海道〜九州、屋久島に分布し、県内でも林があれば離島を含めて低地から山地まで普遍的にみられ、2.5-9.12月、夏期にはクヌギの樹液、灯火などに多く集まる。クヌギのない地方や離島ではタブやアカメガシワの樹液に集まり、♀はシイ類やクリの枝先の樹皮をかじり、♂♀ともに滲み出た汁をなめる。ヤナギ類の枝先に集まるヒメオオクワガタはよく知られているが、本種を始め、ノコギリクワガタやヒラタクワガタも枝先に集まるのを観察したことがある。男女群島産を始めとして九州西岸島嶼の個体は大顎がかなり細長く、背面全体は赤身が強いなど多少異なり、亜種的な差が有ると考えることもできる。水沼・永井(1994)は本種と次種を従来含められていた Macrodorcas 属から Dorcus 属に移した。本種は Dorcus 属のオオクワガタとの雑種が知られており、形態からも Dorcus 属に含めることが妥当と考えられる。


12.スジクワガタ Dorcus striatipennis striatipennis (MOTSCHULSKY)
対馬(上対馬町舟志 1♂.30.VII.1989.岡採集、佐須奈 1♂.25-31.VII.1992.近重朋明採集、瀬田 3♂.3-6.VII.1989.岡採集、佐護北里 3♂3♀.3-6.VII.1989.岡採集、御岳 2♂(終令幼虫).3.IV.1988.奥田採集、平岳、御岳林道、大星山、北五郎林道、目保呂 1♂.25.VII.1990.奥田採集、仁田ダム 1♂.28.VII.1990.奥田採集、峰町、井口浜、上見坂 3♂4♀.18.VII.1989.岡採集、有明山、茶屋隅峠、日見、内山、竜良山、豆酘)(廣川 1989,1990;小旗 1990;生川 1997a;小林 1997,1998),
多良岳(五家原岳、小松尾、大村市野岳)(今坂 1999),
西彼杵半島(琴海町、琴海町県民の森)(小旗・市場 1990,中原 1999),
長崎市(岩屋山、帆場岳、三ツ山 1♂.23.VII.1984.清山採集、金比羅山、八郎岳),長与町(琴ノ尾岳  1♂頭部のみ.1-31.VII.1988.青木採集),
島原半島(雲仙岳、赤松谷、田代原、千本木、眉山、魚洗川 1♂.30.VII.1994.今坂採集),
北海道〜九州に分布し、県内では比較的山地性で、対馬を除いて離島での記録はない。5-8.10月、クヌギの樹液、灯火、枯れ木などに集まるが多くない。楠井(1997c)は八郎岳から♂の変異について報告し、屋久島亜種 ssp.koyamai NAKANE に似ていることを述べた。伊豆御蔵島や対馬でも同様の傾向がみられるので、県内はもとより九州全域の検討が必要であろう。

13a.ヒラタクワガタ Dorcus platymelus pilifer SNELLEN van VOLLENHOVEN
(図1-16,18〜20,22,24〜26) 壱岐(物部、郷ノ浦町岳ノ辻、郷ノ浦町半城 1♂.5.VIII.1991.松尾公則採集、柳田 1♂.12.VIII.1985.江島採集、芦辺町住吉東触、御岳山 1♀.9.VIII.1985.江島採集、勝本 1♀.11.VIII.1985.江島採集、勝本ダム)(小野 1995;村山・清水 1998),
平戸島(白岳、津吉、中津良、安満岳、中野、明川内、後平、野子 1♂.4.VIII.1994.松尾照男採集)(小旗・市場 1990),福島町,松浦市(上木場),北松浦郡(田平町大崎半島、田代 1♂.30.VI.1997.西澤採集、荻田 1♂.1-3.VIII.1991.西澤採集、下寺 1♂.8.VIII.1997.西澤採集、江迎町 1♂. 4.VIII.1994.松尾照男採集、江迎町白岳、鹿町町金比羅山、吉井町御橋観音、佐々町矢岳 1♂.7.VIII.1995.西澤採集、小佐々町冷水岳、世知原町開作 1♂.6.VII.1998.西澤採集), 佐世保市(烏帽子岳、日の峠、弓張岳 1♂.30.VII.1986.松尾照男採集),
多良岳(五家原岳 1♀.20.VII.1991.野田採集、狸ノ尾、目代、長田 1♂.6.VII.1990.今坂採集、小長井町),大村市(小旗・市場 1990),
西彼杵半島(崎戸島 1♂.23.X.1977.今坂採集、大瀬戸町瀬戸山公園 1♂.15.VII.1995.楠井採集、大瀬戸町奥浦、西彼町白岳、外海町神ノ浦 1♀.13.VII.1994.楠井採集、松島 2♂2♀.15.VII.1995.楠井採集)(小旗・市場 1990),
長崎市(式見牧場、岩屋山、昭和町、金比羅山、烽火山、城古趾、大山、風頭山、稲佐山、白木、甑岩  1♂.10.IX.1988.野田採集、唐八景、畝刈 1♂1♀.5.VIII.1989.野田智裕採集、滑石 1♂.9.VIII.

1975.野田採集、三ツ山 1♂.11.VII.1985.松田採集、諏訪公園 1♂1♀.11.VIII.1975.野田採集、片渕町 2♀.22.VII.1962.野田採集、牧島),時津町(崎野 1♂.19.VII.1991.青木採集),長与町 (琴ノ尾岳、北陽台高校 1♀.16.VII.1986.江島採集),野母半島(香焼町、高浜、野母崎 1♂.12.VIII.1971.野田採集、樺島),高島,伊王島,飯盛町(行仙岳),
島原半島(眉山、上木場、諏訪池、牧の内、折橋、吾妻町川床 1♂.29.VIII.1992.野田採集、大野木場、新山、国見町神代 1♂.10.VII.1989.岡採集、国見町宮田、吾妻町黒仁田 6♂1♀.22-26.VII.1987.岡採集、吾妻町 1♂.6.VIII.1988.野田採集、愛野町、瑞穂町、布津町、寺町、堀端、白土、とけん山公園、浦田、千々石 1♂.26.VI.1989.野田採集、口之津町、岩戸山)(布施 1953;小旗・市場
1990),
本土亜種は本州、伊豆諸島、四国、九州、屋久島の低地〜低山地に分布する。県本土では、6-10月、クヌギやタブ、アカメガシワの樹液、サクラの古木にみられ、灯火に集まる。県本土産は本州産と対馬亜種の中間的な形態をしており、北方のものほど対馬亜種に近づく。平戸島産は大顎がかなり長く、五島列島産に近い個体も見られ、壱岐産は対馬亜種とあまり差がない。色々問題はあるが、対馬と五島産を除いて一応本土亜種に含めた。水沼・永井(1994)は本種と次種を従来含められていたSerrognathus属からDorcus属に移した。また、東南アジアのヒラタクワガタの多くを D.titanus (BOISDUVAL) の基にまとめ、本土亜種、対馬亜種、琉球の多くの亜種もその亜種として整理した。しかし、まとめられた東南アジアのヒラタクワガタは形態、分布の両面から、1種と考えるには多少無理があると考えられるので、種小名としては従来どおりの扱いとした。田中(1994)による対馬からの記録は、人為的な偶産記録と考えられている。

13b.ヒラタクワガタ対馬亜種 Dorcus platymelus castanicolor (MOTSCHULSKY)(図1-15,17,21,23)
対馬(上対馬町西泊 1♂.6.VI.1989.岡採集、舟志 1♂3♀.30.VII.1990.近重朋明採集、上対馬町念仏坂  3♂.1.VIII.1990.近重朋明採集、瀬田 5♂.5-6.VII.1989.岡採集、佐護北里 3♂.3-4.VII.1989.岡採集、佐須奈、御岳、御岳林道、大星山、木坂、佐護、北五郎林道、峰町、三根、大久保 1♂.24.VII.1990.奥田採集、目保呂、一重、小茂田、仁田、仁田ダム 3♂4♀.24-30.VII.1990.奥田採集、井口浜、豊玉町、黒隅山、大船越、小船越、大網、上見坂、有明山、白岳、茶屋隅峠、厳原、久田、烏帽子岳、内山、佐須瀬−内山−尾浦、竜良山、西竜良林道 1♂1♀.28.VII.1990.奥田採集、柿の木、豆酘、下島南端)(廣川 1989,1990;小旗 1990;小旗・市場 1990;小林 1997,1998),
Tsushima(MOTSCHULSKY 1861:亜種原記載),
五島列島(小値賀島、野崎島、中通島:若松町・山王山・米山・奈良尾町奈良尾、若松島、奈留島:夏井、福江島:七岳・荒川〜七岳・三井楽町 1♂.24.VII.1988.野田採集・玉之浦町中須 1♂.27.
VIII.1987.奥田採集・白鳥神社 1♂.27.VIII.1987.奥田採集・平蔵町・岐宿町戸岐之首郷・富江町黒瀬郷ベラヶ岳・篭渕町西来院、嵯峨島、島山島)(村山・清水 1998),
対馬と五島列島産が対馬亜種に含められている。五島列島産は地域に関わらず、対馬産とほとんど同じく長い大顎を持つ個体と、長崎県本土産とあまり変わらない短い個体が混在し、現在、2つの個体群が混じりあってる状態とも考えられ、厳密には五島産は対馬亜種とは言えないかもしれない。6-8月、クヌギ樹液、灯火、枯れ木などに集まる。
最近、馬場(1999)は福江島と久賀島から亜種 ゴトウヒラタクワガタ Dorcus titanus karasuyamai を記載した。この報文は以上のような状況を考慮した上での記載とは思えないので新学名の使用は保留したい。


14.チョウセンヒラタクワガタ Dorcus consentaneus (ALBERS)(図1-5)
対馬(上対馬町芦見、佐護北里 1♂.6.VII.1989.岡採集、御岳、御岳林道、北五郎林道、大星山、目保呂、千俵蒔山、峰町、仁田、仁田ダム 3♂7♀.24-30.VII.1990.奥田採集、木坂、三根、洲藻、小 茂田、上見坂 1♂.3-4.VIII.1989.岡採集、有明山、茶屋隅峠、白岳峠、内山)(廣川 1990;小旗
1990;小旗・市場 1990;奥田 1996;小林 1997,1998),
中国、朝鮮半島に分布し、国内では対馬の特産種。7.8月、樹液に集まるが、森林内より集落周辺の疎林、林縁に多い。定木(1998)は本種とヒラタクワガタ対馬亜種との雑種と思われる個体を報告している。

15.オオクワガタ Dorcus curvidens binodulus WATERHOUSE
対馬(御岳、目保呂、上見坂、厳原、国分、白岳、竜良山)(小林 1992;加藤 1995),
松浦市(今福町木場),田平町(木山)(吉田 1984),
島原半島(長浜:海岸で死骸の頭を拾ったもので、真に島原半島に分布するのかどうか定かではない),
北海道〜九州まで分布するが、九州では筑後川流域に多い。県内では対馬と県北で、1.7.8月に得られているが、対馬をのぞいてごく少ない。従来、本種の学名として D.hopei (E.SAUNDERS) が用いられていたが、水沼・永井(1994)によって、上記の学名が提唱された。


16.ネブトクワガタ Aegus laevicollis subnitidus WATERHOUSE(図1-10)
対馬(舟志 2♀.30.VII.1990.近重朋明採集、御岳、御岳林道、大星山、目保呂 3♂.26-29.VII.1990.奥田採集、仁田ダム 2♂1♀.23-26.VII.1990.奥田採集、林道信常線、経塚、上見坂、有明山、茶屋隅峠、内山、竜良山、柿の木)(廣川 1989,1990;小林 1997,1998),
五島列島(小値賀島、野崎島、中通島:山王山・米山、平島、久賀島、福江島:富江・富江町長峰郷太田・三井楽町桐木 1♂.29.VII.1989.奥田採集)(村山・清水 1998),
平戸島(安満岳),佐世保市(烏帽子岳),波佐見町,飯盛山,
多良岳(大村市鉢巻山、大村市野岳、諫早市富川、目代),
西彼杵半島(県民の森、岩瀬戸渓谷 1♂.22.II.1978.今坂採集、松島 3♂1♀.15.VII.1995.楠井採集)(中原 1999),
長崎市(岩屋山、金比羅山、烽火山、豊前坊 1♀.23.VIII.1986.野田採集、日吉 2♂3♀.1.III.1995.青木採集、三原町 1♀.20.VIII.1988.和田採集),長与町(北陽台高校 1♀.27.VII.1985.江島採集),伊王島,諫早市(駄森),
島原半島(夏吉、岩戸山),
本州、伊豆諸島、四国、九州、屋久島など暖地に分布し、県内では離島を含む各地の低地〜低山地で、7.8月に灯火に飛来し、歩行中や樹液でみられ、2.3月には朽ち木中などで得られるが、少ない。五島列島では、離村による廃屋の朽ちた材木より多量に発生した記録が知られる。

コブスジコガネ科 Trogidae

1.オオコブスジコガネ Trox obscurus WATERHOUSE(図2-27)
島原半島(赤松谷、千本木),Simabara(LEWIS 1895b:T. chinensisとして;今坂・越智 1980,佐々木・今坂 1981:以上アイヌコブスジコガネT. aino NAKANE et TSUKAMOTOとして;三宅 1986:アイヌコブスジはオオコブスジのシノニム) ,
北海道〜九州まで分布し、県内では島原市の低山地で、7月に灯火に来た二例のみが知られる。


2.ヒメコブスジコガネ Trox opacotuberculatus MOTSCHULSKY(図2-28)
五島列島(福江島:鬼岳),
男女群島(女島),
Nagasaki(WATERHOUSE 1875;LEWIS 1895),
北海道〜トカラ悪石島まで分布し、県内では福江島と男女群島、長崎市で、5.6月に灯火で得られた。男女群島では比較的多くみられ、海鳥の営巣に関係があるものと考えられる。


3.マルコブスジコガネ Trox setifer WATERHOUSE
Nagasaki(LEWIS 1895),
島原半島(Simabara)(WATERHOUSE 1875:原記載;LEWIS 1895),
島原が原産地であるが、日本人による記録では、北海道と本州から知られるのみである。


4.チビコブスジコガネ Trox scaber  (LINNE)
男女群島(女島),
北海道〜九州まで分布し、県内では男女群島で、5-7月に灯火で得られる。男女群島では比較的多くみられ、ヒメコブスジコガネ同様、海鳥の営巣に関係があるものと考えられる。

コガネムシ科 Scarabaeidae

1.フチトリアツバコガネ Phaeochrous emarginatus CASTELNAU(図2-29)
五島列島(野崎島、福江島:三井楽町三井楽・七岳),
男女群島(男島、女島),
九州以南〜琉球〜東南アジアに分布する。福岡県では平尾台、田川市など県東北部の低山地で見つかるが、本県では五島と男女群島のみ記録されており、7.9月に灯火に集まる。男女群島では非常に個体数が多く、海鳥の営巣に関係があるものと考えられる。


2.アカマダラセンチコガネ Ochodaeus maculatus maculatus WATERHOUSE(図2-30)
五島列島(野崎島),
平戸島(安満岳、後平)(溝上 1998b),
多良岳(白木峰),
長崎市(式見牧場、帆場岳、烽火山(360m) 1ex.27.V.1995.山元採集、西山町東高校、西山、仁田、稲佐山、金比羅山、Tagami、Mogi)(楠井 1997e),
島原半島(千本木),Simabara(WATERHOUSE 1875:原記載;LEWIS 1895),
本州、佐渡、四国、九州などの暖地に分布し、島原が原産地。県内では対馬、壱岐を除く各地の低地で、4-7,9-10月、早朝や夕刻に、林縁や林道沿いなどの低いところを飛翔中の個体が見られるが、いずれの地域でも産地は局地的である。


3.オオセンチコガネ Geotrupes auratus MOTSCHULSKY(図2-31)
対馬,
島原半島(仁田峠、田代原、魚洗川 1ex.24.IX.1994.青木採集),
北海道〜九州まで分布し、九州ではシカなどの大型獣が生息するか、古くからの牧場がある地域しか見られない。県内では対馬と島原半島の山地の牧場とその周辺でみられ、7-10月に馬糞、牛糞、人糞、灯火に集まる。側溝でも取れているが少ない。田代原では一時少なかったが、1998年には再確認された(1♂
1♀,14.IX.1998.青木採集)。


4.センチコガネ Geotrupes laevistriatus MOTSCHULSKY(図2-32)
対馬(厳原、内山、権現山)(渡辺 1979),
壱岐(岳ノ辻、柳田 1ex.10.VIII.1985.江島採集),石田町(妻ヶ島)(池崎 1993),
五島列島(宇久島、小値賀島、中通島:山王山、福江島:七岳・福江市内闇ダム),
生月島(荒崎 2exs.16.X.1994.青木採集),平戸島(大久保、西の久保、戸石川、安満岳、山中 3♂2♀.      16.X.1994.楠井採集、佐志岳、志々伎山)(溝上 1998b),福島町,北松浦郡(田平町大崎半島、      荻田 1ex.11.VIII.1994.西澤採集、米内 1ex.26.III.1996.西澤採集、生向 1ex.16.VI.1998.西澤採集、野田 1ex.4.V.1995.西澤採集),佐世保市,
多良岳(金泉寺 1ex.25.IX.1993.青木採集、五家原岳、白木峰、狸ノ尾、目代),大村市(大多武 1ex.14.V.1991.峰採集),
西彼杵半島(県民の森 1ex.22.VII.1990.青木採集、外海町神ノ浦 1♂.29.VIII.1994.楠井採集),
長崎市(式見牧場、住吉町、妙相寺、金比羅山、稲佐山 1♂.29.VIII.1994.楠井採集、市民の森、風頭公園、戸町、外茂木、八郎岳),野母半島(高浜、樺島),伊王島,諫早市(上山 1ex.7.IX.1992.青木採集),
島原半島(雲仙岳、雲仙別所、田代原、魚洗川 1♀.27.X.1994.今坂採集、眉山、塔の坂 1ex.2.X.1995.青木採集、東原、牧の内、焼山 1ex.7.X.1987.今坂採集),
北海道〜沖縄本島まで分布し、県内でも離島を含めて普遍的に見られる。平地〜山地まで、4-11月に馬糞、牛糞、人糞、キノコなど、動植物の腐ったものに多く、日中、林内を飛翔するのを見ることがある。また側溝を歩行中のものもみられ、灯火にも来る。宇久島産(図2-32)はルリ色光沢が強い。


5.ムネアカセンチコガネ Bolbocerosoma nigroplagiatum (WATERHOUSE)(図2-33)
壱岐(国分、小牧崎),
平戸島(戸石川、志々伎山),北松浦郡(田平町荻田 1ex.18.X.1995.西澤採集),
多良岳(白木峰),
長崎市(式見牧場、浦上、金比羅山、白木)(野田 1988b),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載),
島原半島(田代原、俵石、魚洗川、橘神社),
北海道〜九州まで分布し、長崎が原産地。県内では対馬と五島を除く各地で、4.5.7-9 月、灯火、側溝で得られている。古い牛糞を食べると言われており、牧場や草地の周辺で見つかることが多い。


6.ダイコクコガネ Copris ochus MOTSCHULSKY(図2-34)
五島列島(福江島:鬼岳),
壱岐(半城、岳の辻),
平戸島(志々伎山),
諫早市(小ヶ倉町)(田中 1992),
島原半島(田代原、塔の坂、俵石、新山),Simabara(WATERHOUSE 1875;LEWIS 1895),
北海道〜九州まで分布し、県内では対馬を除く各地の牧場とその周辺で、4.6-10月に馬糞、牛糞、灯火で得られる。田代原や塔の坂では比較的多かったが、最近はほとんど姿をみない。


7.ヒメダイコクコガネ Copris tripartitus WATERHOUSE(図2-35)
対馬(豊玉町、小綱、美津島町、賀谷、大船越、今屋敷、内山、千俵蒔山 3♂3♀.10.X.1991.吉澤和徳採集、白岳登山口)(久保田 1998),Tsushima(WATERHOUSE 1875:原記載),
中国、朝鮮半島、済州島、台湾に分布し、国内では対馬の特産種。対馬が原産地。対馬では6-10月に牛糞などにみられる。


8.ゴホンダイコクコガネ Copris acutidens MOTSCHULSKY
五島列島(小値賀島:野首 1♂.14.VI.1994.西澤採集、野崎島),
島原半島(雲仙岳、田代原、魚洗川 1♀.27.X.1994.今坂採集、塔の坂),
北海道〜九州まで分布し、県内では野崎島と田代原・塔の坂の牧場とその周辺のみに見られる。野崎島ではシカ糞に、田代原・塔の坂では4.6.9.10月、主として馬糞に集まり、牛だけの放牧時は少ない。田代原では1970〜1980年代には多くみられたが、その後は殆ど見られなかった。最近、再確認されているので参考記録として挙げておく。田代原 1♂4♀.28.IX.1997.山元採集、田代原 4♂2♀.15.IX.1998.青木採集。

9.ツノコガネ Liatongus phanaeoides  (WESTWOOD)
対馬(佐須奈、御岳、矢立山、厳原、内山),
北海道〜九州まで分布し、県内では対馬のみで記録がある。7.8月に牛糞などに見られる。


10.マメダルマコガネ Panelus parvulus (WATERHOUSE)
対馬(竜良山)(生川 1997b),
五島列島(中通島:丹那山・山王山),
平戸島(古江道、大野、安満岳),
多良岳(小松尾 1ex.7.IX.1993.今坂採集、狸ノ尾),
西彼杵半島(岩瀬戸渓谷 2exs.22.II.1978.今坂採集),
長崎市(式見牧場 3exs.13.V.1994.青木採集),Nagasaki(WATERHOUSE 1875;LEWIS 1895),野母半島 (野母崎),
島原半島(雲仙岳、吹越 1ex.28.IX.1993.今坂採集、白雲の池、赤松谷、雲仙別所、千本木、眉山、上木場、高野、国見町上里 1ex.5.X.1993.今坂採集、折橋、南串山町尾登 1ex.2.XI.1993.今坂採集、杉谷、本光寺、熊野神社、崩山、とけん山公園),
本州、佐渡、四国、九州、屋久島などに分布する。県内では対馬、壱岐を除く各地の低地〜山地で見られ、1-6.8-12月に落葉下やベ−トトラップで得られる。


11.ヒメコエンマコガネ Caccobius brevis WATERHOUSE
対馬(益本1968),
壱岐,
五島列島(小値賀島、野崎島),
本州〜屋久島まで分布し、県内では対馬、壱岐、上五島など離島の記録しか無く、5.7.8月に採集されている。


12.ニッコウコエンマコガネ Caccobius nikkoensis LEWIS
対馬(益本1968),
本州、四国に分布し、県内では対馬で8月に採集された上記記録のみが知られる。


13.チビコエンマコガネ Caccobius unicornis  (FABRICIUS)
壱岐,
長崎市(岩屋山、住吉町、西山町),野母半島(香焼町、樺島),
島原半島(霊丘公園),
本州、九州に分布し、国外では朝鮮半島、台湾と東南アジアに広く分布する。県内では、壱岐と、長崎市や島原市の市街地や公園などで、4.5月に人糞や犬糞に見られる。人為的な場所に多くみられることから移入種の可能性が考えられる。


14.シナノエンマコガネ Onthophagus bivertex minokuchianus MATSUMURA
対馬(益本1968),
北海道〜九州まで分布し、県内では対馬で8月に採集された一例のみ。


15.カドマルエンマコガネ Onthophagus lenzii HAROLD
対馬(比田勝、矢立山、浅藻、豊玉町、白岳登山口、厳原、樽ヶ浜 2exs.23.VII.1985.野田採集、内山、竜良山)(久保田 1998),
壱岐(岳の辻、半城、小牧、八幡、柳田 1ex.12.VIII.1985.江島採集、勝本 4exs.11.VIII.1985.江島採集),
五島列島(宇久島、小値賀島:野首 1♂.14.VI.1994.西澤採集、野崎島、中通島:山王山、福江島:上大津、嵯峨島),
生月島(番岳 4♂.25.VI.1994.楠井採集、荒崎 3♂4♀.16.IX.1994.楠井採集、鞍馬鼻 1♀.16.X.1994.青木採集),平戸島(山中 2♀.16.X.1994.楠井採集、上床 1♂.1.VIII.1981.松田採集),北松浦郡(田平町荻田 1ex.16.VII.1996.西澤採集、外目 1ex.27.VIII.1997.西澤採集、生向 1ex.15.VI.1994.西澤採集),
多良岳(目代),
長崎市(住吉町、外福田、式見 1♀.5-10.V.1992.松田採集),高島,
島原半島(田代原、塔の坂),
北海道〜トカラ諏訪之瀬島まで分布し、県内では各地で、4-10月に馬糞、牛糞、灯火等に集まる。田代原、塔の坂などの牧場では個体数が非常に多い。


16.フトカドエンマコガネ Onthophagus fodiens WATERHOUSE
五島列島(福江島:鬼岳),
西彼杵半島(長浦岳 1♂.23.V.1994.楠井採集),
長崎市(式見牧場、岩屋山 1♂.6.VI.1989.青木採集、八郎岳),時津町(鳴鼓岳 1♂.30.VI.1993.青木採集、浜田 1♂.1-31.VII.1992.青木採集),
島原半島(田代原、塔の坂、山田原 1♂.30.IX.1994.青木採集、崩山),
本州〜屋久島まで分布し、県内では対馬、壱岐を除く各地で、3-6.8-10月に馬糞、牛糞、腐肉トラップなどで取れるが、多くない。


17.クロマルエンマコガネ Onthophagus ater WATERHOUSE
対馬(厳原),
壱岐(本宮),
五島列島(福江島)(山根・萬木1956),
生月島(荒崎 1♀.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(戸石川、山中 1♀.16.X.1994.楠井採集),
西彼杵半島(松島 2♂1♀.15.VII.1994.楠井採集),
長崎市(西北町、城古趾、諏訪公園 2♂.18.IX.1961.野田採集、八郎岳 1♀.7.V.1995.楠井採集),野母半島(香焼町),高島,
島原半島(雲仙別所、田代原、塔の坂、東原、霊丘公園),
北海道〜屋久島まで分布し、県内では各地にみられ、4-11月、人糞や犬糞、牛糞、馬糞などに集まる。


18.マルエンマコガネ Onthophagus viduus HAROLD
対馬(厳原),
五島列島(福江島:富江・二里木場・福江),
長崎市(住吉町),
北海道〜琉球〜台湾まで広く分布するが、県内の記録は少なく、対馬、五島、長崎市で8月に得られた記録が知られる程度。次種によく似ているので、同定には注意が必要である。


19.コブマルエンマコガネ Onthophagus atripennis atripennis WATERHOUSE
対馬(有明山、豊玉町、厳原、内山、竜良山),
五島列島(中通島:山王山、福江島:大曲・岩屋山),
平戸島(安満岳),北松浦郡(田平町里 1ex.5.IX.1993.西澤採集),
多良岳(白木峰、目代),
西彼杵半島(松島 1♂.16.V.1994.楠井採集),
長崎市(本尾町、松枝町、城古趾、文教町 1♀.5.VI.1985.清山採集、千々、式見牧場 2♂2♀.24.V.

1994.青木採集、稲佐山 1♀.18.VII.1995.楠井採集、現川、八郎岳)(山元 1997),長与町(北陽台高校 1ex.11.VI.1984.江島採集),時津町(浜田 1♀.1-31.VII.1992.青木採集),諫早市(上山),野母半島(香焼町、樺島),
島原半島(雲仙別所、田代原、眉山、魚洗川 1♀.20.IX.1994.楠井採集、霊丘公園、崩山、白土、前浜),
北海道〜種子島まで分布する。県内では壱岐を除く各地で普遍的にみられ、4-10月に人糞、犬糞、馬糞、牛糞、キノコ、タケノコなどの腐った動植物に集まり、個体数は多い。


20.ミツノエンマコガネ Onthophagus tricornis  (WIEDEMANN)(図2-36)
壱岐(釘山、半城),
平戸島(安満岳、戸石川),北松浦郡(田平町荻田 1ex.6.VII.1994.西澤採集),
多良岳(目代),
長崎市(金比羅山、白木、千歳町 1♂.3.VI.1986.木原稔夫採集、坂本町 1ex.25.VI.1993.津田良夫採集、牧島),長与町(北陽台高校 2exs.26.VI.1985.江島採集),諫早市(上山),伊王島,野母半島 (樺島),
島原半島(高野、新山、上ノ原、堀端、崩山、白土、口之津町)(布施 1953),
本州、四国、九州の暖地に分布し、県内では対馬、五島を除く各地の低地で、3.5-7.9月に灯火で得られることが多い。魚介類の腐敗物に集まり、猫等の肉食獣の糞にも来るが観察例は少ない。海岸沿いや住宅地、畑の周辺などで得られることが多く、無人島や山地で見られないことから、移入種の疑いがもたれる。


21.ツヤエンマコガネ Onthophagus nitidus nitidus WATERHOUSE
壱岐(横山の辻),
五島列島(小値賀島:野首 1ex.15.VI.1994.西澤採集・神島神社 1ex.15.VI.1994.西澤採集、野崎島、椛島),
生月島(番岳 2exs.19.V.1998.青木採集),平戸島(大野),
西彼杵半島(長浦岳 1ex.23.V.1994.楠井採集、松島 1ex.15.VII.1995.楠井採集),
長崎市(岩屋山 1ex.6.VI.1989.青木採集、式見牧場、金比羅山、牧島),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載),長与町(2exs.4.VII.1992.峰採集),野母半島(香焼町、樺島),伊王島,高島,
北海道〜琉球〜台湾まで広く分布し、長崎が原産地。県内では対馬と島原半島を除いて各地に分布し、5-7,10月に活動する。獣糞にはあまり来ない。動物質の腐敗物に集まり、側溝に落ち込んだミミズの死骸などにも集まる。日中に林床を低く飛ぶ。


22.オオマグソコガネ Aphodius haroldianus BALTHASAR
壱岐(天ヶ原),
五島列島(宇久島、小値賀島),
長崎市(烽火山、西山、金比羅山、風頭山),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:A. apicalis HAROLDとして),
島原半島(田代原、塔の坂),
北海道〜九州まで分布し、県内では壱岐、五島、長崎市、島原半島で記録されている。田代原や塔の坂の牧場では、4-8月に牛糞に多い。


23.セマルオオマグソコガネ Aphodius brachysomus SOLSKY
島原半島(塔の坂),
北海道〜奄美大島まで分布し、県内では塔の坂のみで知られる。3.4月に牛糞に見られるが、個体数が多いのはごく短期間である。


24.スジマグソコガネ Aphodius rugosostriatus WATERHOUSE
五島列島(宇久島、嵯峨島),
北松浦郡(田平町荻田 1ex.21.IX.1995.西澤採集),
島原半島(田代原),
北海道〜九州まで分布し、県内では宇久島、嵯峨島と田代原で知られている。田代原では7.8月に牛糞に多く、灯火にも集まる。


25.フチケマグソコガネ Aphodius urostigma HAROLD
対馬(浅藻、内山),
壱岐(本宮、柳田 1ex.12.VIII.1985.江島採集),
五島列島(宇久島、小値賀島、野崎島、福江島:鐙瀬 1ex.20.V.1996.西澤採集・大曲・山王山、嵯峨島),
生月島(荒崎 3exs.16.X.1994.青木採集、番岳 14exs.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(安満岳、山中  3exs.16.X.1994.青木採集、上床 1ex.1.VIII.1981.松田採集),北松浦郡(田平町荻田 1ex.27.X.1994.西澤採集、外目 1ex.16.VIII.1997.西澤採集),
多良岳(五家原岳、白木峰、狸ノ尾、目代),
西彼杵半島(松島 4exs.16.V.1994.楠井採集),
長崎市(岩屋山、白木),Nagasaki(LEWIS 1895),長与町(北陽台高校 1ex.13.VI.1984.江島採集),諫早市(本明川),
島原半島(田代原、千本木、眉山、魚洗川、塔の坂、礫石原、吾妻町川床 2exs.29.VIII.1992.野田採集、北有馬町論所原 1ex.4.X.1997.山元採集、高野、大野木場、新山、崩山、有明町、白土、水無川、長浜、有馬川、早崎、白浜),
北海道〜琉球〜東南アジアまで広く分布し、県内各地でも普遍的にみられる。畜産が行われていれば、小さな離島にも分布する。4-11月に牛糞、馬糞に多く、堆肥、腐った果実や植物などに集まる。夏季に灯火採集をすると、本種とウスイロマグソコガネは住宅地や耕作地、河原などでも多数得られることが多い。


26.ウスグロマグソコガネ Aphodius comatus A.SCHMIDT
対馬(大船越),Tsushima(SCHMIDT 1920:原記載),
五島列島(小値賀島),
平戸島(後平),
島原半島(田代原),
本州〜トカラ宝島に分布し、対馬が原産地。県内では対馬、小値賀島、平戸、田代原など局地的に産する。田代原では5-7月に牛糞に見られるが、少ない。


27.クロモンマグソコガネ Aphodius variabilis WATERHOUSE
対馬,
長崎市(道の尾、小江原、稲佐山),Nagasaki(LEWIS 1895),
島原半島(崩山),
北海道〜九州まで分布し、県内では対馬、長崎市、島原市で、3.11.12月に犬糞、猫糞で得られている。冬季に発生し、住宅地周辺で見られるため、記録が少ないものと思われる。


28.クロツヤマグソコガネ Aphodius atratus WATERHOUSE
Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載) ,
本州、四国、九州に分布し、長崎が原産地であるが、その後記録がない。


29.コマグソコガネ Aphodius pusillus  (HERBST)
壱岐(那賀),
長崎市(烽火山),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:A. rufangulusとして原記載),
島原半島(塔の坂),
北海道〜九州まで分布し、北国では普通種であるが県内では少なく、壱岐、長崎市、島原半島で、4月に牛糞より少数が記録されているにすぎない。


30.セマダラマグソコガネ Aphodius nigrotessellatus MOTSCHULSKY
対馬,
長崎市(浦上、田手原、風頭公園),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:A. obsoleteguttatus として原記載,

A. punctatus として原記載:WATERHOUSEは長崎産の前記2種を記載したが、現在は、いずれも上記種のシノニムとして扱われている) ,
島原半島(崩山、霊丘公園),
北海道〜九州まで分布し、県内では対馬、長崎市、島原市で、3.4.12月に猫糞、犬糞で見られる。初冬〜早春の小春日和の日中によく飛翔する。


31.ネグロマグソコガネ Aphodius pallidiligonis WATERHOUSE(図2-37)
島原半島(塔の坂、吾妻岳山麓),Simabara(WATERHOUSE 1875:原記載) ,
本州、九州に分布し、島原が原産地。九州ではほとんど記録がなく、珍しい種であるが、シカ糞のトラップで得られるという。塔の坂では1-4月に、日陰の牛糞に少数見られ、冬の糞虫である。


32.チャグロマグソコガネ Aphodius isabroi NAKANE(図2-38)
島原半島(田代原、礫石原),
本州、九州に分布するが、全国的にも珍しい種で、東北、関東、中部の一部、奈良周辺、大台が原などが知られている。田代原と礫石原では10.11月に日陰の牛糞と山羊の糞より一例づつ得られた。

 

33.ツヤマグソコガネ Aphodius impunctatus WATERHOUSE
島原半島(Taken in the sandy district of Simabara in autumn:WATERHOUSE 1875:原記載) ,
シベリア東部、中国、九州に分布し、島原が原産地。久住高原ではダイコクコガネの坑道に寄生すると言われているが、県内では再発見できないでいる。


34.マグソコガネ Aphodius rectus  (MOTSCHULSKY)
壱岐(那賀),
五島列島(福江島:鬼岳)(山根・萬木 1956),
北松浦郡(田平町荻田 1ex.7.IV.1995.西澤採集),
多良岳(五家原岳、小川内谷 1ex.28.IV.1996.山元採集),
長崎市(浦上、帆場岳、片渕町、金比羅山、稲佐山),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:A. castaneipennis      として原記載),長与町(北陽台高校 1ex.15.VII.1985.江島採集),
島原半島(田代原、塔の坂、萩原、新山、西郷、上ノ原、崩山、水無川、口之津町、前浜)(布施
1953),
北海道〜九州まで分布し、県内では対馬を除く各地で、1-5.7.11.12月、牛糞、犬糞、猫糞、堆肥、腐った野菜などにみられ、灯火に集まる。冬季の暖かい日中に飛翔することがある。


35.オオフタホシマグソコガネ Aphodius elegans ALLIBERT
対馬(豊玉町、厳原),
壱岐(半城、天ヶ原、那賀、岳ノ辻),石田町(妻ヶ島)(池崎 1993),
五島列島(宇久島、小値賀島、福江島:富江町),
生月島(荒崎 3exs.16.X.1994.楠井採集、鞍馬鼻 3exs.16.X.1994.青木採集),平戸島(山中 3exs.16.X.1994.青木採集、志々伎山),
長崎市(烽火山、稲佐山、外福田),
島原半島(雲仙岳、田代原、塔の坂、山田原 1exs.30.IX.1994.青木採集),
北海道〜沖縄本島まで分布し、県内では各地の牧場とその周辺で、4.5.9.10月に牛糞、馬糞に集まる。牧場が見られないためか、県北〜多良山系の記録がない。


36.ヌバタママグソコガネ Aphodius breviusculus  (MOTSCHULSKY)(図2-39)
Nagasaki(WATERHOUSE 1875:A. nigerrimusとして原記載,Ammoecius nitidulusとして原記載),
Nagasaki,Ipongi(LEWIS 1895:A. ovalis WATERHOUSEとして),
島原半島(塔の坂、吾妻岳山麓),
北海道〜九州まで分布する。県内では最近の記録としては島原半島のみで見つかっており、1-4月に牛糞に見られる。冬の糞虫である。


37.エゾマグソコガネ Aphodius uniformis WATERHOUSE
対馬(比田勝、大船越、豊玉町),
五島列島(小値賀島、野崎島),
生月島(番岳 2exs.25.VI.1994.楠井採集、荒崎 6exs.16.X.1994.青木採集、鞍馬鼻 3exs.16.X.1994.青木採集),
島原半島(田代原、塔の坂),
北海道〜九州まで分布し、県内では離島と島原半島の記録がある。田代原や塔の坂の牧場では、4-10月に牛糞に見られ、個体数は多い。灯火にも集まる。


38.マキバマグソコガネ Aphodius pratensis NOMURA et NAKANE
対馬(豊玉村)(浦田 1958),
北海道、本州、伊豆八丈島、九州に分布し、県内では10月に得られた上記一例のみ。


39.キバネマグソコガネ Aphodius languidulus A.SCHMIDT
Nagasaki(WATERHOUSE 1875:A. obsoletusとして原記載)
北海道〜九州まで分布するが、県内ではその後、再発見はされていない。


40.ヨツボシマグソコガネ Aphodius sordidus  (FABRICIUS)
対馬(豊玉町),
生月島(荒崎 4exs.16.X.1994.楠井採集),
多良岳(目代),
長崎市(田手原),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:A. 4-punctatusとして),長与町(北陽台高校 1ex.3.
VI.1985.江島採集),
島原半島(田代原、眉山、崩山、白土),
北海道〜九州まで分布し、県内では壱岐、五島などを除き、少ないながら各地で記録されている。島原半島ではむしろ普通で、5-7.9.10月に灯火に集まり、牛糞、堆肥等にも多い。


41.ヒメキイロマグソコガネ Aphodius inouei NOMURA
対馬(益本 1968),
壱岐(上野ほか 1985)
四国と九州を除いて、北海道から宮古島まで分布し、県内では対馬と壱岐の特産種。


42.オビマグソコガネ Aphodius uniplagiatus WATERHOUSE
対馬(比田勝、浅藻、内山),
壱岐(益本 1968),
五島列島(小値賀島、野崎島),
生月島(番岳 1ex.25.VI.1994.楠井採集、荒崎 1ex.16.X.1994.楠井採集),
島原半島(田代原),Simabara(WATERHOUSE 1875:原記載),
北海道〜琉球〜台湾まで広く分布し、島原が原産地。県内では離島と島原半島のみで知られる。田代原では、5-9月に牛糞にいるが、多くはない。


43.ウスイロマグソコガネ Aphodius sublimbatus (MOTSCHULSKY)
対馬(比田勝、浅藻),
壱岐(勝本 1ex.11.VIII.1985.江島採集),
五島列島(宇久島、野崎島、嵯峨島),
生月島(鞍馬鼻 2exs.16.X.1994.楠井採集、荒崎 1ex.16.X.1994.楠井採集),平戸島(津吉),北松浦郡(田平町外目 1ex.19.VI.1997.西澤採集),
多良岳(五家原岳、南河内林道、狸ノ尾、目代),
西彼杵半島(川原),
長崎市(岩屋山、西山、白木),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:A. pallididicinctusとして原記載),長与町(北陽台高校 1ex.8.X.1984.江島採集),諫早市(本明川),
島原半島(雲仙岳、田代原、俵石、魚洗川、高野、大野木場、新山、有明町、白土、水無川、長浜、有馬川、中島、白浜、前浜),
北海道〜トカラ宝島まで分布し、県内では各地に普遍的に見られる。2.5-10月に牛糞や馬糞、堆肥で見られ、灯火に多く集まる。


44.マルマグソコガネ Mozartius jugosus jugosus  (LEWIS)(図2-40)
対馬,
Nagasaki(from under dead leaves near the Temple of Suwasama on the 23rd March,1881:LEWIS
1895:原記載),
本州、九州で記録されており、長崎が原産地。原記載を除くと、県内では対馬の記録だけが知られていた。最近(1992年)、原記載以来111年ぶりに、楠井(1999)により長崎市戸町で3月に再発見された。従来は落葉下に生息するとされているが、今回は人糞より採集された。


45.クロツツマグソコガネ Saprosites japonicus WATERHOUSE
対馬(佐須奈、有明山、竜良山)(生川 1997a;久保田 1998),
平戸島(小富士山),北松浦郡(田平町荻田 1ex.18.I.1997.西澤採集),
多良岳(黒木、轟ノ滝 3exs.24.V.1994.今坂採集、高来町平原 7exs.26.X.1993.今坂採集),
長崎市(烽火山 1ex.13.IV.1996.山元採集、金比羅山 1ex.7.II.1998.山元採集),Nagasaki
(WATERHOUSE 1875:原記載) ,野母半島(野母崎),高島,
島原半島(眉山、崩山、岩戸山),
北海道〜琉球〜東南アジアまで広く分布し、長崎が原産地。壱岐、五島等を除いて県内各地の低地〜低山地で、1.3.5-7.9.10月に、樹皮下や朽ち木中、落葉下などで見つかる。

◎ フトツツマグソコガネ Dialytes foveatus A.SCHMIDT
対馬(竜良山)(久保田 1998),
上記一例が記録されているが、本種は従来、奄美大島・徳之島と台湾のみで分布が知られてているので、対馬産としては詳細な再検討が必要と考えられる。今の所、長崎県のファウナに加えることは保留しておきたい。


46.セマルケシマグソコガネ Psammodius convexus WATERHOUSE(図2-41)
島原半島(前浜),
北海道〜九州まで分布するが、九州の採集例は少ない。県内では島原半島南端の砂浜で、8月に灯火で得られた一例のみが知られる。


47.ヤマトケシマグソコガネ Psammodius japonicus HAROLD
五島列島(中通島:蛤ヶ浜),
平戸島(千里ヶ浜),
Nagasaki(LEWIS 1895),
島原半島(前浜),
本州、四国、九州に分布し、県内では海浜植物の繁る比較的広い砂浜に生息している。3.5月に植物の根際や湿り気のある砂の中から見つかる。以前は県内各地の砂浜に生息していたと考えられるが、現在ではかなり少ないものと推定される。


48.ホソケシマグソコガネ Trychiorhyssemus asperulus (WATERHOUSE)
Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載;LEWIS 1895) ,
北海道〜琉球〜台湾、中国まで広く分布し、長崎が原産地だが、長崎では原記載とLEWISの記録以降再発見されていない。


49.セスジカクマグソコガネ Rhyparus azumai NAKANE
対馬,
五島列島(小値賀島、野崎島、平島、中通島:山王山、福江島:七岳),
男女群島(女島),
北松浦郡(田平町荻田 1ex.6.VII.1994.西澤採集、生向 1ex.15.VI.1994.西澤採集),
多良岳(南河内林道、白木峰、目代),
長崎市(西山、白木、三ツ山 24exs.24.VI.1986.清山採集、式見 4exs.17.VII.1983.野田採集、三原町  1ex.5.VII.1990.和田採集、茂木 2exs.11.VII.1985.野田採集),野母半島(高浜),長与町(北陽台高校 1ex.16.VII.1984.江島採集),高島,伊王島,諫早市(本明川),
島原半島(千本木、眉山、俵石、魚洗川、礫石原、高野、新山、白土、中島、白浜、岩戸山、野田浜),
暖地性で、本州(関東以西)以南〜琉球〜東南アジアまで広く分布する。県内では各地の低地〜低山地に普遍的にみられ、5-9月に灯火に集まる。梅雨末期の7月中旬には多い。


50.チビカクマグソコガネ Rhyparus kitanoi Y.MIYAKE(図2-42)
男女群島(女島),
長崎市(白木、茂木),長与町(北陽台高校 2exs.27.VI.1984.江島採集),
島原半島(赤松谷、田代原、千本木、魚洗川、牧の内、高野、中島、野田浜)(今坂・越智 1980:コセスジカクマグソコガネR. amamianus NAKANEとして;今坂・槙原 1981:Rhyparus sp.として;
MIYAKE 1983:原記載;今坂 1987a),
九州と台湾に分布し、国内では九州西岸固有種。県内では男女群島と長崎市周辺、島原半島で見られる。島原半島では海岸から低山地まで見られ、6-8月に前種と同時に灯火に飛来する。個体数は少なくない。長崎県本土と男女群島、そして中国大陸の関係を想像させる種である。


51.トゲマグソコガネ Caelius denticollis LEWIS(図2-43)
多良岳(南河内林道),
本州、九州に分布し、県内では多良岳の山頂直下で、5月に伐採地の斜面を飛翔中の一例のみが知られる。


52.シロスジコガネ Polyphylla albolineata  (MOTSCHULSKY)
壱岐(岳の辻、石田),
五島列島(野崎島、中通島:青方、福江島:三井楽町),
Nagasaki(WATERHOUSE 1875;LEWIS 1895),高島,
島原半島(新山、白浜)(布施 1952),
北海道〜九州まで分布し、県内では各地の比較的広い松林のある砂浜に産する。薄暮性で、6.7月の夕方、海岸を飛び回り、灯火にも集まる。松喰虫駆除のための農薬散布により個体数が減少した可能性がある。

53.サツマコフキコガネ Melolontha satsumaensis satsumaensis NIIJIMA et KINOSHITA
壱岐(川迎),
五島列島(宇久島、小値賀島、野崎島、福江島:大円寺・上大津、嵯峨島),
平戸島(安満岳 1ex.1.VIII.1981.松田採集),北松浦郡(田平町荻田 1ex.6.VII.1994.西澤採集、野田  1ex.25.VI.1993.西澤採集),
多良岳(五家原岳、白木峰、目代),東彼杵郡(竜頭泉 1♂.28.VII.1980.野田採集),
西彼杵半島(大瀬戸町瀬戸山公園 1♂.15.VII.1995.楠井採集、大瀬戸町 1♀.5.VII.1989.田中清採集、県民の森 1♀.16.VII.1987.今坂採集),
長崎市(式見牧場、稲佐山 1♂.18.VII.1995.楠井採集、文教町 1ex.25.VI.1982.浅沼採集、白木),長与町(北陽台高校 1ex.22.VII.1985.江島採集),野母半島(香焼町),伊王島,
島原半島(雲仙岳、赤松谷、田代原 1♂.18.VIII.1965.野田採集、千本木、上木場、俵石、牧の内、高野、大野木場、本光寺 7♂3♀.8.VII.1988.今坂採集、新山、白土、長浜、中島、岩戸山),
Shimabara (TESAR 1938:H. kinoshitaiとして原記載),
九州と周辺の離島に分布し、四国産は別の亜種。県内では対馬を除く各地で、低地からブナ帯まで産し、6-8月に樹葉上に見られ、灯火に集まる。五島列島嵯峨島では日中クズの葉を食害している多数の個体を採集した。

◎ コフキコガネ Melolontha japonica BURMEISTER
対馬(住野 1937の記録は前種と混同しているかもしれないという:野村 1976による),
壱岐(半城、住吉)(浦川ほか 1977),
長崎市(赤迫町、風頭山)(WATERHOUSE 1875;江島 1968;生島・神谷 1955),
本州と周辺の離島に分布し、北九州では前種と混生するという(高倉 1989)。長崎県内では実検した標本は全て前種で、本種は確認していない。以上の記録は全て前種の同定誤りであろうと考えられるが、対馬の標本は検しておらず、不明である。


54.オオコフキコガネ Melolontha frater ARROW
壱岐(川迎、射手吉、半城、柳田 1♂.12.VIII.1985.江島採集),
五島列島(中通島:山王山、奈留島:泊、福江島:七岳),
北松浦郡(田平町荻田 1ex.25.VI.1993.西澤採集),
多良岳(五家原岳),
西彼杵半島(雪の浦),
長崎市(式見牧場),野母半島(野母崎 1♂.16.VII.1987.野田採集),
島原半島(眉山、魚洗川、高野、大野木場、本光寺 1♂1♀.8.VII.1988.今坂採集、新山、寺町、白土、中島、前浜、岩戸山),
本州以南〜屋久島まで分布し、県内では対馬を除く各地の低地から山地まで見られ、6-8月に葉上、灯火に集まる。


55.クロコガネ Holotrichia kiotonensis BRENSKE
対馬(久根),
壱岐(若松、牛方、小牧、勝本),
五島列島(宇久島、小値賀島:野首 1ex.14.VI.1994.西澤採集、江の島、中通島:小奈良尾・米山、若松島、有福島、福江島:七岳・上大津・鬼岳・富江町 8♂3♀.9.VI.1995.楠井採集、椛島),
生月島(番岳 3♀.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(平戸城、志々伎山),北松浦郡(田平町荻田 1ex.16.V.1994.西澤採集),
多良岳(五家原岳、白木峰、狸ノ尾、目代),東彼杵町(竜頭泉)(石田 1995),
西彼杵半島(肥前大島,長浦岳 1ex. 死骸.5.VI.1994.楠井採集、松島 1♀.16.V.1994.楠井採集),崎戸町(江ノ島)(楠井 1993),
長崎市(式見牧場、西北町、西山台、浦上、稲佐山 1ex.27.VI.1976.野田採集、諏訪公園 1ex.11.VI.

1976.野田採集、三ツ山 1ex.23.VIII.1984.清山採集、高僧津 4exs.30.VI.1962.野田採集、銅座町、      白木、愛宕山、三原町 3exs.25.V.1988.和田採集、牧島)(楠井 1997b),時津町(浜田 1ex.10.      V.1988.青木採集)(山元 1999),長与町(北陽台高校 1ex.23.V.1982.江島採集),野母半島(香焼町、高浜、権現山 4exs.16.VII.1987.今坂採集、樺島),高島,伊王島,
島原半島(雲仙岳、千本木、眉山、上木場、魚洗川 1ex.27.X.1994.今坂採集、東原、吾妻町川床 2exs.13.VI.1992.野田採集、新山、深江川 1ex.24.VI.1994.今坂採集、白土、橘神社 1ex.20.VII.1991.野田採集、岩戸山),
北海道〜九州まで分布し、県内では各地の低地から山地まで普遍的に見みられ、5-8.10月に灯火に集まる。側溝などで見つかることも多い。Holotrichia 属の種の活動様式は、一般に夕刻に飛翔を始め、夜間各種の葉上で後食・交尾して、日中は地中や地表に潜む。


56.ダンジョクロコガネ Holotrichia danjoensis Y.MIYAKE et IMASAKA(図3-44,48)
男女群島(女島)(Y.MIYAKE・IMASAKA 1982:原記載),
男女群島の固有種で、5.6月に少数が灯火で得られている。原記載以外に以下の採集例がある。
女島 5exs.13.V.1978.和田採集


57.チョウセンクロコガネ Holotrichia diomphalia (BATES)
対馬(久根田舎、樫根、豆酘),
五島列島?(山根・萬木 1956),
長崎市(片渕)?(生島・神谷 1955),
シベリア,中国,朝鮮半島に分布し,国内では対馬の特産種。対馬以外の記録は誤同定と思われる。


58.コクロコガネ Holotrichia picea WATERHOUSE
対馬(樽ヶ浜 1ex.23.VII.1985.野田採集)
五島列島(宇久島、中通島:若松町・米山、福江島:七岳・鬼岳),
生月島(番岳 1ex.19.V.1998.青木採集),
北松浦郡(田平町外目 1ex.1.VIII.1997.西澤採集、米内 1ex.27-28.V.1996.西澤採集),
長崎市(道の尾、式見牧場、西山台、稲佐山 1♂.13.V.1995.楠井採集)(山元 1999),
Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載;LEWIS 1895),長与町(北陽台高校 1ex.13.V.1985.江島採集),野母半島(香焼町),伊王島,高島,
島原半島(俵石、吾妻町川床 1ex.26.IV.1992.野田採集、新山、杉谷),
北海道〜九州まで分布し、長崎が原産地。県内では壱岐、平戸、多良等で記録がなく、対馬、五島と県北、長崎周辺、島原半島の記録のみ。低地〜低山地で、4.6-8.10月に灯火に集まるが少ない。


59.オオクロコガネ Holotrichia parallela  (MOTSCHULSKY)
対馬(比田勝、仁田ダム 1♂.25.VIII.1990.奥田採集、豊玉町二位、志多留、有明山、茶屋隅峠、厳原、内山)(廣川 1990),
壱岐(勝本 2exs.11.VIII.1985.江島採集),
五島列島(中通島:米山),
北松浦郡(田平町荻田 1ex.10.VII.1993.西澤採集),
多良岳(目代),
西彼杵半島(大瀬戸町 1ex.5.VII.1989.田中採集、松島 1♂.29.VIII.1994.楠井採集),
長崎市(三原町 1ex.24.VI.1990.和田採集),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:H. morosaとして原記載;
LEWIS 1895:Laehnosterna morosaとして),長与町(北陽台高校 1ex.4.V.1985.江島採集),伊王島,諫早市(本明川),
島原半島(千本木、高野、白土、深江川 1ex.11.VIII.1993.今坂採集、有馬川、中島、貝瀬、千々石
1ex.5.VIII.1988.野田貴裕採集、野田浜 1ex.11.VIII.1993.今坂採集、岩戸山),
本州、四国、九州に分布し、長崎が原産地。県内では各地の低地〜低山地に見られ、6-8月に灯火に多い。局地的に多産する事がある。

◎ オオチャイロコガネ Holotrichia niponensis (LEWIS)
Goto Is.?およびNagasaki?(LEWIS 1895:原記載),
記載後、国内からは再発見されておらず、産地ラベルの誤りではないかと考えられている。


60.ホクセンオオチャイロコガネ Holotrichia koraiensis MURAYAMA
対馬(厳原)(小林 1984),一例のみ。
対馬から記録されているが、分布は明らかではない。

◎ チョウセンキコガネ Metabolus impressifrons FAIRMAIRE
Goto Is.?(LEWIS 1895:Rhizotrogus niponicusとして原記載),
記載後、国内からは再発見されておらず、産地ラベルの誤りではないかと考えられている。


61.クリイロコガネ Miridiba castanea  (WATERHOUSE)
壱岐(片原、天ヶ原),
五島列島(宇久島、小値賀島、福江島:富江町 2♀.9.VI.1995.楠井採集、黄島),
生月島(番岳 1ex.死骸.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(後平),北松浦郡(田平町荻田 1ex.16.V.

1994.西澤採集、米内 1ex.27-28.V.1996.西澤採集),
西彼杵半島(肥前大島),
多良岳(五家原岳、修多羅の森、白木峰)(今坂 1999),
長崎市(住吉町、西山、稲佐山 1ex.27.VI.1976.野田採集、諏訪公園 1ex.11.VI.1976.野田採集、桜馬場 1ex.21.V.1962.野田採集、白木、愛宕山、三原町 1ex.5.V.1988.和田採集),
島原半島(牧の内、口之津町)(布施 1953;峰ほか 1991-1992),
本州、四国、九州に分布し、県内では対馬を除く各地に見られ、4-7月に灯火に集まる。ネズミモチの葉や花を好んで食害し、住宅地や公園の生垣でも見られることがある。極端な夜行性で、日中はみられないことから、分布していても気がつかないことも多い。黄島では夜間、セリ科のハマウドの花に来集していた。


62.オオキイロコガネ Pollaplonyx flavidus WATERHOUSE(図3-46)
五島列島(野崎島、中通島:米山),
平戸島(安満岳、志々伎山),北松浦郡(田平町荻田 1ex.8.V.1993.西澤採集、生向 3exs.26.IV.1993.西澤採集、世知原町国見山 1ex.22.VI.1996.西澤採集),
多良岳(金泉寺、五家原岳 1ex.10.VII.1993.峰採集、砥石川林道 1♂.17.V.1988.今坂採集、白木峰),東彼杵町(竜頭泉)(石田 1995),
長崎市(烽火山 1ex.18.V.1997.青木採集、西山台、戸町)(山元 1999),
島原半島(雲仙岳、赤松谷、千本木),
本州、四国、九州に分布し、県内では対馬、壱岐を除く各地の主として山地に見られ、4-6月に灯火で得られる。楠井(1992)が述べているように、採集例が少ないのは発生時期が早いためで、良好な森林が残っていれば低山地でも各地で発生しているものと思われる。多産地では日中でも地中や側溝でもみられる。


63.ナガチャコガネ Heptophylla picea picea MOTSCHULSKY(図3-47)
対馬(樽ヶ浜 1ex.20.VII.1985.野田採集、有明山、内山、豆酘),
五島列島(小値賀島:野首 1ex.15.VI.1994.西澤採集・神島神社 1ex.15.VI.1994.西澤採集、中通島:山王山・米山・奈良尾、福江島:岐宿町川原、嵯峨島),
生月島(番岳 2♂ 2♀.25.VI.1994.楠井採集、山田 1ex.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(西の久保、安満岳、志々伎山),北松浦郡(田平町荻田 2exs.5.VI.1997.西澤採集、国見山、世知原町開作
1ex.5.VII.1998.西澤採集),
多良岳(金泉寺、五家原岳、小松尾 1ex.7.IX.1993.今坂採集、南河内林道、修多羅の森、戸石川林道       2exs.5.VII.1988.今坂採集、白木峰、目代)(今坂 1999),
西彼杵半島(肥前大島、県民の森 1ex.1.VII.1988.青木採集、松島 1♀.21.VI.1994.楠井採集),
長崎市(西山、西山台、稲佐山 1ex.27.VI.1976.野田採集、諏訪公園 4exs.11.VI.1976.野田採集、金比羅山 1ex.30.VII.1988.野田智裕採集、白木、三原町 1ex.24.VI.1990.和田採集)(山元 1999),      Nagasaki(WATERHOUSE 1875),長与町(北陽台高校 3exs.1-3.VI.1985.江島採集),野母半島(香焼町、高浜、権現山 1ex.16.VII.1987.今坂採集),
島原半島(雲仙岳、雲仙ゴルフ場、雲仙別所 1ex.29.VI.1994.今坂採集、赤松谷、田代原、魚洗川 1ex.      1.IX.1994.今坂採集、眉山、上木場、俵石、牧の内、高野、吾妻町 1ex.31.V.1992.峰採集、橘神社      1ex.28.VI.1994.青木採集、白土),
北海道〜屋久島まで分布し、県内では壱岐を除く各地で、低地から山地まで普遍的にみられ、5-9月に飛翔中の個体を良くみる。灯火にも集まり、秋季には側溝で見られる。住宅地の庭などで発生している。五島産は嵯峨島など黒化する地域があり、甑島産の別亜種 ssp.irei KUSUIとの関係が注目される。


64.ヒメカンショコガネ Apogonia amida LEWIS
壱岐(岳の辻),
生月島(番岳 1ex.19.V.1998.青木採集),
多良岳(白木峰、目代),
西彼杵半島(松島 1♀.21.VI.1994.楠井採集),
長崎市(西山台、西北町、城古趾、白木)(山元 1999),長与町(北陽台高校 2exs.22-27.VI.1985.江島採集),伊王島,高島,
島原半島(新山),
本州(関東以南)、四国、九州に分布し、県内では対馬、五島、平戸などを除く各地の低山地で、6.7月に灯火に集まり、葉上で見られるが少ない。

65.オオカンショコガネ Apogonia major WATERHOUSE
対馬(有明山、竜良山 2exs.25.VII.1987.野田採集)(城木 1979)
五島列島(宇久島、小値賀島:神島神社 1ex.15.VI.1994.西澤採集),
男女群島(女島),
生月島(番岳 1♀.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(後平、安満岳),北松浦郡(田平町荻田 1ex.15.      V.1992.西澤採集、外目 2exs.3.VI.1997.西澤採集),
多良岳(轟ノ滝),
西彼杵半島(肥前大島、琴海町形上 1♂.29.V.1994.楠井採集、外海町大城 1♀.28.V.1994.楠井採集), 長崎市(式見牧場 1ex.27.V.1994.青木採集、西山台、稲佐山 2♂.20.VI.1995.楠井採集、金比羅山、白木)(山元 1999),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載),野母半島(香焼町),伊王島,
島原半島(吾妻町川床 2exs.13.VI.1992.野田採集、高野、口之津公園、口之津町、八石、岩戸山)    (布施 1953),
九州と周辺の離島に分布し、長崎が原産地。県内では壱岐を除く各地の低地〜低山地で、4-7月に、葉上に集まり、灯火にも来る。比較的、低地のよく繁った暖帯林内に多い。

◎ チョウセンカンショコガネ Apogonia cupreoviridis cupreoviridis KOLBE
五島列島(LEWIS 1895)(小林 1979)などの記録があるが、分布は疑わしい。


66.ヒメアシナガコガネ Ectinohoplia obducta (MOTSCHULSKY)
壱岐(壱岐高校、志原、谷江、岳ノ辻),
五島列島(宇久島、小値賀島:野首 1ex.15.VI.1994.西澤採集、中通島:山王山・米山、若松島:堤、福江島:荒川・七岳・鬼岳・富江−田尾−大浜、椛島),
平戸島(中野、後平、安満岳、崎方、志々伎山),北松浦郡(田平町荻田 1ex.4-6.VII.1992.西澤採集、本山 1ex.22.V.1995.西澤採集、野田 1ex.18.V.1993.西澤採集),佐世保市,
多良岳(金泉寺 1ex.27.VI.1989.今坂採集、五家原岳、南河内林道、仏の辻、白木峰、轟ノ滝、黒木、狸ノ尾、小江 2exs.14.VI.1988.今坂採集、大村市大多武 7exs.14.V.1991.峰採集),
西彼杵半島(肥前大島、県民の森 11exs.31.V.1987.阿比留採集、長浦岳 10exs.5.VI.1994.楠井採集、琴海町樫の久保 21exs.18.V.1994.楠井採集、松島 51exs.16.V.1994.楠井採集),
長崎市(式見牧場、岩屋山、金比羅山、大崎 3exs.6.VI.1992.野田採集、千々、市民の森 1ex.4.V.1992.峰採集、八郎岳 1♀.6.VI.1995.楠井採集),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:E. variolosaとして      原記載;LEWIS 1895),長与町(南陽台 1ex.10.V.1991.峰採集、琴の尾岳 1ex.13.V.1991.峰採集、      平木場 1ex.12.V.1993.峰採集),諫早市上山,野母半島(高浜),伊王島,
島原半島(雲仙岳、雲仙別所、雲仙ゴルフ場、赤松谷、田代原、俵石、千本木、眉山、上木場、塔の坂 3exs.25.V.1993.今坂採集、東原 3exs.2.VI.1994.今坂採集、百花台 2exs.7.V.1995.今坂採集、吾妻町川床 4exs.31.V.1992.野田採集、焼山、白木野 2exs.17.V.1994.今坂採集、本光寺 7exs.29.
IV.1987.今坂採集、岩戸山),噴火後も雲仙岳で採れている(池崎 1995)。
北海道〜屋久島まで分布し、県内では対馬を除く各地で、低地から山地まで普遍的にみられる。4-8月に、シイなどの種々の花上、吹上げで夥しい数が集まる。対馬の記録は次種の誤りであろう。雲仙岳では噴火後も確認した。日本産の Ectinohoplia 属は腹部の鱗毛は金属光沢を持たず、金属光沢を持ち良く光る
Hoplia 属の種との区別はたやすい。


67.カバイロアシナガコガネ Ectinohoplia rufipes (MOTSCHULSKY)
対馬(目保呂 10exs.3.VII.1989.野田採集、久須保、有明山、厳原),
壱岐?(津上山)(浦川ほか 1977),
北海道、本州、四国などに分布し、九州では対馬の特産種。5,7月にシイ等の花上でみられる。壱岐の記録は前種の誤りと思われ、疑わしい。


68.アシナガコガネ Hoplia communis WATERHOUSE
壱岐(庄),
五島列島(野崎島、福江島:鬼岳),
平戸島(中野、後平、安満岳),北松浦郡(田平町荻田 1ex.22.V.1993.西澤採集),
西彼杵半島(県民の森 2exs.31.V.1987.野田採集、琴海町樫の久保 21♂18♀.18.V.1994.楠井採集),
長崎市(帆場岳、金比羅山 2exs.15.V.1983.野田採集、福田町 3exs.29.IV.1989.和田採集),
Nagasaki(Mitsudake)(WATERHOUSE 1875:原記載;LEWIS 1895:H. maculata BATESとして),諫早市上山(田中 1994),野母半島(高浜),
島原半島(雲仙岳、雲仙別所、雲仙ゴルフ場、赤松谷、田代原 1ex.30.V.1988.今坂採集、俵石、眉山、      上木場、百花台 14exs.7.V.1995.今坂採集、牧の内、焼山、本光寺、新山、崩山、岩戸山),
本州〜屋久島まで分布し、長崎が原産地。県内では対馬を除く各地で、低地から山地まで見られ、4-6月に、シイやサワフタギなどの花上に多い。本属内ではむしろ低地に多い種である。無地のものから黒い縦筋のあるものまで、色彩変異が多いが、大部分ははっきりした太い黒筋を持つ個体である。本種の背面の鱗毛は五角形をしており、角張る。


69.クロアシナガコガネ Hoplia moerens WATERHOUSE
壱岐,
平戸島(後平、安満岳),北松浦郡(田平町荻田 1ex.1.VI.1994.西澤採集),
多良岳(五家原岳、轟ノ滝 1ex.25.IV.1992.峰採集),
長崎市(岩屋山),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載),
島原半島(雲仙岳、宝原、雲仙別所、田代原 1ex.30.V.1988.今坂採集、眉山、上木場),
本州、四国、九州に分布し、長崎が原産地。県内では、対馬と五島を除く各地にみられるが、前種と異なり、むしろ山地に多い。4-7月にサワフタギやシイなどの花に集まる。黄白色から黒地まで色彩変異が多く、不規則な黒紋を持つ個体もいる。本種の背面の鱗毛は滴形、または円形をしてる。


70.ハイイロビロウドコガネ Paraserica gricea MOTSCHULSKY
平戸島(安満岳),北松浦郡(世知原町国見山 1ex.22.VI.1996.西澤採集),
多良岳(五家原岳、南河内林道、仏の辻、砥石川林道 1ex.14.VI.1988.今坂採集、シャクナゲ公園 1♂ 1♀.11.VI.1997.青木採集、轟ノ滝、黒木)
北海道〜九州に分布し、県内では平戸と国見山、多良岳の山地のみで記録されている。多良岳で は5-7月に、樹葉上や花上に多い。


71.ヒゴシマビロウドコガネ Gastroserica higonia (LEWIS)(図3-45,49)
多良岳(五家原岳、轟ノ滝、狸ノ尾),
九州の固有種で、県内では多良岳のみで記録されている。多良岳では、4-6.8月に、よく繁った広葉樹林の樹葉上で見られるが少ない。


72.オオビロウドコガネ Maladera renardi (BALLION)
長崎市(野村 1973),
島原半島(雲仙岳),
本州、四国、九州に分布し、県内では5.7月に灯火で得られた上記2例のみ。比較的少ない種で、他の地方では草地などオープンな所で得られている。


73.ヒメビロウドコガネ Maladera orientalis (MOTSCHULSKY)
長崎市(野村 1973),
北海道〜九州に分布し、県内では7月に得られた上記例が唯一の確実な記録。江島(1968)による住吉町、および楠井(1993)による野母半島(香焼町)の記録は、たぶんビロウドコガネの誤りであろう。今坂
(1994)で述べたように、本州では普通の本種が、九州では殆ど見られないことは興味深い。


74.スジビロウドコガネ Maladera cariniceps  (MOSER)(図3-50)
対馬(比田勝),
五島列島,
北松浦郡(世知原町槍巻 2exs.27.VI.1998.西澤採集),佐世保市(日宇町 1♀.16-23.VI.1995.永川司朗採集),
東彼杵町(深入谷)(西田 1999),
長崎市(戸町),長崎市(野村 1973),野母半島(香焼町),
島原半島(高野、土黒、白土、長浜、中島、貝瀬)(今坂・西田 1992),
中国、朝鮮半島と国内では、対馬、西九州に分布し、県内では壱岐、平戸等を除き、各地で記録されている。5-9月に河原や海岸、住宅地、畑の周囲などの灯火で得られることが多く、あるいは移入種かもしれない。


75.ビロウドコガネ Maladera japonica  (MOTSCHULSKY)
対馬(佐須奈、田志、大船越、有明山、厳原、竜良山 1ex.25.VII.1987.野田採集),
五島列島(福江島:福江市籠渕),
生月島(番岳 1♀.25.VI.1994.楠井採集),北松浦郡(田平町外目 1ex.19.VI.1997.西澤採集、米内
1ex.27-28.V.1996.西澤採集),
多良岳(黒木 1ex.4.VI.1991.峰採集),
西彼杵半島(肥前大島、松島 1♂.21.VI.1994.楠井採集),
長崎市(式見牧場、西山台、金比羅山、稲佐山 1♂.18.VII.1995.楠井採集)(山元 1999),諫早市 (本明川、上山),
島原半島(白土、八石)(今坂・西田 1992),
北海道〜屋久島に分布し、県内では壱岐を除いて各地で見られる。3.5-9月、葉上や灯火に集まり、側溝でも見られる。住宅地の庭でも発生し、コケの下の地面から出現した。


76.ダンジョビロウドコガネ Maladera ejimai Y.MIYAKE et IMASAKA(図3-51)
男女群島(女島)(江島 1987)(Y.MIYAKE・IMASAKA 1987:原記載),
男女群島の固有種。5.9月に灯火で得られている。一見、小型のマルガタビロウドコガネに似て、強く膨隆するが、雄交尾器はむしろビロウドコガネに近い。この他、次の採集例も知られている。
女島 1ex.14.V.1978.和田採集、1ex.15.V.1978.和田採集。


77.カミヤビロウドコガネ Maladera kamiyai (SAWADA)
五島列島(中通島:山王山),
平戸島(安満岳:松尾 1983:ビロウドコガネとして),北松浦郡(世知原町国見山 1ex.22.VI.1996.西澤採集),
多良岳(五家原岳、小松尾、戸石川林道 1ex.17.V.1988.今坂採集、白木峰、狸ノ尾、目代)(今坂
1999),
長崎市(八郎岳 1♀.7.V.1995.楠井採集),
島原半島(雲仙岳、宝原、赤松谷、田代原、千本木、眉山、魚洗川、吾妻町川床 2exs.29.VIII.1992.野田採集、堀端),
本州〜屋久島に分布し、県内では対馬、壱岐を除き、各地で見つかりアカビロウドコガネに次いで個体数が多い。低地〜山地で5-10月に灯火に集まる。県内の山地で得られるMaladeraは、大部分が本種。島原半島(今坂・越智 1979)および長崎市(今坂・阿比留 1983)の本種の記録はスジビロウドコガネの誤り。


78.マルガタビロウドコガネ Maladera secreta (BRENSKE)
対馬?(住野 1937) ,
五島列島(中通島:若松町),
平戸島(安満岳),
多良岳(南河内林道、白木峰、轟ノ滝),
Nagasaki(BRENSKE 1897:原記載),野母半島(高浜、権現山 1ex.16.VII.1987.野田採集),
島原半島(田代原、上木場、吾妻町川床 1ex.29.VIII.1992.野田採集),
本州〜九州に分布し、長崎が原産地。県内では五島、平戸と本土各地で、5-7月に灯火に集まるが、個体数は少ない。


79.アカビロウドコガネ Maladera castanea  (ARROW)
対馬(佐須奈、志多留、浅藻、内山、竜良山),
壱岐(岳の辻、片原、半城、小牧崎、柳田 2exs.12.VIII.1985.江島採集、勝本 1ex.11.VIII.1985.江島採集),
五島列島(野崎島、平島、中通島:山王山・若松町・米山、若松島:龍観山、福江島:上大津・七岳),
平戸島(安満岳),北松浦郡(田平町荻田 1ex.2.IX.1993.西澤採集、外目 1ex.15.VII.1997.西澤採集、世知原町国見山 1ex.14.IX.1992.西澤採集、開作 1ex.5.VII.1998.西澤採集),佐世保市,
多良岳(五家原岳、南河内林道、白木峰、目代),東彼杵町(竜頭泉 1ex.28.VII.1980.野田採集、深入谷)(西田 1999),
西彼杵半島(雪の浦ダム 3exs.31.VIII.1995.青木採集、県民の森 1ex.14.VII.1988.今坂採集),
長崎市(式見牧場、住吉町,西山、西山台、稲佐山 1♀.18.VII.1995.楠井採集、白木、八郎岳)(山元  1999),長与町(北陽台高校 1ex.30.IX.1983.江島採集),時津町(浜田 1ex.25.VII.1987.青木一郎採集),野母半島(高浜、権現山 3exs.16.VII.1987.今坂採集),高島,諫早市(本明川),
島原半島(田代原、千本木、俵石、魚洗川、礫石原、吾妻町川床 1ex.29.VIII.1992.野田採集、新山、本光寺 1ex.8.VII.1988.今坂採集、白土、有馬川、長浜、中島、前浜、野田浜)(今坂・西田 1992),
北海道〜屋久島に分布し、県内各地に普遍的に見られる。6-9月に灯火に多く集まる。住宅地、河原などオープンな環境から、低山地の森林内まで殆ど全ての環境でみられる。

◎ ススイロビロウドコガネ Maladera infuscata (MOSER)
対馬(村山 1935)により記録されているが、最近の国内産のリストから本種は削除されている。


80.カバイロビロウドコガネ Nipponocerica similis  (LEWIS)(図3-52,56)
対馬(厳原)(小林 1984)
平戸島(岩の上),北松浦郡(田平町荻田 1ex.28.V.1994.西澤採集、生向 1ex.12.V.1993.西澤採集、世知原町国見山 2exs.22.VI.1996.西澤採集),
西彼杵半島(県民の森 1ex.31.V.1987.阿比留採集),
長崎市(平山 1♂.7.V.1995.楠井採集、稲佐山 1♂.20.VI.1995.楠井採集),Nagasaki(LEWIS 1895:原記載),長与町(北陽台高校 1♂.28.IV.1982.江島採集),
島原半島(諏訪池、新山)(今坂・越智 1979:ダイセンビロウドコガネ N. daisensis lewisi CHAPINとして),
四国、九州、対馬に分布し、長崎が原産地。県内では壱岐、五島を除く各地で見られる。4-6月に灯火に集まる。県内の低地のNipponocericaは本種のようである。


81.ダイセンビロウドコガネ九州亜種 Nipponocerica daisensis lewisi (CHAPIN)(図3-54,58)
多良岳(五家原岳 1♂.17.VII.1984.今坂採集),
原亜種は本州(鳥取県)に、九州亜種は九州にそれぞれ分布する。県内では灯火で得られた、上記1例のみ。


82.ハラゲビロウドコガネ Nipponocerica pubiventris NOMURA?(図3-53,57)
多良岳(砥石川林道 1♂.5.VII.1988.今坂採集),
本州、九州の分布が知られているが、詳細は不明。原記載の♂交尾器とはやや異なるので、あるいは別の種かもしれない。上記1例のみ。


83.ホソヒゲナガビロウドコガネ Serica nitididorsis nitididorsis (NOMURA)(図4-60,64)
多良岳(五家原岳),
原亜種は九州に、別の亜種が本州・四国にそれぞれ分布する。県内では多良山系の山頂付近で、6-8月に灯火で得られるが少ない。


84.ヒゲナガビロウドコガネ Serica boops WATERHOUSE(図4-61,65)
多良岳(南河内林道),
本州、四国、九州に分布し、県内では7月に灯火で得られた上記1例のみ。


85.ツヤケシビロウドコガネ Serica planifrons NOMURA(図4-62,66)
多良岳(五家原岳、五家原岳東面水神池(850m) 1♂.4.VII.1998.山元採集、小松尾、修多羅の森)(今坂 1999),
島原半島(雲仙岳、新山),
四国、九州、屋久島に分布し、県内では多良岳と雲仙の山頂部で、6.7月に灯火に集まる。低地である新山の記録もあるので、あるいは低地にも分布するのかもしれない。


86.トケジビロウドコガネ Serica tokejii (NOMURA)(図4-63,67)
多良岳(五家原岳),
島原半島(雲仙岳、吹越、雲仙ゴルフ場、赤松谷、田代原、千本木),
九州の固有種。県内では多良岳と雲仙の低山地以上で、6-8月に灯火に多く集まる。島原半島では灯火に集まる Serica 属のほとんどの個体が本種である。


87.クロチャイロコガネ Sericania angulata (LEWIS)(図4-68,72)
北松浦郡(田平町荻田 1ex.29.VIII.1995.西澤採集、外目 1ex.30.VIII.1997.西澤採集),
多良岳,
島原半島(赤松谷、千本木、眉山、上木場、高野 1ex.20.VI.1993.今坂採集、新山),
四国、九州に分布し、県内では県北、多良岳と雲仙の低地〜低山地で記録されている。島原半島では4-6月に灯火に集まるほか、夜間サクラの花びらを食害する。


88.ヤマウチチャイロコガネ Sericania yamauchii SAWADA(図4-69,73)
多良岳(五家原岳、南河内林道、大村市笹ヶ岳西面(660m) 1♂.18.V.1996.山元採集),
島原半島(雲仙岳、雲仙ゴルフ場)(森田 1973;野村 1976),
中国、朝鮮半島と国内では四国、九州に分布する。県内では多良岳と雲仙の山頂部で、6月に多く吹き上げで飛来し、灯にも集まる。雲仙の噴火後も採集した(雲仙岳 1♀.14.VI.1994.今坂採集)。


89.イマダテチャイロコガネ Sericania imadatei SAWADA
島原半島(雲仙岳)(佐田 1968)
本州(近畿)、四国、九州に分布し、県内では上記の1例のみ。


90.クロスジチャイロコガネ Sericania fuscolineata fuscolineata MOTSCHULSKY
対馬(有明山、木槲山)(楠井 1972、野村 1976),
原亜種は、シベリア、中国、朝鮮半島に分布し、国内では対馬の特産亜種。別の2亜種が、本州(中国)・四国と北海道いにそれぞれ分布する。対馬では5月に葉上等に見られる。


91.ヒメチャイロコガネ Sericania minuscula NOMURA(図4-71,75)
多良岳(大村市笹ヶ岳(870m) 1♂.25.V.1996.山元採集),一例のみ。
本種は、背振山系のみで知られており、長崎県からは初記録。背振山の個体(福岡県那珂川町南畑ダム産:図4-70,74)は上翅は黄褐色で、合せ目は黒褐色なのに対して、多良岳産は上翅全体が褐色で、見かけは異なるが、♂交尾器にはほとんど差がみられない。
今坂(1978)による多良岳(五家原岳)で7月にコケの下より得られたヒメチャイロコガネの近似種
Sericania sp.の記録も、本種とみなしていいかも知れない。


92.ヨツバコガネ Ohkubous ferrieri quadridentatus SAWADA(図3-55)
対馬(念仏坂、有明山、竜良山)(野田 1987b),
多良岳(狸ノ尾),
島原半島(眉山),
北海道〜琉球〜台湾に分布し、小笠原、伊豆諸島、トカラ中之島、奄美・徳之島、石垣島、台湾産をそれぞれ亜種にする説もある。県内では対馬、多良、島原半島の低地の常緑樹林で、7月に灯火で得られているが少ない。幼虫はサクラなど赤腐れの朽木を食う。


93.コイチャコガネ Adoretus tenuimaculatus WATERHOUSE
対馬(大星山、小茂田、浅藻、佐護、今里、樽ヶ浜、厳原、内山、竜良山、豆酘)(廣川 1990;生川
1997a),
壱岐(片原、庄、芦辺、湯岳、岳ノ辻、柳田 1ex.12.VIII.1985.江島採集),
五島列島(中通島:山王山・米山、漁生浦島、福江島:七岳・荒川・鬼岳・三井楽町 2♂1♀.24.VI.

1995.楠井採集、嵯峨島),
生月島(番岳 2♂2♀.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(白岳、後平、安満岳、志々伎山),北松浦郡 (田平町荻田 1ex.2.IX.1993.西澤採集、里 2exs.1-31.VII.1994.西澤採集、野田 1ex.13.V.1993.西澤採集、世知原町国見山 1ex.14.IX.1992.西澤採集),
多良岳(金泉寺、五家原岳、南河内林道、白木峰、山茶花高原、黒木、狸ノ尾、目代、小江 1ex.14.VI.1988.今坂採集、長田 1ex.12.VII.1989.今坂採集),東彼杵町(竜頭泉)(石田 1995),諫早市 (上平田 1ex.19.IV.1993.今坂採集),大村市(大多武 1ex.14.V.1991.峰採集),
西彼杵半島(肥前大島、大瀬戸町 1ex.5.VII.1989.田中採集、県民の森 4exs.31.V.1987.野田採集、長浦岳 1♂1♀.5.VI.1994.楠井採集、琴海町樫の久保 1♂.18.V.1994.楠井採集,琴海町形上 1♂1♀.29.V.1994.楠井採集、外海町大城 1♂1♀.28.V.1994.楠井採集、松島 2♂2♀.15.VII.1995.楠井採集),
長崎市(式見牧場、岩屋山、金比羅山、平山 1♂.7.V.1995.楠井採集、三ツ山 1ex.13.V.1985.清山採集、妙相寺、愛宕山、大崎 1ex.6.VI.1992.野田採集、日吉、千々、八郎岳),長与町(北陽台高校
1ex.24.VII.1985.江島採集),時津町(西時津 1ex.25.V.1998.青木採集),多良見町(喜々津
1ex.6.V.1979.野田採集),諫早市(本明川、上山),野母半島(香焼町、高浜、野母崎、樺島),高島,伊王島,
島原半島(雲仙岳、雲仙ゴルフ場、赤松谷、田代原、俵石、千本木、眉山、上木場、魚洗川、焼山、塔の坂 1ex.25.V.1993.今坂採集、東原 1ex.2.VI.1994.今坂採集、吾妻町川床 2exs.26.IV.1992.野田採集、高野、白木野 1ex.17.V.1994.今坂採集、山田原、本光寺、杉谷、新山、崩山、神代 1ex.2.VI.1994.今坂採集、橘神社 1ex.19.IV.1993.今坂採集、中島 1ex.2.VII.1994.今坂採集、白浜、口之津公園、口之津町、野田浜 1ex.17.V.1994.今坂採集、権田、岩戸山)(布施 1953:チャイロコガネとして),
本州〜屋久島に分布し、県下各地に普遍的にみられる。4-7.9月に低地から山地の、クヌギ、コナラ、サクラなどの葉を食害し、灯火に集まる。


94.マメコガネ Popillia japonica NEWMANN(図3-59)
対馬(比田勝、佐須奈、小茂田、浅藻、志多留、三根、佐護、樽ヶ浜 1ex.22.VII.1985.野田採集、洲藻 2exs.1.VII.1989.野田採集、有明山、内山、豆酘、柿の木 1ex.2.VII.1985.野田採集),上対馬町(海栗島)(池崎 1993),
壱岐,
五島列島(宇久島、小値賀島、野崎島、中通島:山王山・米山、若松島:龍観山、漁生浦島、有福島、奈留島:奈木、久賀島:大開、福江島:福江市・三井楽町 4♂1♀.24.VI.1995.楠井採集、嵯峨島),
男女群島(女島),
生月島(番岳 2♂1♀.25.VI.1994.楠井採集、山田 1♂1♀.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(中津良、岩の上、西の久保、安満岳),北松浦郡(田平町荻田 1ex.22.VI.1993.西澤採集),佐世保市(相の浦港),
多良岳(金泉寺、五家原岳、白木峰、黒木、狸ノ尾、大野原 3exs.28.VI.1995.青木採集、長田 1ex.6.VII.1990.今坂採集),
西彼杵半島(大瀬戸町 1ex.5.VII.1989.田中採集、県民の森 1ex.7.VI.1987.阿比留採集、大瀬戸町瀬戸山公園 11♂12♀.15.VII.1995.楠井採集、大瀬戸町雪の浦 2♂3♀.21.VI.1994.楠井採集、琴海町形上 1♂.29.V.1994.楠井採集、外海町神ノ浦 2♀.19.VII.1995.楠井採集、外海町黒崎 2♂2♀.28.V.1994.楠井採集、松島 9♂7♀.15.VII.1995.楠井採集),
長崎市(式見牧場、三ツ山 1ex.25.VII.1982.松田採集、岩屋山、金比羅山,八郎岳、牧島),長与町(平木場 1ex.12.VI.1993.峰採集),諫早市(小ヶ倉ダム 1ex.24.IX.1993.今坂採集),諫早市(上山),野母半島(香焼町、高浜、野母崎 1ex.4.VII.1971.野田採集、樺島),高島,伊王島,
島原半島(雲仙岳、赤松谷、眉山、魚洗川、牧の内,高野、吉川、早崎、口之津町、岩戸山)(布施
1953),噴火後も雲仙岳で採れている(池崎 1995)。
北海道〜屋久島に分布し、県下各地に普遍的にみられる。5-9月にイタドリ、クズなど多くの葉上に多い。長崎県産は地域的に前胸・上翅の赤味が強まる傾向がある。五島列島では、前胸・上翅ともに強い赤銅色を呈する野崎島産などと、全く赤味を帯びない個体を産する島の両方が混在し、今後の調査が必要であろう。


95.ナラノチャイロコガネ Proagopertha pubicollis  (WATERHOUSE)
Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載;LEWIS 1895),
本州、四国、九州に分布し、長崎が原産地だが、その後の記録がない。


96.ウスチャコガネ Phyllopertha diversa WATERHOUSE
壱岐(片原、庄、谷江、岳ノ辻),
五島列島(宇久島:平 6exs.12-18.IV.1995.西澤採集、野崎島、江の島、福江島:鬼岳・福江町・岐宿町魚津ヶ崎 1♀.28.IV.1997.青木採集),
平戸島(西の久保、崎方、安満岳、千里が浜、志々伎山),平戸市(度島),北松浦郡(田平町荻田
1ex.6.V.1996.西澤採集),
東彼杵町(竜頭泉)(石田 1995),小長井町(打越名 3♂1♀.2.V.1996.青木採集),
西彼杵半島(崎戸町江ノ島)(楠井 1993),
長崎市(南山手グラバ−邸、西山市民運動場、西山水源地),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載),
諫早市上山,
島原半島(崩山),
本州、四国、九州に分布し、長崎が原産地。県内では、対馬を除く各地で記録され、4月に草地や芝生、畑の周辺などを飛翔中の複数の個体を見ることが多い。これらは♂が大部分で、♀は単独で見られることが多い。


97.アオウスチャコガネ Phyllopertha intermixta  (ARROW)
対馬?(住野 1937),
島原半島(雲仙岳),
北海道〜九州に分布し、県内では雲仙岳山頂付近のみで知られており、5-7月に吹上げで多数が飛来する。噴火後も採集した(雲仙岳 1♂1♀.14.VI.1994.今坂採集)。

 

98.キスジコガネ Phyllopertha irregularis WATERHOUSE
多良岳(轟ノ滝 1♀.6.V.1989.今坂採集),
Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載),
島原半島(雲仙岳),
本州、四国、九州に分布し、長崎が原産地。県内では多良岳、長崎、雲仙岳のみで記録されている。5.6月、シイの花で見つかり、雲仙では山頂に吹上げで飛来する。


99.セマダラコガネ Blitopertha orientalis (WATERHOUSE)(図5-76)
対馬(比田勝、目保呂 1ex.3.VII.1989.野田採集、厳原、竜良山、豆酘),
五島列島(宇久島、福江島:岐宿町川原・大曲),
男女群島(女島),
平戸島(津吉、後平),佐世保市(相の浦港),
多良岳(五家原岳、金泉寺、南河内林道、白木峰、黒木),
西彼杵半島(県民の森 1ex.26.VI.1992.今坂採集),
長崎市(西山台、金比羅山、白木、八郎岳)(山元 1999),Nagasaki(WATERHOUSE 1875:原記載),長与町(南陽台 1ex.12.VII.1993.峰採集、北陽台高校 1ex.27.VII.1985.江島採集),野母半島(香焼町、高浜、野母崎 2exs.4.VII.1971.野田採集),高島,伊王島,諫早市(本明川、上山),
島原半島(雲仙岳、雲仙別所 2exs.29.VI.1994.今坂採集、田代原、俵石、千本木、眉山、魚洗川、礫石原、牧の内、大野木場、新山、白土、長浜、深江川 2exs.24.VI.1994.今坂採集、中島、吉川、口之津町、白浜、野田浜)(布施 1953),噴火後も雲仙岳で採れている(池崎 1995)。
北海道〜屋久島に分布し、長崎が原産地。壱岐を除いて県内各地に普遍的にみられ、低地から山地まで5-9月に灯火に集まり、葉上、花上に多い。個体変異や地域変異の多い種であるが、県内の傾向は調べられていない。福江島産は、小型で淡色の個体が多いが、これは全国的な離島産の傾向なのかもしれない。


100.オオダイセマダラコガネ Blitopertha ohdaiensis (SAWADA)(図5-77,78)
多良岳(五家原岳),
本州(中部以南)、四国、九州に分布し、県内では五家原岳山頂付近のみで見られる。7月に山頂に吹上げで飛来し、年によっては割に多い。灯火では採れていないので昼飛性と考えられる。


101.カタモンコガネ Blitopertha conspurcata  (HAROLD)
Nagasaki(LEWIS 1895),
島原半島(眉山、上木場、新山),
北海道〜九州に分布し、県内では長崎と島原半島の記録のみ。島原半島では4-6月に低山地のシイ花上などで見られるが、あまり多くない。


102.コガネムシ Mimela splendens (GYLLENHAL)
壱岐,
北松浦郡(世知原町太田 1ex.19.V.1998.西澤採集),佐世保市,
多良岳(大野原 3exs.28.VI.1995.青木採集、目代),
西彼杵半島(大瀬戸町 1ex.5.VII.1989.田中採集、県民の森 1ex.28.VI.1987.野田採集、琴海町形上
2♂1♀.29.V.1994.楠井採集、外海町黒崎 1♂1♀.28.V.1994.楠井採集),
長崎市(西北町、城山、市民の森、桜町 1ex.20.VI.1984.野田政宏採集),諫早市上山,野母半島(高浜),
島原半島(牧の内、有馬川、浦田、加津佐町堀川 24exs.17.V.1994.今坂採集、白浜 2exs.11.VI.1989.今坂採集、早崎),
北海道〜九州に分布し、県内では対馬と五島を除く各地で記録されている。5-7月に低地の河原や荒れ地、海岸などオ−プンな環境で見られ、昼間飛び回り、葉上に静止している。夜間灯火にも飛来する。基本的な体色は緑で、時に赤味を帯びる個体もあるが、県内では知られていない。


103.ヒメスジコガネ Mimela flavilabris (WATERHOUSE)
多良岳(五家原岳、五家原岳水神池 1ex.15.VII.1998.青木採集、南河内林道),
長崎市(八郎岳),
島原半島(雲仙岳、雲仙ゴルフ場、千本木),
北海道〜九州に分布し、県内では多良、八郎岳、雲仙など山地のみで得られている。7.8月にイタドリなどの葉上で見られ、灯火にも飛来する。前胸は艶があるが、時に皺状。


104.タケムラスジコガネ Mimela takemurai SAWADA
多良岳(金泉寺、五家原岳、五家原岳水神池 2exs.19.VII.1997.青木採集、南河内林道、白木峰),
島原半島(雲仙岳、雲仙ゴルフ場、赤松谷、田代原),
本州、四国、九州に分布し、東日本では少ないが西日本では多い。県内では多良と雲仙の山頂部のみで見られ、6-8月にヤシャブシ葉上や山頂周辺を飛び回っている。昼飛性で通常灯火には来ないが、稀に来ることもある。前胸は密に皺状、時に艶がある。


105.オオスジコガネ Mimela costata (HOPE)
対馬(二宮 1962),
五島列島(平島、中通島:山王山・米山),
平戸島(安満岳 1ex.1.VIII.1981.松田採集),
多良岳(五家原岳、金泉寺 3exs.27.VII.1965.野田採集、白木峰),
長崎市(岩屋山、八郎岳),長与町(北陽台高校 1ex.26.VII.1985.江島採集),
島原半島(雲仙岳、雲仙別所、赤松谷、田代原、上木場),
北海道〜屋久島に分布し、県内では壱岐を除いて各地の低山地〜山地で見られる。6-8月に日中はスギなどの葉上でみられ、時に林間を飛翔し、山頂付近では吹上げで飛来することもある。夜間、灯火に集まる。


106.スジコガネ Mimela testaceipes (MOTSCHULSKY)
対馬(浅藻、久根、有明山、茶屋隅峠、樽ヶ浜 10exs.23.VII.1985.野田採集、厳原、厳原−内山、内山、竜良山、柿の木、豆酘),
壱岐(岳の辻、半城、勝本 1ex.11.VIII.1985.江島採集),
五島列島(宇久島、野崎島、平島、中通島:若松町・山王山・米山・奈良尾町、若松島:龍観山、福江島:七岳・大曲・三井楽町),
平戸島(安満岳、紐差 1ex.30.VII.1981.松田採集、志々伎山),北松浦郡(田平町荻田 1ex.10.VII.

1993.西澤採集、外目 1ex.19.VII.1997.西澤採集、万場 2exs.23.VII.1997.西澤採集),
多良岳(五家原岳、大野原 1ex.13.VII.1997.青木採集、白木峰、目代),
西彼杵半島(雪の浦ダム 1ex.1.IX.1995.青木採集、県民の森 1ex.25.VII.1987.阿比留採集、外海町神ノ浦 1♂.19.VII.1995.楠井採集),
長崎市(式見牧場、西北町、金比羅山、滑石 1ex.25.VIII.1985.野田政宏採集、稲佐山 1♂.2.VIII.1995.楠井採集、白木、千々 1ex.22.VII.1989.野田貴裕採集、八郎岳),Nagasaki(WATERHOUSE1875),長与町(北陽台高校 1ex.29.VII.1985.江島採集),諫早市(上山),野母半島(権現山 1ex.16.VII.1987.今坂採集),伊王島,
島原半島(雲仙岳、雲仙ゴルフ場、赤松谷、田代原、俵石、千本木、魚洗川、牧の内、大野木場、新山、白土、中島、貝瀬、白浜、岩戸山),
北海道〜トカラ中之島に分布し、県内各地に普遍的に見られる。6-8月にスギ、ヒノキなどの葉上にみられ、灯火に多数飛来する。前種よりやや低地に多い。


107.ヤマトアオドウガネ Anomala japonica japonica ARROW
五島列島(宇久島、小値賀島:野首 1ex.14.VI.1994.西澤採集、野崎島、若松島:龍観山、福江島:上大津・三井楽町),
諫早市上山?(田中 1994),野母半島(脇岬),伊王島,高島,
島原半島(上木場、新山、白土、長浜、中島、白浜),
原亜種は本州〜九州の海岸沿いと離島に、別亜種が伊豆諸島に分布する。県内では対馬、壱岐と平戸を除く暖流沿いの地方で記録されており、5-7月に海岸近くの灯火で得られる。次種と同時に得られることもあるが、個体数は少ない。

108a.アオドウガネ Anomala albopilosa albopilosa (HOPE)
対馬(比田勝、小茂田、浅藻、志多留、久根、今里、樽ヶ浜 1ex.23.VII.1985.野田採集、厳原、内山、竜良山、豆酘)(生川 1997a),
壱岐(片原、那賀、柳田 1ex.11.VIII.1985.江島採集、郷ノ浦町半城 1ex.5.VIII.1991.松尾公則採集),
五島列島(宇久島、小値賀島、野崎島、平島、中通島:若松町・山王山・米山・小奈良尾・奈良尾町、若松島、奈留島:泊、福江島:福江町・七岳・荒川 2♀.27.VIII.1990.奥田採集・大瀬崎・三井楽町・桐木 2♂1♀.29.VII.1989.奥田採集・白鳥神社 1♀.26.VIII.1987.奥田採集、富江町 2♂1♀.      5.VIII.1995.楠井採集、嵯峨島),若松町(ヤク丸島)(池崎 1993),
生月島(番岳 1♀.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(戸石川、紐差 1ex.30.VII.1981.松田採集、志々伎山),北松浦郡(田平町荻田 1ex.2.IX.1993.西澤採集、外目 1ex.16.VI.1997.西澤採集、世知原町国見山 1ex.14.IX.1992.西澤採集),
多良岳(白木峰、目代),東彼杵町(深入谷)(西田 1999),
西彼杵半島(肥前大島)
長崎市(式見牧場、西山台、稲佐山 1♂.18.VII.1995.楠井採集、金比羅山、三ツ山 1ex.2.VIII.1984. 松田採集、銅座町、桜町 1ex.20.VI.1984.野田政宏採集、白木、千々 2exs.22.VIII.1989.野田貴裕採集、日吉青年の家)(楠井 1997b,山元 1999),長与町(北陽台高校 1ex.15.VII.1985.江島採集),      諫早市 (本明川、上山),野母半島(香焼町、高浜、脇岬、野母崎 1ex.12.VIII.1971.野田採集、樺島),高島,伊王島,
島原半島(雲仙岳、雲仙ゴルフ場、赤松谷、俵石、眉山、吾妻町川床 1ex.13.VI.1992.野田採集、高野、新山、白土、堀端、長浜、深江川 1ex.11.VIII.1993.今坂採集、有馬川、中島、千々石町 4exs.5.VIII.1988.野田貴裕採集、白浜、前浜、岩戸山),噴火後も雲仙岳で採れている(池崎 1995)。
原亜種は本州〜トカラ中之島の海岸沿いと離島に、奄美群島、沖縄諸島、宮古島〜西表島、与那国島にはそれぞれ別の亜種が分布する。県内では、男女群島に奄美亜種が、それ以外の県内各地には普遍的に原亜種が分布する。6-9月に葉上で見られ、灯火に集まるが、どの地域でも多い。本来暖地性の種であるが、全国的に北上の傾向があり、年々北限を更新している。街路樹や植え込みの土中で幼虫が見つかり、市街地の街灯に飛来することも多い事から、植木の運搬等により根回りの土中に生息している幼虫が、人為的に移動させられているものも多いと思われる。

108b.アオドウガネ奄美亜種 Anomala albopilosa gracilis SCHONFELDT
男女群島(男島、女島),
徳之島、奄美大島、トカラ宝島から飛んで男女群島に分布する。7月に灯火で多数が得られている。
原亜種とは上翅側縁隆起が後角前で終わることで区別できる。


109.ドウガネブイブイ Anomala cuprea (HOPE)
対馬(久根、樽ヶ浜 1ex.23.VII.1985.野田採集、厳原、内山、竜良山),
壱岐(柳田 3exs.9.VIII.1985.江島採集、勝本 2exs.11.VIII.1985.江島採集),
五島列島(福江島:三井楽町)(山根・萬木 1956),
平戸島(崎方),北松浦郡(田平町荻田 1ex.2.IX.1993.西澤採集、生向 1ex.8.VI.1994.西澤採集、外目 1ex.16.VI.1997.西澤採集、本山 1ex.1-3.VIII.1991.西澤採集),佐世保市,
多良岳(南河内林道、白木峰、狸ノ尾、目代、大村市大多武 1♂.4.VI.1991.峰採集),東彼杵町(竜頭泉 1ex.28.VII.1980.野田採集),
西彼杵半島(雪の浦ダム 2exs.1.IX.1995.青木採集、大瀬戸町 1ex.5.VII.1989.田中清採集、県民の森  2exs.28.VI.1987.野田採集),
長崎市(大橋町、金比羅山、三ツ山 1ex.2.VIII.1984.松田採集、白木、市民の森、千々 1ex.26.VII.

1989.野田智裕採集、日吉青年の家、小八郎岳、八郎岳),長与町(1♂.4.VII.1992.峰採集、北陽台高校 1ex.18.VI.1985.江島採集),時津町(浜田 1ex.24.VII.1988.青木一郎採集),諫早市(本明川、上山),野母半島(高浜、樺島),高島,
島原半島(雲仙岳、雲仙ゴルフ場、赤松谷、田代原、俵石、千本木、眉山、上木場、魚洗川、吾妻町川床 1ex.13.VI.1992.野田採集、高野、新山、崩山、白土、長浜、中島、有馬川、口之津町、白浜、岩戸山)(布施 1953),
北海道〜屋久島に分布し、県内各地に普遍的に見られる。5-9月に灯火に集まり、葉上で見られる。
個体密度はあまり多くない。前種とは逆に、本種は南下の傾向があり、既に沖縄本島でも得られるようになった。


110.サクラコガネ Anomala daimiana HAROLD
対馬(三根町佐賀 1ex.23.VII.1990.奥田採集),
壱岐(岳の辻、天ヶ原),
平戸島(安満岳),北松浦郡(田平町荻田 1ex.6.VII.1994.西澤採集、外目 1ex.1.VIII.1997.西澤採集、生向 1ex.31.VII.1991.西澤採集、世知原町開作 1ex.2.IX.1997.西澤採集),佐世保市,
多良岳(白木峰、目代),
西彼杵半島(県民の森 2exs.25.VII.1988.今坂採集),
長崎市(式見牧場、住吉町、帆場岳、白木、市民の森、小八郎岳、八郎岳、茂木),Nagasaki(HAROLD 1877:原記載),長与町(北陽台高校 1ex.25.VII.1985.江島採集),
島原半島(雲仙岳、赤松谷、俵石、千本木、眉山、魚洗川、牧の内、高野、新山、白土、長浜、有馬川、吾妻町 1ex.25.VII.1992.峰採集、橘神社 1ex.28.VI.1994.青木採集、中島、白浜),
北海道〜屋久島に分布し、県内各地に普遍的に見られ、低地では特に多い。6-8月に葉上、灯火に多い。

111.サンカクスジコガネ Anomala triangularis SCHONFELDT(図5-79)
島原半島(新山、白土、長浜、中島、白浜、口之津)(野村 1964:亜種 ssp. kyushuensisとして、原記載),
沖縄本島〜九州に分布し、九州及び甑島産は野村(1964)により亜種 ssp. kyushuensisとして区別されたが、亜種として区別できるほど差は無いように思う。九州では他に佐多岬周辺の記録が知られるだけで、分布はごく限られている。県内では、6.7月に島原半島南端の口之津町付近と千々石町、島原市などの海岸近くで灯火に集まり、本種の分布北限にあたる。九州での分布は、直接対馬海流に洗われる地域のみで、九州西廻り分布の一例として報告したが(今坂 1979)、本来本種が分布していたトカラ列島から口之津町への入植が行われた歴史があり、人為的な移入の可能性も否定できない。


112.ヒメサクラコガネ Anomala geniculata (MOTSCHULSKY)
五島列島(野崎島),
平戸島(津吉),北松浦郡(田平町荻田 1ex.2.VIII.1995.西澤採集),
長崎市(金比羅山、白木),野母半島(高浜),高島,伊王島,
島原半島(赤松谷、田代原 1ex.10.VII.1993.今坂採集、俵石、千本木、大野木場、新山、白土、長浜、中島、白浜、前浜、岩戸山、野田浜),
北海道〜屋久島に分布し、県内では対馬、壱岐を除く暖流沿いの地域で見られる。6-8月に低地〜低山地で灯火に飛来し、一般に少ないが、海岸では多く集まる。


113.ヒメコガネ Anomala rufocuprea MOTSCHULSKY(図5-80,84)
対馬(比田勝、小茂田、浅藻、佐護、厳原、内山、竜良山、豆酘),
壱岐(那賀、勝本 1ex.11.VIII.1985.江島採集),
五島列島(宇久島、野崎島、平島、福江島:上大津・塩津・三井楽町、嵯峨島),
男女群島(女島),
平戸島(志々伎山),北松浦郡(田平町荻田 1ex.16.VII.1994.西澤採集、外目 1ex.27.VII.1998.西澤採集、世知原町開作 1ex.16.VIII.1998.西澤採集),佐世保市,
多良岳(五家原岳、白木峰、目代、大野原 1ex.28.VI.1995.青木採集、長田 1ex.12.VII.1989.今坂採集),東彼杵町(竜頭泉 1ex.28.VII.1980.野田採集),
西彼杵半島(大瀬戸町 1ex.5.VII.1989.田中採集、県民の森 1ex.16.VII.1987.今坂採集、外海町神ノ浦  1♂.19.VII.1995.楠井採集、大瀬戸町瀬戸山公園 1♂.4.VII.1994.楠井採集),
長崎市(金比羅山、白木),野母半島(香焼町),高島,
島原半島(雲仙岳、雲仙ゴルフ場、赤松谷、田代原、俵石、千本木、眉山、上木場、魚洗川、諏訪池、吾妻町川床 2exs.29.VIII.1992.野田採集、高野、大野木場、新山、白土、寺町、堀端、長浜、深江川 1ex.11.VIII.1993.今坂採集、中島 1ex.2.VII.1994.今坂採集、千々石 1ex.5.VIII.1988.野田貴裕採集、野田浜),
北海道〜奄美大島まで分布し、県内各地に普遍的に分布する。5-9月に葉上、灯火に多い。本種は色彩変異が多く、県内でも低地と山地で変異の傾向が異なる。低地の個体は茶色ぽいものが多く、山地の個体は黒青色、黒紫色など黒っぽいものが多い。また、九州産と北海道産(図5-81,85)では雄交尾器の形が異なり、それぞれ別の種である可能性もある。


114.ツヤコガネ Anomala lucens BALLION(図5-82,86)
多良岳(五家原岳、南河内林道、小松尾、修多羅の森、戸石川林道 1ex.5.VII.1988.今坂採集、白木峰)(今坂 1999),
西彼杵半島(県民の森 1ex.16.VII.1987.今坂採集),
Nagasaki(HAROLD 1877),
島原半島(雲仙岳、赤松谷、田代原、俵石、千本木、上木場、魚洗川、新山、白土),
北海道〜屋久島まで分布し、県内では県北と離島を除く各地の低地〜山地で見られる。山地では7.8月に、灯火や、樹葉上に特に多い。前種同様、九州産と北海道産(図5-83,87)では雄交尾器の形が異なっており、それぞれ別の種である可能性もある。


115.ハンノヒメコガネ Anomala puncticollis HAROLD
対馬(内山)
北海道〜九州まで分布し、石垣島の記録もある。県内では対馬で1例の採集記録があるだけである。

◎ ツシマスジコガネ Anomala sieversi HEYDEN
Tsushima(LEWIS 1895)
その後の記録がなく、あるいは次種の誤認かも知れない。


116.ヒラタアオコガネ Anomala octiescostata  (BURMEISTER)
壱岐(岳の辻、天ヶ原、谷江),
五島列島(宇久島、小値賀島、野崎島、久賀島:田ノ浦 1♀.29.IV.1997.青木採集、福江島:岐宿町魚津ヶ崎・福江市・鬼岳),
平戸島(安満岳,志々岐山),平戸市(度島),北松浦郡(田平町荻田 2exs.26.V.1993.西澤採集、本山 1ex.14.V.1994.西澤採集、世知原町国見山 1ex.10-11.VI.1997.西澤採集),
多良岳(白木峰、黒木、狸ノ尾、小江 1ex.10.V.1988.今坂採集、長田 1ex.22.IV.1992.今坂採集),大村市(琴の尾岳 1ex.13.V.1991.峰採集),東彼杵町(竜頭泉、大野原)(西田 1994;石田 1995),小長井町(打越名 1♀.2.V.1996.青木採集),
西彼杵半島(鳴鼓岳 1ex.23.IV.1995.青木採集、県民の森 1ex.31.V.1987.阿比留採集、琴海町樫の久保  1♂.18.V.1994.楠井採集、松島 1♀.16.V.1994.楠井採集),
長崎市(式見牧場、小江原、稲佐山 1ex.27.IV.1969.和田採集、妙相寺、三ツ山 1ex.20.V.1984.松田採集、金比羅山、大崎 1ex.6.VI.1992.野田採集、市民の森 1ex.4.V.1992.峰採集、八郎岳),長与町(琴ノ尾岳 1ex.13.V.1991.峰採集),野母半島(野母崎),
島原半島(雲仙岳、雲仙別所、田代原、塔の坂 1ex.16.V.1988.今坂採集、上木場、礫石原、東原 1ex.2.VI.1994.今坂採集、百花台 2exs.7.V.1995.今坂採集、牧の内、上古賀、山田原、高野、新山、本光寺、大三東 1ex.22.IV.1994.今坂採集、船津、権田),
本州(中部以南)〜沖縄本島まで分布し、県内では対馬を除く各地で見られる。低地〜山地で4-6月に花上や葉上に普通。


117.オオヒラタハナムグリ Neovalgus fumosus  (LEWIS)
島原半島(眉山),
北海道〜九州まで分布し、九州では山地性。県内では6月に採集された上記1例のみ。属名は酒井・永井(1998)による。


118.ヒラタハナムグリ Nipponovalgus angusticollis angusticollis  (WATERHOUSE)
対馬(佐須奈、御岳、目保呂 1ex.3.VII.1989.野田採集、大星山 4exs.15.V.1994.野田採集、久須保、経塚、有明山、厳原、内山、竜良山),Tsushima(WATERHOUSE 1875;原記載),
壱岐(庄、谷江、岳ノ辻),
五島列島(宇久島、小値賀島:野首 1ex.14.VI.1994.西澤採集・神島神社 2exs.15.VI.1994.西澤採集、野崎島、江の島、中通島:山王山・米山、若松島:堤、福江島:荒川・七岳神社・七岳・岐宿・岐宿町河務・鬼岳・笹岳、椛島),
生月島(山田 1♂18幼虫.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(後平、安満岳、川内峠、志々伎山),平戸市(度島),北松浦郡(田平町荻田 1ex.21.V.1993.西澤採集、下寺 2exs.18.I.1998.西澤採集、生向 1ex.24.V.1994.西澤採集、野田 1ex.28.V.1993.西澤採集),
多良岳(五家原岳、南河内林道、白木峰、轟ノ滝、黒木、狸ノ尾、小江 1ex.10.V.1988.今坂採集、諫早市上平田 1ex.19.IV.1993.今坂採集、大村市大多武 1ex.14.V.1991.峰採集),
西彼杵半島(肥前大島、県民の森 1ex.31.V.1987.阿比留採集、岩瀬戸渓谷 2exs.31.V.1987.野田採集、琴海町樫の久保 5exs.18.V.1994.楠井採集、松島 1ex.15.VII.1995.楠井採集),崎戸町(江ノ島)(楠井 1993),
長崎市(三重 1♂.18.V.1994.楠井採集、平山 10exs.7.V.1995.楠井採集、稲佐山、金比羅山、市民の森  1ex.4.V.1992.峰採集、戸町、日吉 1ex.13.IV.1989.今坂採集、千々、牧島),長与町(堂崎 2exs.      23.IV.1995.青木採集、南陽台 1ex.10.V.1991.峰採集),諫早市(上山),野母半島(高浜、野母崎、樺島),高島,伊王島,
島原半島(雲仙岳、赤松谷、田代原、千本木、眉山、上木場、諏訪池、焼山、百花台 1ex.7.V.1995.今坂採集、牧の内、上古賀、新山、本光寺、元池、崩山、橘神社、吉川、口之津町、愛宕山、八石
1ex.31.V.1990.今坂採集、岩戸山),(布施 1953)
北海道〜屋久島まで分布し、対馬が原産地。県内各地に普遍的に見られ、4-7月に種々の花上に多い。冬季には樹皮下などで越冬中の個体が見られる。


119.オオチャイロハナムグリ Osmoderma opicum LEWIS(図6-95)
平戸島(安満岳),
多良岳(轟ノ滝)(池崎 1960),
本州〜屋久島まで分布し、県内では上記2ヶ所で記録されているだけで少ない。大木のウロの中で幼虫が育ち、成虫もあまり移動しないため発見は困難であるが、独特の香気を発することから発見されることがある。7.8月に樹洞外に出て、日中に飛翔することもあるが、花には殆ど来ない。山地性の本種が、安満岳(標高514m)や轟ノ滝(標高約300m)などの低地に分布することは興味深い。轟ノ滝では最近、同様に山地性のヤマネが発見されて話題になったが、本種同様、大木のウロを住処に利用する種である。本種の存在は、安満岳や轟ノ滝にそうした大木を含む自然林(シイなど)が残存していることを示している。


120.オオトラフコガネの近似種 Paratrichius sp.(図5-90,91,93,94)
平戸島(志々伎山)(オオトラフコガネ Paratrichius doenitzi  (HAROLD)として),
多良岳(五家原岳:オオトラフコガネ Paratrichius doenitzi  (HAROLD)として、黒木 2♂羽化.VI.
1995,29.X.1994.幼虫,青木採集、轟峡(烽火山)1♂羽化.17.VII.1993,1992.幼虫,青木採集、大村市笹ヶ岳 1♀羽化.17.VII.1993,1992.幼虫,青木採集),
この他、青木は五家原岳産の幼虫より、2♂を羽化させている。
従来1種と思われていた本種は、三宅(1990)により日光付近のオオトラフ P. doenitzi,紀伊半島のキイオオトラフ P. itoi TAGAWA,九州山地のキュウシュウオオトラフ P. kyushuensis MIYAKE (図5-88,89,92)の3種に分割された。しかしながら、四国の佐野信雄氏のご教示によると、国内産はさらに多くの種に分割される可能性があり、少なくとも四国、伯耆大山付近、広島県吉和村付近、多良岳から英彦山まで、はそれぞれ別種になるものと思われる。多良岳産は7月に吹上げで採集されたものと、幼虫採集から羽化させたものなどが知られる。九州では山地性の本種(種群)が標高の低い志々伎山(標高347m)に分布することは、前種とともに平戸島の地史を考える上で注目される。


121.アオアシナガハナムグリ Gnorimus subopacus viridiopacus (LEWIS)(図6-96)
島原半島(雲仙岳),
北海道、本州、九州に分布し、県内では雲仙の標高1000m以上で見られる。6.7月にシシウド、ノリウツギなどの花に集まり、山頂に吹上げで飛来する。雲仙噴火の悪影響が心配されるが、その後も以下のように生息が確認されている。雲仙岳 1♂.31.V.1998.山元採集。

◎ アオアシナガハナムグリ原亜種 Gnorimus subopacus subopacus MOTSCHULSKY
Tsushima(WATERHOUSE 1875),
原亜種は本来、シベリアから記録されている。対馬に原亜種が分布するのか、あるいは九州本土同様、前亜種が分布するのか? あるいは本種は全く分布しないのか? 詳細は全く不明である。


122.ジュウシチホシハナムグリ Paratrichius septemdecimguttatus (SNELLEN van VOLLENHOVEN)
五島列島(福江島:富江・笹岳),
平戸島(安満岳),
多良岳(五家原岳、轟ノ滝、黒木),
西彼杵半島(県民の森 3exs.31.V.1987.阿比留採集、長浦岳 1♂2♀.5.VI.1994.楠井採集),
長崎市(岩屋山、烽火山 4exs.18.V.1997.青木採集、三ツ山 1ex.23.V.1986.松田採集、金比羅山、大崎 1ex.31.V.1992.野田採集、千々),Nagasaki(WATERHOUSE 1875),長与町(平木場 1ex.12.VI.1993.峰採集、堂崎 1ex.28.V.1995.青木採集),諫早市(上山),野母半島(二ノ岳 1ex.12.VI.1994.青木採集、高浜),伊王島,
島原半島(雲仙岳、千本木、眉山、上木場、牧の内,愛宕山),
本州(関東以西)〜屋久島に分布し、県内では対馬、壱岐を除いて各地の低山地〜山地で見られる。5.6月にシイやクマノミズキなどの花上に飛来する。花上等で成虫が採集できない地域でも、林床の朽木中で幼虫が得られることもあり、県内では比較的多い種である。伊王島は本種の分布する島としては最も小さい島であろうと思われる。


123.ヒメトラハナムグリ Lasiotrichius succinctus  (PALLAS)
対馬(御岳、大星山、佐護、有明山、厳原、内山)(廣川 1990),
五島列島(中通島:山王山・米山、福江島:岐宿町川原・三井楽町桐ノ木山 7exs.16.VII.1996.青木採集),
平戸島(安満岳),北松浦郡(田平町荻田 1ex.6.VI.1993.西澤採集),
多良岳(五家原岳、南河内林道、白木峰 1ex.12.VII.1989.今坂採集、轟ノ滝),
西彼杵半島(雪の浦、県民の森 2exs.16.VII.1987.今坂採集),
長崎市(金比羅山 1ex.15.VI.1995.和田採集、立山町 1ex.23.VI.1996.野田採集、三原町 1ex.8.VII.

1990.和田採集),長与町(南陽台 1ex.7.VI.1991.峰採集),諫早市(上山 1ex.28.V.1994.青木採集),
島原半島(雲仙岳、田代原、千本木、魚洗川、焼山),
北海道〜屋久島に分布し、県内では壱岐を除いて各地の低山地〜山地で見られる。6-8月にノリウツギの花上で見られることが多い。上翅の暗褐色の斑紋は地方差があり、一般に北日本では淡く、西南日本では濃い傾向があるとされるが、県内産でも淡いものもあり一定していない。


124.カブトムシ Allomyrina dichotoma septentrionalis  (KONO)(図6-102)
対馬(小茂田、北五郎林道、峰町、浅藻、志多留、樽ヶ浜 1♂1♀.23.VII.1994.野田採集、久根、厳原 1♀.21.VII.1985.野田採集、内山)(小林 1997),
壱岐(岳ノ辻 1♀.8.VIII.1985.江島採集、郷ノ浦町半城 1♂1♀.5.VIII.1991.松尾公則採集),
五島列島(野崎島、中通島:若松町白魚、福江島:夫婦池・岐宿町川原・笹岳・三井楽町桐木 1♂1♀.29.VII.1989.奥田採集、波砂間 1♂.30.VII.1989.奥田採集),福江島(山根・萬木 1956),
平戸島(明川内、戸石川、紐差 1♂.12.VIII.1980.松田採集、佐志岳、志々伎山),福島町,松浦市(江口山 1♂.25.VII.1996.西澤採集),北松浦郡(田平町荻田 1♂.30.VII.1997.西澤採集、小佐々町冷水岳),佐世保市(日の峠、弓張岳),
多良岳(五家原岳、目代),
西彼杵半島(肥前大島、雪の浦ダム 3♂.31.VIII.1995.青木採集、松島 1♀.15.VII.1995.楠井採集),大島町(中ノ島)(池崎 1993)
長崎市(畝刈 2♂4♀.6.VIII.1989.野田採集、式見牧場、住吉町、西山台、三ツ山 1♂.1-30.XI.1985.松田採集、金比羅山、坂本町 2exs.20.VI.1990.和田採集、八郎岳周辺)(山元 1999),時津町        (崎野 1♂.10.VII.1990.青木採集),長与町(琴ノ尾岳 1♀.25.VII.1988.青木採集、北陽台高校      1♀.18.VII.1986.江島採集),野母半島(香焼町、高浜、野母崎 1♂2♀.12.VIII.1971.野田採集),高島(中学校),多良見町(琴ノ尾岳),諫早市(本明川),
島原半島(千本木、牧の内、新山、中島、浦田),
原亜種は北海道〜奄美大島に分布し、県内では各地の低地〜山地に普遍的に産し、6-9月に樹液や灯火に集まる。久米島と沖縄本島にはそれぞれ別の亜種を産する。また、九州周辺の離島には頭角のやや短い個体がみられることが知られている。確かに県内でも、福江島産(図6-102)はやや短い傾向がある。しかし、対馬、壱岐、平戸島産などでは県本土同様に長く、福江島産でも他の形質に差がみられないことから、亜種を分けるようなものではないと思われる。


125.コカブトムシ Eophileurus chinensis chinensis  (FALDERMANN)
対馬(久根、竜良山 1ex.25.VII.1987.野田採集),
壱岐(那賀、半城、柳田 1ex.10.VIII.1985.江島採集),
長崎市(滑石 1♀.1-30.VI.1985.野田採集、赤迫町、片渕、西山台、諏訪公園 1♂.12.VII.1975.野田採集、金比羅山、白木),時津町(西時津 1♂.11.X.1994.青木採集、浜田 1♂.11.IX.1988.青木採集)      (山元 1999),長与町(北陽台高校 1♀.11.VIII.1985.江島採集),諫早市(上山),野母半島       (高浜),
島原半島(牧の内,折橋、橘神社 2♀.19.VII.1986.野田採集),
原亜種は北海道〜屋久島に分布し、奄美大島と沖縄本島にはそれぞれ別の亜種を産する。県内では平戸と五島を除く各地の低地で記録されており、6-10月、夜間に立ち枯れや老木の樹幹で見られ、時に側溝に落ちてるものを拾う。長崎市内では市街地近くでもまだ生息しているが、個体数は多くない。


126.クロカナブン Rhomborrhina polita WATERHOUSE
平戸島(戸石川、安満岳)(廣川 1992),北松浦郡(田平町荻田 1ex.1.VIII.1994.西澤採集),
多良岳,
長与町(嬉里郷),
島原半島(千本木、諏訪池,白木野、折橋、杉谷)(野田 1987),
本州〜屋久島に分布し、県内では離島を除く各地の低地で記録されている。7.8月にクヌギの樹液にいるが最近は特に少ない。


127.アオカナブン Rhomborrhina unicolor MOTSCHULSKY
対馬(矢立山),
五島列島(野崎島、中通島:山王山),
平戸島(安満岳),北松浦郡(田平町荻田 1ex.13.VII.1996.西澤採集),
多良岳(金泉寺、五家原岳、南河内林道、黒木、白木峰 1♂.20.V.1992.峰採集、目代 3exs.25.VII.

1990.田中採集),
西彼杵半島(県民の森 1ex.12.VIII.1986.青木採集、外海町神ノ浦 1♂.13.VII.1994.楠井採集),
長崎市(星取山 1ex.7.VIII.1961.野田採集、金比羅山),
島原半島(田代原、千本木、眉山、諏訪池 1ex.17.VIII.1986.野田採集),
北海道〜九州まで分布し、徳之島の記録もある。県内では壱岐を除いて各地で記録されている。5.7.8月にクヌギの樹液などに見られるがやや山地を好み、カナブンほどは多くない。


128.カナブン Rhomborrhina japonica HOPE(図6-97,98)
対馬(御岳林道、北五郎林道、目保呂 2♂.23.VII.1987.野田採集、峰町、仁田ダム 3♂.30.VII.1990.奥田採集、豊玉町黒隅山、小茂田、有明山、茶屋隅峠、厳原、厳原−内山、内山、竜良山、豆酘−浅藻、豆酘崎)(小旗 1990;小林 1997),
壱岐(御岳山 2exs.9.VIII.1985.江島採集、柳田 1ex.12.VIII.1985.江島採集),
五島列島(宇久島、小値賀島、野崎島、奈留島、中通島:米山、奈留島:泊、福江島:荒川・富江・富江町地蔵坂・三井楽町・桐木 7♂3♀.29.VII.1989.奥田採集、白鳥神社 1♀.28.VIII.1987.奥田採集),若松町(カズラ島)(池崎 1993),奈留町(葛島)(池崎 1993),
平戸島(後平、戸石川、志々伎山),北松浦郡(田平町大崎半島、荻田 5exs.1-3.VIII.1991.西澤採集、外目 1ex.28.VIII.1997.西澤採集),佐世保市(日の峠、弓張岳),
多良岳(五家原岳、狸ノ尾、長田 1♀.6.VII.1990.今坂採集),
西彼杵半島(肥前大島、大瀬戸町瀬戸山公園 1♂1♀.15.VII.1995.楠井採集、外海町神ノ浦 1♂3♀.13.VII.1994.楠井採集、松島 6♂3♀.15.VII.1995.楠井採集),
長崎市(城古趾、岩屋山 2exs.25.VIII.1985.野田政宏採集、辻町 1ex.30.VIII.1982.清山採集、金比羅山、大浦、戸町、甑岩、牧島),長与町(琴ノ尾岳 1ex.17.VII.1994.青木採集、北陽台高校 1ex.26.VII.1985.江島採集),時津町(崎野 22exs.14-18.VII.1995.青木採集),野母半島(香焼町、高浜、樺島),高島,伊王島,多良見町(琴ノ尾岳),諫早市(上山),
島原半島(千本木、眉山、諏訪池 2exs.17.VIII.1986.野田政宏採集、牧の内、折橋、新山、崩山、口之津町)(布施 1953),
本州〜屋久島に分布し、県内各地に普遍的に産する。6-8月、クヌギの樹液に多く、離島ではタブの樹液などに来集する。楠井(1996b)は本種の色彩変異を調査し、県本土、壱岐、平戸、五島列島北部では銅色、緑色、赤色の3型が分布し、一方、対馬と福江島では銅色系のみが分布することを報告した。


129.ハナムグリ Eucetonia pilifera pilifera (MOTSCHULSKY)(図6-99,100,101)
対馬(有明山),
壱岐(岳の辻、片原、那賀、半城),
五島列島(原型:宇久島、小値賀島、野崎島、江の島、有福島、椛島、嵯峨島、黄島、若松町相ノ島)(池崎 1993),
赤銅型:福江島:岐宿町・岐宿町河務・福江市上大津・福江市大浜・鬼岳),
男女群島(緑型:女島),
平戸島(戸石川、安満岳,志々伎山),平戸市(度島),北松浦郡(田平町荻田 1ex.8.V.1993.西澤採集、里 1ex.1-30.VI.1994.西澤採集、生向 1ex.31.V.1995.西澤採集),佐世保市,
多良岳(白木峰、轟ノ滝、黒木),
西彼杵半島(肥前大島、鳴鼓岳 1ex.30.IV.1993.青木採集、県民の森 1ex.17.V.1988.今坂採集、松島 7♂1♀.15.VII.1995.楠井採集),崎戸町(江ノ島)(楠井 1993),
長崎市(式見牧場、稲佐山、金比羅山、烽火山 2♂.18.V.1997.野田採集、神ノ島 4♂1♀.13.IV.1997.野田採集、牧島、戸町)(楠井 1997a),諫早市(1♂1♀.24.IV.1995.野田採集),野母半島(香焼町、野母崎 1ex.4.V.1989.野田採集、権現山 9♂7♀.5.IV.1992.楠井採集、野母崎町中島、樺島),高島,伊王島,
島原半島(田代原、焼山、吾妻町川床 1♂.26.IV.1992.野田採集、元池、崩山、愛野町展望台 1ex.29.III.1994.今坂採集、橘神社、口之津町、前浜、権田)(布施 1953),
北海道〜屋久島に分布し、県内各地の海岸〜低山地に普遍的に産する。3-7月、主としてオ−プンな環境で種々の花に集まるが、4-5月に多い。アオハナムグリに類似した色彩型があり、背面・腹面供に緑色を帯びる緑型(図6-101)は男女群島に、背面は赤銅色で腹部は黒色になる赤銅型(図6-99)は福江島のみに分布し、そのほかの地域では背面は緑色で腹部が銅色の原型(図6-100)が分布する。

130a. アオハナムグリ Eucetonia roelofsi roelofsi (HAROLD)
平戸島(白岳、安満岳、志々伎山),北松浦郡(田平町荻田 1ex.19.VI.1995.西澤採集、野田 1ex.4-6.VI.1992.西澤採集、生向 1ex.15.VII.1994.西澤採集),
多良岳(金泉寺 1ex.27.VI.1989.今坂採集、五家原岳、南河内林道、戸石川林道 2exs.14.VI.1988.今坂採集、白木峰 1ex.12.VII.1989.今坂採集、轟ノ滝、黒木、狸ノ尾、目代、小江 2exs.14.VI.1988.今坂採集、大村市大多武 1ex.14.V.1991.峰採集),
西彼杵半島(県民の森 1ex.7.VI.1987.阿比留採集、長浦岳 4exs.5.VI.1994.楠井採集),
長崎市(式見牧場、日吉、金比羅山、烽火山 1♂.18.V.1997.野田採集、市民の森 1ex.4.V.1992.峰採集、三重 3♂1♀.18.V.1994.楠井採集、平山 1♀.7.V.1995.楠井採集),諫早市(上山),野母半島 (高浜、野母崎 1ex.12.V.1979.野田採集),
島原半島(雲仙岳、吹越、赤松谷、田代原、千本木、上木場、魚洗川、牧の内、元池、橘神社、吉川、権田),
原亜種は北海道〜屋久島に分布し、県内では平戸以外の離島を除く各地の低地〜山地に分布する。4-10月に森林内とその周辺の種々の花に集まり、オ−プンな環境を好む前種と住み分ける傾向がある。しかし、離島等では混生する場所もある。男女群島(今坂・槙原 1981)の記録は前種の誤り。

130b. アオハナムグリ五島亜種 Eucetonia roelofsi gotoana NAKANE(図6-103,104)
五島列島(中通島:青方・矢倉岳・山王山・米山、若松島:堤、久賀島、福江島:七岳 1♀.27.VIII.  1987.奥田採集・深浦・奥浦・富江町 2♀.9.VI.1995.楠井採集・玉之浦町 1♂.16.VII.1996.野田採集、椛島)(楠井・今坂・野田 1995),
五島亜種は種子島と五島の固有亜種。5-8月に森林内とその周辺のシイ、クリ、リョウブなどの花上で見みられる。原亜種とは腹部が黒色になり、背面が赤紫色を帯びることにより区別できる。福江島ではサクラ、中通島ではサクラ、ハゼの朽木より幼虫を採集している。


131.コアオハナムグリ Gametis jucunda (FALDERMANN)
対馬(比田勝、目保呂 4exs.3.VII.1989.野田採集、大星山、砥石渕、小茂田、今里、Gongenyama、久須保、空港、樽ヶ浜 1ex.22.VII.1985.野田採集、有明山、厳原、内山、竜良山、柿の木、豆酘)(廣川 1990),
壱岐(郷ノ浦町岳ノ辻),
五島列島(宇久島、小値賀島:野首 2exs.15.VI.1994.西澤採集、野崎島、江の島、若松島:堤、日ノ島、漁生浦島、奈留島:奈木、福江島:福江市鐙瀬 1ex.20.V.1996.西澤採集・白石浦・岩屋山・玉之浦町・鬼岳・笹岳・岐宿町魚津ヶ崎・福江町、椛島),
生月島(番岳 3♂2♀.25.VI.1994.楠井採集),平戸島(津吉、後平、安満岳,志々伎山),平戸市(度島),北松浦郡(田平町荻田 1ex.1.VII.1989.西澤採集、里 1ex.1-30.VI.1996.西澤採集、生向
1ex.24.V.1994.西澤採集、本山 1ex.28.X.1994.西澤採集、世知原町国見山 1ex.17.VI.1998.西澤採集),佐世保市(相の浦港),
多良岳(五家原岳、白木峰、山茶花高原、轟ノ滝、黒木、狸ノ尾、目代、小江 1ex.10.V.1988.今坂採集、長田 3exs.22.IV.1992.今坂採集、大村市大多武 1ex.14.V.1991.峰採集),東彼杵町(深入谷) (西田 1999),
西彼杵半島(肥前大島、大瀬戸町 1ex.5.VII.1989.田中採集、県民の森 2exs.21.IX.1986.青木採集、鳴鼓岳 3exs.30.IV.1993青木採集、長浦岳 1ex.5.VI.1994.楠井採集、琴海町樫の久保 1♂3♀.18.V.1994.楠井採集、外海町大城 1♂.28.V.1994.楠井採集、松島 4♂8♀.16.V.1994.楠井採集),崎戸町(江ノ島)(楠井 1993),
長崎市(三重 6♂6♀.18.V.1994.楠井採集、式見牧場、岩屋山、稲佐山 1♀.13.V.1995.楠井採集、烽火山 1ex.18.V.1997.青木採集、三ツ山 1ex.5.V.1983.松田採集、市民の森 1ex.4.V.1992.峰採集、平山 2♂1♀.7.V.1995.楠井採集、金比羅山、桜町 1ex.29.VIII.1986.野田政宏採集、愛宕山、日吉、戸町、神ノ島 5exs.13.IV.1997.野田採集、千々、八郎岳、牧島),長与町(堂崎 10exs.28.V.1994.青木採集、平木場 1ex.9.VI.1993.峰採集),諫早市(上山),野母半島(香焼町、高浜、川原 5exs.20.IV.1997.野田採集、野母崎 1ex.4.V.1981.野田採集、野母崎町中島、樺島),高島,伊王島,
島原半島(雲仙岳、田代原、千本木、眉山、上木場、魚洗川 2exs.23.VIII.1995.今坂採集、諏訪池、焼山、百花台 1ex.7.V.1995.今坂採集、吾妻町川床 4exs.26.IV.1992.野田採集、上古賀、白木野、高野 2exs.8.V.1993.今坂採集、本光寺、新山、崩山、神代 1ex.2.V.1995.今坂採集、寺町、元池、水無川、橘神社、吉川、口之津町、野田浜 1ex.17.V.1994.今坂採集、岩戸山)(布施 1953),
北海道〜屋久島に分布し、県内各地に普遍的に見られ、1.4-10月に海岸から山地まで種々の花上に飛来する。体色は変異が多く、緑色、赤銅色、黒色の個体がみられるが、地域によりその出現率に差がある。統計的な調査は行っていないが、五島列島では緑〜赤銅色の中間的な個体が多い。本種と次種の属名は酒井・永井(1998)による。


132.ヒメハナムグリ Gametis forticula forticula (JANSON)(図6-105)
対馬(石田 1980),
西彼杵半島(肥前大島、三重、松島 2♂.21.VI.1994.楠井採集),
長崎市(福田、戸町、神ノ島 24exs.13.IV.1997.野田採集)(楠井 1997d:オキナワコアオハナムグリとして),野母半島(香焼町、高浜、川原 10exs.20.IV.1997.野田採集、野母崎町、野母崎町中島、脇岬、樺島)(溝上 1998a),高島(弔祭場、権現山),伊王島,
島原半島(秩父が浦、水無川、千々石海岸、吉川、口之津公園、早崎 2exs.7.VII.1988.今坂採集、岩戸山),Kuchinotsu(NOMURA 1964),
原亜種は本州(紀伊半島)、四国(南岸と瀬戸内海岸の一部)、九州(西岸〜南岸)から沖縄本島まで分布し、宮古島、先島諸島、与那国島にはそれぞれ別の亜種を産する。県内では対馬海流に直接洗われる沿岸部のみに分布し、対馬を除いて離島では記録されていない。4-10月に、種々の花上で見られ、沿岸部など本種の分布域では前種と混生することが多い。その場合、本種の方が優勢で個体数も多くみられるが、発生場所や発生期間が集中する傾向が強いためと考えられる。冬季(12月)に土中で成虫が得られている。


133.ムラサキツヤハナムグリ Protaetia cataphracta ARROW(図6-107)
多良岳(黒木、轟ノ滝 1ex.12.V.1994.青木採集),
北海道〜屋久島に分布し、県内では多良山系のみで記録されている。5.7月に飛翔中の個体と、シイ花上に飛来した個体の2例のみが知られる。次種とは従来混同されており、今坂(1991a,1991b)は九州産を整理し、区別点を解説した。


134.ミヤマオオハナムグリ Protaetia lugubris insperata (LEWIS)(図6-108)
多良岳(五家原岳),
北海道〜九州に分布し、県内では五家原岳山頂付近で8月に得られた一例のみ。

135a. シラホシハナムグリ Protaetia brevitarsis brevitarsis  (LEWIS)
壱岐(郷ノ浦町岳ノ辻)(村山・清水 1996)
五島列島(久賀島:大開),
多良岳(目代),
西彼杵半島(西海町白浜 1ex.15.VIII.1997.伊藤雅男採集),
長崎市(住吉町、金比羅山),Nagasaki(LEWIS 1879:原記載),伊王島,
島原半島(百花台、白土、田町)(野田 1988a),
原亜種は北海道〜屋久島に分布し、長崎が原産地。県内では平戸を除く各地の低地で記録されている。6-8月に、飛翔中のものやクヌギの樹液に来集したもの、イチジクの果実に来集したもの等が見いだされるが、少ない。本種はむしろ低地性で山地では見られない。

135b. シラホシハナムグリ朝鮮亜種 Protaetia brevitarsis seulensis (KOLBE)(図6-109)
対馬(佐須奈、木板、峰町青海、有明山、 内山、豆酘)(廣川 1990),
朝鮮亜種はシベリア、中国、朝鮮半島に分布し、国内では対馬の特産亜種。対馬では7月に採集されている。


136.シロテンハナムグリ Protaetia orientalis submarmorea  (BURMEISTER)
対馬(小茂田、久根、浅藻、有明山、厳原、内山、竜良山、豆酘),
壱岐(勝本 1ex.11.VIII.1985.江島採集、柳田 1ex.8.VIII.1985.江島採集),壱岐,
五島列島(宇久島、小値賀島、野崎島、平島、中通島:奈良尾・佐野原、奈留島:奈木、福江島:大曲・三井楽町 1♂.24.VI.1995.楠井採集・富江町 5♂3♀.5.VIII.1995.楠井採集、嵯峨島)
男女群島(男島、女島),
平戸島(岩の上),北松浦郡(田平町荻田 1ex.13.VIII.1996.西澤採集、野田 1ex.30.VII.1994.西澤採集),佐世保市(日の峠)
多良岳(五家原岳、狸ノ尾),東彼杵町(大野原)(西田 1994),
西彼杵半島(肥前大島、県民の森 1ex.16.VII.1987.今坂採集、長浦岳 1♂.28.V.1994.楠井採集、神浦  1ex.2.V.1994.青木採集、松島 1♀.21.VI.1994.楠井採集),
長崎市(式見牧場、住吉町、文教町 1ex.25.VI.1982.清山採集、金比羅山、桜町 3exs.24.VIII.1984.野田政宏採集、戸町、千々 2exs.11.VIII.1996.野田採集),長与町(南陽台 1♂.7.VI.1994.峰採集、平木場 1♀.9.VI.1993.峰採集、西陵高校 1♀.8.VIII.1991.峰採集),時津町(崎野 1ex.14.VII.1995.青木採集),高島,野母半島(香焼町、高浜、樺島),伊王島,多良見町(琴ノ尾岳),諫早市(上山),
島原半島(田代原、千本木、上木場、魚洗川、百花台 1ex.6.VIII.1988.野田採集、諏訪池 1ex.17.
VIII.1986.野田採集、吾妻町川床 1ex.29.VIII.1992.野田採集、新山、崩山、橘神社 2exs.7.V.

1991.今坂採集、吉川、口之津公園、早崎 2exs.7.VII.1988.今坂採集),
本土亜種は北海道〜屋久島に分布し、沖縄本島、石垣島、西表島でも記録され、トカラ口ノ島と中之島には別の亜種が分布する。県内各地に普遍的に見られ、5-9月に出現し、春季には種々の花上、夏季にはクヌギの樹液などに多い。クヌギが分布しない離島ではタブに来集する。


137.シナハナムグリ Protaetia famelica scheini (MIKSIC)(図6-110)
対馬(厳原、豆酘、豆酘崎、豆酘岬)(酒井 1990;中田 1990;吉富 1996),
中国、朝鮮半島に分布し、国内では対馬の特産種。5月に飛翔中の個体が得られているが、少ない。


138.キョウトアオハナムグリ Protaetia lenzi  (HAROLD)
壱岐(芦辺町)(楠井 1997g)
五島列島(奈留島)(楠井 1992),
本州以南〜屋久島に分布し、県内では7月に得られた上記離島の2例のみで、県本土の記録はない。


139.アカマダラコガネ Poecilophilides rusticola rusticola  (BURMEISTER)(図6-106)
平戸島(志々伎山),
多良岳(五家原岳、目代)(野田・田中 1989a),
長崎市(西町、金比羅山)(野田 1988b),野母半島(香焼町、権現山)(野田・田中 1989b),
島原半島(千本木、諏訪池、牧の内、吾妻町 1ex.19.VII.1992.峰採集、新山、口之津町)(布施 1953),
本州〜屋久島まで分布し、県内では平戸と本土各地の低地〜山地で記録されているがやや局地的である。4.6-8月にクヌギの樹液等に見られたが、1970〜1980年代に各地のクヌギの大木が伐採されるとともに減少し、最近はほとんど見られなくなった。


140.クロハナムグリ Glycyphana fulvistemma MOTSCHULSKY
対馬(佐須奈、御岳、御岳林道、大星山、峰町大久保 1ex.24.VII.1990.奥田採集、仁田ダム 1ex.25.
VII.1990.奥田採集、久根田舎、有明山、茶屋隅峠、厳原、内山、竜良山、柿の木、豆酘)(廣川
1990;小林 1997),
平戸島(志々伎山),北松浦郡(田平町荻田 1ex.1.V.1994.西澤採集),
多良岳(五家原岳、白木峰),
長崎市(金比羅山 2exs.5.VI.1997.和田採集、千々、日吉青年の家 1ex.5.V.1988.野田採集),長与町(堂崎 1ex.28.V.1994.青木採集),諫早市(上山 ),
島原半島(千本木、木津),
北海道〜屋久島までと、石垣・西表島に分布する。県内では壱岐と五島を除き各地に産し、低地から山地まで見られる。5-7月にセリ、シイ、クリ等の花に飛来する。

五島列島を中心とした離島の
コガネムシ主科の変異について

楠井善久

長崎県にはたくさんの島があり、その島々のうち、男女群島のように固有種の分布している島はよく知られている。また対馬のように、固有種はみられないが中国大陸や朝鮮半島と共通する種が分布しており、かつ、九州本土には分布しない種がいる島がある。これらの島と種については、それぞれ個別に、目録中で触れてきた。ところが、いくつかの島においては、種あるいは亜種に分類されていないにもかかわらず、固有の形質を持つ個体群が分布している。これらの個体群の分化のレベルは、亜種以下と考えられ、従来注目されることは無かったようである。
これらの個体群は、生物地理学的に隔離された分化の途上、あるいは既に亜種化の傾向を持つ個体群が分布する地域に、近年他の異なった形質を持つ個体群が侵入してきて交雑し、同質化が進行したもの、などと考えられるものである。この様な種を、五島列島を中心に紹介したい。


1.ヒラタクワガタ Dorcus platymelus E.SAUNDERS

本種は、文献上は九州本土に日本本土亜種 ssp. pilifer SNELLEN van VOLLENHOVEN が、対馬(図1-
15,21)と五島列島(図1-17,23,18,24)には対馬亜種 ssp. castanicolor  (MOTSCHULSKY) が分布していることになっている。後者について、対馬と五島列島のもので若干の差があるとして、別の亜種にすべきとの意見もあるが、ここでは同じものとして話を進める。また、壱岐島の個体群(図1-16,22)は、対馬・五島列島産とほとんど同じ傾向をもち、対馬亜種に含まれるものと思われるが、文献上は本土亜種として扱われている。
二つの亜種の主な相違点は大顎の長さで、本土亜種に比べて対馬亜種は大顎がより長く、第一歯の位置が基部1/4にあるとされている。ところが長崎県においては、地域により中間的な個体が出現したり、あるいは同一地域で長短両方のタイプが出現するという現象がみられる。
五島列島では、小さな諸島を含めてほぼ全域に大顎の長い対馬亜種(図1-17,23)が分布している。列島の中心をなす大きな島々では、その中に大顎の短い個体が少数混在している。ところが嵯峨島(図1-18,24)や島山島等の小さい島には短い個体の出現する率が高い傾向があり、一貫しない。
長崎本土には本土亜種(図1-19,25)が分布しているが、県の北部や平戸島等の北部の島から大顎の長い個体が記録されている。同じ傾向が佐賀県北部にもみられるようで、九州西北部が長い大顎を持った移行的な地域となっているようである。ちなみに、本州産と九州産を比べると、本州産の大顎はより短い傾向(図1-20,26)がある。まとめると、大顎の長さについて次のような傾向がみられる。

本州・九州<九州西北部=五島(一部)<五島(一部)=壱岐=対馬(=朝鮮半島)

最近、馬場(1999)は福江島と久賀島から亜種 ゴトウヒラタクワガタ Dorcus titanus karasuyamai を記載した。しかし、これらの地域別に移行していく形質を考慮すると、五島列島産を固有の亜種とするには問題が多い。なお、♂のゲニタリアにも、大顎の長さと比例した移行的な傾向がみられるが、検視個体数が少ないので今後の調査に待ちたい。


2.ナガチャコガネ Heptophylla picea MOTSCHULSKY

本種は、九州本土に基亜種、鹿児島県甑島には甑島亜種 ssp. iriei KUSUI が分布している。後者は体色が黒色あるいは黒褐色であることと、触角の形が基亜種とは異なることから分けられたものである。
五島列島産は基亜種として報告されているが、甑島亜種と同じ黒色系の個体がみられる(図3-47)。さらに、中通島や福江島では、同一島内であっても、基亜種と同様な淡色の個体と、黒色系の個体が入り混じる地域があり、列島内で二つの型が混生しているように思われる。列島内では本種の記録がない島もあり、採集個体数が少ない島もあるので、今後の調査が待たれる。
また、生月島や西彼杵半島の島々にも、甑島亜種程ではないが黒味の強い個体が出現することがあり、五島列島産と共に甑島亜種との関係を検討する必要がある。

 

五島列島┌─中通島────┬──甑島亜種に似た個体と原亜種
└─福江島────┘

生月島───────┬─────原亜種の中に少数、黒味の強い個体を含む
西彼杵半島の島々──┘

県本土─────────────原亜種


3.カナブン Rhomborrhina japonica HOPE

本種は通常、唐金色と表現される銅色系の個体が多いが、全国的にみるとアオカナブンに類似した青緑色のものや、赤色、あるいは青藍色、紫色のものなど多くの色彩変異が存在する。九州本土にはこのうち銅色系と青緑色系の個体を産し、やや赤色を帯びる個体も出現するが多くない。青藍色と紫色の個体はいないようである。
対馬産のものは安定した銅色系、あるいは弱い青緑色を帯びた銅色系(図6-98)で、小型の個体が多く、亜種的な傾向がある。
五島列島では福江島(図6-97)と椛島の個体群は暗い銅色系で、他の色彩をもたない。ところが中通島、若松島、奈留島等の列島の北部と中部の島では銅色系、青緑色系、赤色系の3つの色彩型が出現し、ほとんど長崎本土と同じ個体群と言える。すなわち、久賀島と福江島との海峡を境にして、色彩変異に関して五島列島は2つの個体群が分布することになる。
この状況は、本来五島列島には暗い銅色系の個体群が分布していたが、後に列島北東部から、九州本土の個体群が侵入し、南下してきたように考えられる。各島嶼間の距離が、それぞれ2km程にすぎないことを考えると、この侵入の生じたのはごく近年のことか、あるいは現在進行中であることも考えられる。
なお、壱岐島および平戸島、肥前大島、西彼松島、樺島等の県本土に近い島々では、九州本土と同じ銅色系、青緑色系、赤色系の3つの色彩型をもつ個体群が分布している。

対馬─────────────銅色系、あるいは弱い青緑色を帯びた銅色系・・小型

┌─  福江島────┬───暗い銅色系
五│    椛島─────┘
島│
列│    中通島────┐
島│    若松島────┤
└─  奈留島────┤

九州本土───────┼───銅色系、青緑色系、赤色系
壱岐島────────┤
平戸島────────┤
肥前大島───────┤
西彼松島───────┤
樺島─────────┘

 

4.アオハナムグリ Eucetonia roelofsi (HAROLD) とハナムグリ Eucetonia pilifera (MOTSCHULSKY)

五島列島には Eucetonia 属の2種、アオハナムグリとハナムグリが分布している。このうち、アオハナムグリは本土産の原亜種とは異なり、背面が赤銅色から赤紫色で腹面が黒いことにより、五島亜種 ssp.
gotoensis NAKANE として区別される(図6-103,104)。中通島、若松島、久賀島、福江島、椛島で記録され、五島列島産の全てがこの亜種に属する。
一方、ハナムグリは各地で色彩変異があり、福江島ではアオハナムグリ五島亜種に良く似た赤銅色(図6-99)、あるいは緑色を帯びた赤色系のものが分布し、宇久島、小値賀島(図6-100)等列島北部の島々と、有福島、嵯峨島、黄島等、福江島の周辺の小島には九州本土と同じ緑色系が分布している。両者の中間に位置する久賀島では、両系の中間的あるいは移行的な色彩を持つ個体群が分布し、中通島と若松島からは、いまのところ両系とも未発見である。
以上2種の色彩変異型の分布から、両種とも、五島列島には本来赤色系のみが分布していたが、そこに列島の北東部から九州本土の緑色系が侵入して、交雑しながら南下して来たように考えられる。アオハナムグリが五島列島全域で赤色系を維持して、九州本土系との交雑関係がみられず、ハナムグリではこのように赤色から緑色へと侵入個体群と交雑を生じた形となっているのは、両種の生態の差によるものと思われる。アオハナムグリはやや内陸部、低山地、森林内に生息する傾向があり、そのため小さな島や平坦な島に分布しないが、ハナムグリは海岸、平野、草原から民家の近くまで生息することから、移動する機会が多いと考えられる。人為的な移入であるとすれば、農産物や土壌に付着した移入も考えられる。
前節で述べたカナブンの場合とハナムグリとでは、北部から異なる系統が侵入してきた形跡がみられる点でほぼ同様であるが、カナブンの場合は両系の分布域が明瞭に分かれて境界線を持つのに対して、ハナムグリでは島嶼間を段階的に移行している。
この他、ハナムグリでは五島列島の両者の中間に位置する中通島と若松島からは、いまのところハナムグリは発見されていない。さらに、男女群島産は緑色系であるが、本土産とは異なり、腹面や、背面の前胸側縁、脚なども緑色である。
なお、上記2種に形態、生態的に似たコアオハナムグリも五島列島に分布している。本種も列島内で赤色傾向をもつ個体がみられるが、九州本土との差は大きくない。これは侵入する能力が上記2種よりも強く、歴史的にも侵入が早かったことを示すものかもしれない。

○アオハナムグリ

対馬─────────┐
壱岐─────────┼────原亜種・・緑色・・腹面赤銅色
県本土────────┘

五 ┌──  中通島──┐
島 │      若松島──┼────五島亜種・赤銅色・腹面黒色
列 │      久賀島──┤
島 │      福江島──┤
└──  椛島───┘


○ハナムグリ

対馬─────────┐
県本土────────┤

┌──  宇久島──┤
│      小値賀島─┼────緑色・・腹面赤銅色
五 │      有福島──┤
島 │      嵯峨島──┤
列 │      黄島等──┘
島 │
└──  福江島───────赤銅色・腹面黒色


男女群島────────────緑色・・腹面緑銅色

長崎県のクワガタムシ・コガネムシ相

今坂正一


1.地区ごとのファウナ
長崎県産として、クワガタムシ科16種、コブスジコガネ科4種、コガネムシ科140種、計160種を記録した(分布疑問種を除く)。表1に示したように、県内を、対馬、壱岐、五島、男女群島の4離島と、本土を北松浦郡(平戸島等を含む)、多良山系、西彼杵半島、長崎市周辺、島原半島の5地区、計9地区に分けて、採集データ等を示した。地区分けは、なるべく生物地理学的観点から行い、1つの地区内に2つ以上の亜種等が分布しないよう配慮した。各地区ごとの種類数、特徴などを見てみよう。


a.対馬
クワガタムシ科12種とコガネムシ科62種、計74種を記録した。多くは九州本土と共通であり、対馬の特産種は知られていない。一部に朝鮮半島との共通種で、国内では対馬のみに分布する種があり、キンオニクワガタ、チョウセンヒラタクワガタ、ヒメダイコクコガネ、チョウセンクロコガネ、ホクセンオオチャイロコガネ、シナハナムグリの6種が知られる。また、ヒラタクワガタ(多少問題有り)、クロスジチャイロコガネ原亜種、シラホシハナムグリの3種は同様に大陸系の亜種で、本土産の亜種とは異なる。最高標高が低い割に北方系の種が多く見られ、カバイロアシナガコガネは九州内では対馬だけに分布する。県内では対馬だけで記録されている種も、ツノコガネ、ニッコウコエンマコガネ、マキバマグソコガネ、ハンノヒメコガネ、ルイスツノヒョウタンクワガタの5種が知られており、最後の種は南方系の種であり、対馬は分布の北限に当たる。対馬は朝鮮系と北方系の傾向が強い。


b.壱岐
クワガタムシ科3種とコガネムシ科46種、計49種を記録した。ほとんどの種類は九州本土と共通であり、壱岐の特産種は知られていない。しかし、ヒメコエンマコガネとキョウトアオハナムグリは、長崎県本土の記録がない。また、壱岐産のヒラタクワガタは対馬産にかなり近い。


c.五島列島
クワガタムシ科6種とコブスジコガネ科1種、コガネムシ科64種など、計71種を記録した。多くは九州本土と共通であり特産種は知られていない。しかし、アオハナムグリは五島列島と種子島の固有亜種であり、ハナムグリとカナブンは列島南部では亜種的な色彩型となり、ナガチャコガネもややそのような傾向がある。ヒラタクワガタは対馬亜種として扱われるが、県本土産同様の大顎の短い個体も混じる。ヒメコエンマコガネは県本土から記録がない。マメクワガタ、キョウトアオハナムグリなどやや南方系の種や、ヒメトラハナムグリのようなやや山地性の種もみられる。フチトリアツバコガネとヒメコブスジコガネも注目され、どちらも海鳥の生息に関係があると思われる。


d.男女群島
クワガタムシ科2種とコブスジコガネ科2種、コガネムシ科14種、計18種を記録した。産する種類は少ないが、特産種としてダンジョクロコガネとダンジョビロウドコガネの2種が知られる。また、ハナムグリは腹部が緑色を帯びた銅色で、他の地域では見られない色彩型に特化している。南方系種としてマメクワガタや、トカラ列島以北では唯一で北限記録となるアオドウガネ奄美亜種も分布している。九州西岸の特産種であるチビカクマグソコガネと、同様に九州南〜西岸に特徴的な赤みが強く、大顎が細長いコクワガタが分布する。海鳥の生息との関係が想像されるフチトリアツバコガネとヒメコブスジコガネ、チビコブスジコガネも分布し、最後の種は県内では他の地域で記録がない。本群島産18種のうち、県本土との共通種(色彩型レベルまで区別するとして)は11種(61%)で、残りの約4割は県本土に分布しない種、亜種、または特化した型である。県内において、最も個性的なファウナを持つ地域である。


e.北松浦郡
クワガタムシ科8種とコガネムシ科70種、計78種を記録した。多くは他の県本土と同じ種を産し、特産種は知られていない。平戸島では標高は500m程度しかないにもかかわらず北方系の種を産し、ハイイロビロウドコガネ、オオチャイロハナムグリ、オオトラフコガネの近似種の3種は、この地区と多良岳でしか見つかっていない。オオクワガタも県本土での確実な記録はここだけである。そのほか、フン虫類が比較的多く確認され、マメクワガタ、アカアシクワガタ、アカマダラセンチコガネ、クロチャイロコガネなどが記録されている。

f.多良山系
クワガタムシ科10種とコガネムシ科76種、計86種を記録した。特産種は知られていないが、ルリクワガタ雲仙亜種は多良山系と雲仙のみに産する。多良岳産は雲仙産と原亜種との中間的な傾向を持つ。最高地点が1000mを越えることから北方系の種が多く、トゲマグソコガネ、ヒゴシマビロウドコガネ、ダイセンビロウドコガネ、ハラゲビロウドコガネ、ホソヒゲナガビロウドコガネ、ヒゲナガビロウドコガネ、ヒメチャイロコガネ、オオダイセマダラコガネ、ムラサキツヤハナムグリ、ミヤマオオハナムグリの10種は、県内ではこの地域のみに産する。同じく北方系のマダラクワガタ、オニクワガタ、ツヤケシビロウドコガネ、ヤマウチチャイロコガネなども分布する。しかし、南方系の種やフン虫は特に少ない。当地区の北方系要素は、本来、九州山地のブナ帯、遠くは本州の山地に由来する種と考えられる。長崎県では九州山地系の種の進出は多良山系がほとんどで、他に少数が島原半島に、そしてごく一部が平戸島に分布しているに過ぎない。


g.西彼杵半島
クワガタムシ科5種とコガネムシ科44種、計49種を記録した。ほとんどが他の県本土と同じ種を産し、特産種は知られていない。標高が低いことと、調査が不十分なために、県本土の地区としては最も種類数が少ない。特に注目される種はないが、南方系のヒメハナムグリが記録されている。


h.長崎市周辺
クワガタムシ科8種とコブスジコガネ科2種、コガネムシ科88種、計98種を記録した。多くは他の県本土と同じ種を産し、特産種は知られていない。原記載等でクロツヤマグソコガネ、キバネマグソコガネ、ホソケシマグソコガネなどが記録されているが、いずれもその後県内からは記録がない。チビクワガタとヒメビロウドコガネ、ナラノチャイロコガネは県内では長崎市のみで記録されている。マルマグソコガネは111年ぶりに再発見された。南方系のマメクワガタ、チビカクマグソコガネ、ヒメハナムグリなどの分布も注目される。


i.島原半島
クワガタムシ科11種とコブスジコガネ科2種、コガネムシ科102種、計115種を記録した。特産種は知られていないが、県内で最も多くの種が記録されている。ルリクワガタ雲仙亜種は多良山系と雲仙のみに産する。県内で最も高い標高をもつ雲仙山系(普賢岳 1360m)を擁することから、北方系の種が多く、オオコブスジコガネ、イマダテチャイロコガネ、アオウスチャコガネ、オオヒラタハナムグリ、アオアシナガハナムグリなどは島原半島のみで記録されている。田代原、塔の坂など古くから放牧が行われている牧場があり、県本土産糞虫の多くが見られる。セマルオオマグソコガネ、ネグロマグソコガネ、チャグロマグソコガネ、ツヤマグソコガネ、ヌバタママグソコガネなどは島原半島のみで記録されている。また、マメクワガタ、チビカクマグソコガネ、ヒメハナムグリなどの南方系種もみられ、サンカクスジコガネは九州では半島中南部と、鹿児島県南部で見られるだけである。南端部を中心に砂浜も発達しており、セマルケシマグソコガネも記録されている。


2.共通率−近似率


a.共通率
A・B、2つの地域に産する種の数をそれぞれa・bとし、両地域の共通種の数をcとすると、共通率はc/bである(aがbより多いとして)。前項で述べた9地区について、互いに共通率を求めた結果を表2の左下部分に示した。
共通率が最も高いのは長崎−西彼(100%)で、島原−西彼(98.0%)、島原−北松(94.9%)、北松−西彼
(93.9%)、島原−五島(91.5%)と続く。一方、共通率が最も低いのは男女−壱岐(44.4%)で、男女−西彼
(50.0%)、多良−対馬(56.8%)、五島−対馬(59.2%)、壱岐−対馬(59.2%)、男女−多良(61.1%)、男女−北松(61.1%)なども低い。これらの結果から解る事は、多くの種類数が記録されている地区と比較すると、相対的に共通率は上がり、逆に少ない種類数が記録されている地区と比較すると、共通率は下がる傾向がある。このことを割引ながら数字を眺めてみると、男女群島と、対馬は他との共通率が低く、その他の地域は比較的高い事、その他の地域の中では多良岳がやや共通率が低い事が指摘できる。島原と長崎は、それぞれ多くの種が記録されて多様生が高いため、逆に共通率の数字からは特徴が明かではない。
県本土5地区のうち、3ヶ所以上で記録されている種は、精査すれば5地区全てで分布が確認される可能性が高い。つまり多少拡大解釈すれば、それらの種は県本土には普遍的に分布する可能性があり、県本土から近い離島ではそれ以外の種より分布している可能性が高い。つまり、これらの種が共通率の大きな要素になっている可能性が高いのである。表1より、本土普遍種を抽出してみると、78種を数える事ができる。この78種と各地区を比較してみよう。本土普遍種との共通率は、少ない方から、対馬(62.2%)、男女(66.7%)、壱岐(81.6%)、五島(81.7%)、多良(83.3%)、北松(89.7%)、長崎(97.4%)、西彼(98.0%)、島原(98.7%)の順である。対馬と男女群島が本土とかなり違うファウナをもつこと、壱岐・五島は本土とやや異なる事、本土の中では多良が、次いで北松が独自性が高い事、長崎・西彼・島原はほとんど同様である事などが解る。各地区の共通部分について以上のような結果が明らかになったが、これだけでは種数の多い地区と少ない地区との関係など、ファウナの異なる部分について関係がもう一つ良くつかめない。それで、これを補正する意味で次のようなことを考えてみたい。


b.相違率
まず、(仮称)相違率を次のように定義し、考えてみたい。共通率同様A・B、2つの地域に産する種の数をそれぞれa・bとし、両地域の共通種の数をcとする。
相違率は、比較する2地区に産する全種類数(a+b−c)から共通種cを差し引いたものを、全種類数で割ったものとして定義する事ができる。つまり(a+b−2c)/(a+b−c)となる。共通率はaとbの差が小さいときは実相を表すが、aとbの差が大きく開いている場合は、比較の対象にし難いという欠点がある。たとえば、上記の島原半島と長崎市付近、壱岐のいずれも共通率は89.7%であるが、産する種の数は大きく異なる。試みに相違率を計算してみると、島原−長崎は30.4%で、島原−壱岐は63.3%である。島原−壱岐の組み合わせの方が、産する種数も含めて、互いにより違うファウナを持っている事を示していると考えられる。この相違率をそのまま使って論じるのも1つの方法だが、これを用いて上記の共通率を補正してみたい。


c.近似率
1から相違率を差し引くと、1−(a+b−2c)/(a+b−c)=c/(a+b−c)となり、これは両島に産する全種類数に対する共通種の割合(仮称重複率)という事になる。共通率と重複率を足して2で割れば、かなり実相に近づくのではないかと考えられ、これをファウナの近似率と呼びたいと思う。
結局、近似率は<c/b+c/(a+b−c)>/2と表すことができる。表2の右上部分に県内9地区の互いの近似率を示す。
他地区との近似率が低いところとして、男女群島は壱岐(29.0%)、西彼(32.8%)を始めとして、最も高い長崎でも45.8%で全体的に近似率が低く、やはり県内で最も独自性(固有性)が高い。次いで、対馬が独自性が高く、男女に次いで近似率が低い多良とは46.2%、最も高い島原とは57.7%である。同様にして、壱岐(51.5〜68.2%)、多良(51.5〜69.3%)、五島(54.5〜75.5%)、西彼(59.0〜75.3%)、北松(63.8〜78.6%)、長崎(62.7〜80.1%)、島原(63.2〜80.1%)の順となる。
これらの結果から、長崎県のクワガタ・コガネムシ相は大きく、対馬、男女群島、その他の離島と県本土という3つのブロックに分けられ、対馬と男女群島はそれぞれ固有性の高いファウナをもっていること、後者のブロックは互いに似かよったクワガタ・コガネムシ相をもつこと、その中でも壱岐・多良・五島・西彼はそれぞれ、種数の多少を含めてやや種構成が異なり固有性を持つ事、北松・長崎・島原は比較的同質で多様性が高い事などが明らかになった。長崎・島原地区はその他の地区で記録がない種を、比較的多く産する事は地区別の特徴の項で述べたとおりであるが、その数は近似率に影響を与える程ではないようである。


3.分布型
長崎県産コガネムシ主科に含まれる160種について、種レベルで、国内・国外を含めて以下のように分布の型を類型化してみた。各種の分布型は表1にA〜Mで示した。なお、( )内の分布は無い場合もある。
○広域分布種
A:北方系広域分布種(奄美大島以南〜熱帯地域には分布しない)
(トカラ)、(屋久島)、九州、四国、本州、北海道、(対馬)、朝鮮、中国、(台湾)、(シベリア)
B:南方系(普遍的)広域分布種(琉球〜本土〜朝鮮半島を含む地域に分布)
(東南アジア)、琉球、トカラ、屋久島、九州、四国、本州、(北海道)、(対馬)、朝鮮、(中国)、(台湾)、(シベリア)
○大陸系種
C:大陸〜本土系(奄美以南と北海道には分布しない)
(トカラ)、(屋久島)、九州、(四国)、本州、(対馬)、朝鮮、(中国)、(台湾)、(シベリア)
D:大陸〜九州系(トカラ以南と本州以東には分布しない)
(屋久島)、九州、(四国)、(対馬)、朝鮮、(中国)、(台湾)、(シベリア)
○本土系種
E:九州から北海道までの固有種
(トカラ)、(屋久島)、九州、四国、(対馬)、本州、北海道
F:九州から本州までの固有種(北海道に分布せず)
(トカラ)、(屋久島)、九州、四国、(対馬)、本州
○琉球系種
G:暖地系種(西日本の山地と北海道には分布しない)
(台湾)、琉球、(トカラ)、(屋久島)、九州、四国、(対馬)、本州(沿岸地方)
H:琉球系種(本土の山地と本州以東には分布しない)
(台湾)、琉球、(トカラ)、(屋久島)、九州、(四国)、(対馬)
○固有種
I:九州・四国固有種
(屋久島)、九州、四国、(対馬)
J:九州固有種
(屋久島)、九州、(対馬)
K:九州北西部固有種
L:大陸・対馬固有種
M:男女群島固有種
表1の結果から、各地区の分布型ごとの種数をまとめると表3のようになる。


a.北方系広域分布種(A)
北方系で、大陸から朝鮮半島経由で日本列島へ渡ってきて、北海道からトカラ列島以北の琉球北部まで分布する種群。一部は北海道経由で国内に侵入した種も含まれる。アカアシクワガタ、スジクワガタ、ウスイロマグソコガネ、ヒラタハナムグリなどやや山地性で、県下では普遍的に見られる種を主としてに49種(30.6%)が分布しており、分布型別で最も多くの種がA型に含まれる。このため、普遍種として抽出した中にもA型は多く、78種中32種(41.0%)とさらに比率が高い。長崎県産ファウナの中心的部分を占める。
地区別では、壱岐(42.9%)、西彼(40.8%)、対馬(40.8%)でA型の比率が高く、男女(27.8%)、多良(32.9%)、五島(33.8%)でやや低い。


b.南方系(普遍的)広域分布種(B)
南方系で、琉球経由で日本列島へ北上してきた種群、一部にはコスモポリタンも含まれ、大部分は北から南まで広い範囲の気候帯に適応できるものと思われる。ヒラタクワガタ、ネブトクワガタ、センチコガネ、オビマグソコガネなど県内では、予想に反して、20種(12.5%)と余り多くない。ヒラタクワガタ、アオドウガネなど一部の種は各地で亜種化している。普遍種としては9種(11.5%)が含まれる。
地区別では、対馬(21.6%)、壱岐(20.4%)、五島(19.7%)など離島で比率が高く、多良(11.8%)、島原(13.9%)、長崎(14.3%)など本土では低い。


c.大陸−本土系種(C)
大陸から朝鮮半島経由で日本列島へ渡ってきて、北海道や奄美以南の琉球へは達していない種群。オオコブスジコガネ、オオコフキコガネ、ジュウシチホシハナムグリ、カナブンなど18種(11.3%)が分布する。普遍種としては11種(14.1%)が含まれる。
地区別では、壱岐(16.3%)、五島(15.5%)、長崎(15.3%)などで比率が高く、男女には産せず、対馬(6.8%)では特に比率が低い。また、多良(11.8%)、北松(12.8%)などでは低い。


d.大陸−九州系種(D)
最終氷期に朝鮮半島経由で九州まで渡ってきたが、本州以東や琉球へは達していない種群。ツヤマグソコガネ、スジビロウドコガネ、ヤマウチチャイロコガネの3種(1.9%)が分布する。スジビロウドコガネは普遍種として各地に分布する。また、島原では3種ともに分布する。なおヤマウチチャイロコガネは最近、岡山県でも記録されている。


e.九州から北海道までの固有種(E)
北方系広域分布種(A)のうち、大陸と日本列島が分断された時期に、日本列島で固有化したと考えられる種群。ミヤマクワガタ、ハイイロビロウドコガネ、アオウスチャコガネ、ヒメスジコガネなど県下に18種(11.3%)が分布する。県下ではやや山地性のものが多く、普遍種としては7種(9.0%)が含まれる。
地区別では、男女(16.7%)、多良(12.9%)、西彼(12.2%)などで比率が高く、対馬(8.1%)、壱岐(8.2%)などで比率が低い。


f.九州から本州までの固有種(F)
大陸−本土系種(C)のうち、E同様に大陸と日本列島が分断された時期に、本州以西で固有化したと考えられる種群。最も日本らしい、本州系とでも言える種群である。ルリクワガタ、ホソヒゲナガビロウドコガネ、オオダイセマダラコガネ、タケムラスジコガネなど県下に28種(17.5%)が分布し、A型に次いで種数が多い。県下では山地性のものが多く、普遍種としては11種(14.1%)が含まれる。
地区別では、多良(18.8%)、長崎(14.3%)、北松(14.1%)、島原(13.9%)などで比率が高く、男女(5.6%)、対馬(6.8%)などで低い。


g.暖地系種(G)
琉球と九州、四国、本州の沿岸沿いに分布する種群で、県下ではマメクワガタ、アカマダラセンチコガネ、セスジカクマグソコガネ、ヒメハナムグリの4種(2.5%)が分布し、すべてが普遍種である。
地区別では、男女(11.2%)、五島(4.2%)、対馬(4.1%)、長崎(4.1%)、島原(3.5%)などで比率が高く、壱岐には産しない。西彼(2.0%)、多良(2.4%)などで低い。


h.琉球系種(H)
琉球と九州の南・西岸、四国南岸に分布する種群で、県下ではルイスツノヒョウタンクワガタ、フチトリアツバコガネ、サンカクスジコガネの3種(1.9%)が分布する。
対馬、五島、男女、島原など、直接対馬海流に洗われる地域に各1種が分布するだけで少ない。


i.九州、四国の固有種(I)
県下にサツマコフキコガネ、カバイロビロウドコガネ、ツヤケシビロウドコガネ、クロチャイロコガネの4種(2.5%)が分布し、ツヤケシ以外の3種は普遍種に含まれる。いずれも、本州などに近似の別種が分布し、固有化しやすい種群に含まれる種である。サツマコフキコガネは本来、暖地系種Gから、その他の3種は北方系のAあるいはCから九州と四国で固有化した種と考えられる。なお、ツヤケシビロウドコガネは広島県でも記録されている。
地区別では、西彼(4.1%)、北松(3.8%)、島原(3.5%)、多良(3.5%)などで比率が高く、男女には産しない。対馬(1.4%)、五島(1.4%)などで低い。


j.九州固有種(J)
県下にチビカクマグソコガネ、ヒゴシマビロウドコガネ、トケジビロウドコガネの3種(1.9%)が分布する。チビカクマグソコガネは本来、暖地系種Gから、九州の西・南岸と周辺の離島で固有化した種で、その他の2種は北方系のAあるいはCから九州で固有化した種と考えられる。
地区別では、男女(5.6%)、多良(2.4%)、島原(1.7%)、長崎(1.0%)などに1〜2種が分布し、その他の地域には分布しない。


k.九州北西部固有種(K)
県下にヒメチャイロコガネ、オオトラフコガネの近似種の2種(1.3%)が分布し、多良に2種、北松(平戸)に1種が記録されている。前者は北方系のA、後者は本州系のFから、九州の西北部で固有化した種であると考えられる。


l.大陸−対馬固有種(L)
最終氷期に朝鮮半島経由で対馬で渡ってきたが、九州以東の日本列島や琉球へは達していない種群。キンオニクワガタ、チョウセンヒラタクワガタ、ヒメダイコクコガネ、チョウセンクロコガネ、ホクセンオオチャイロコガネ、シナハナムグリの6種(3.8%)が分布する。対馬産の8.1%を占め、対馬産の中ではかなり多くの比率を占める。


m.男女群島固有種(M)
ダンジョクロコガネ、ダンジョビロウドコガネの2種(1.3%)が分布し、男女群島産の11.1%を占める。両種とも、暖地系種G由来で、近似種は琉球〜本州に分布し、男女群島で固有化した種と考えられる。


n.長崎県全体の分布型の構成
以上述べたように、長崎県全体の型の構成は、北方系広域分布種のAが最も多く49種(30.6%)、次いで本土系種のFが28種(17.5%)、広域分布種のB20種(12.5%)、大陸系種のC18種(11.3%)、本土系種のE18種(11.3%)で、これだけで133種、全体の83.1%にあたる。以上のうち、ABCEFとも、本州、四国、九州に分布する事は共通である。次いで、大陸・対馬固有種のLが6種(3.8%)、暖地系種のGと九州・四国固有種のIが各4種(2.5%)、琉球系種のHと大陸〜九州系のD、九州固有種のJがそれぞれ3種(1.9%)、北西九州固有種のKと男女群島固有種のMが各2種(1.3%)である。
大きくまとめると、ACEFは大陸から朝鮮半島経由で日本列島に侵入し、このうちEとFは列島内で固有化した種、あるいは今の所大陸の記録がないだけで実際はAやCに含まれる可能性が高いもの、と考える事もできる。つまり、これらの種に、最終氷期前後に県内へ侵入したと考えられるD(3種)と、L(6種)を加えて、長崎県産の76.3%にあたる122種が、朝鮮半島経由の北方系の種と想像され、そのうちの4割程度が日本列島内で固有化したものと考えられる。さらに、九州、四国の固有種Iのカバイロビロウドコガネ、ツヤケシビロウドコガネ、クロチャイロコガネの3種、九州固有種Jのヒゴシマビロウドコガネ、トケジビロウドコガネ、九州北西部固有種Kのヒメチャイロコガネ、オオトラフコガネの近似種も、近似種の分布から考える限り、北方系の種の中で該当地域で固有化したものと考えられる。結局、これらを含めると、長崎県産の80.6%にあたる129種が北方起源、うち5割近い62種が日本列島内で固有化したものと考えられる。
また、広域分布種のB、暖地性のG、琉球系のHはいずれも南方系の種と想像され、Iのサツマコフキコガネ、Jのチビカクマグソコガネ、Mのダンジョクロコガネ、ダンジョビロウドコガネも琉球から北上した南方系の種の中から、該当地域で固有化したものと考えられる。これら南方起源の種は長崎県産の19.4%(31種)にあたり、固有化したものは4種と少ない。


o.植生帯ごとの分布型の構成
県内の採集地を標高と植生帯によって、中山地(モミ帯〜ブナ帯)、低山地(シイ帯〜クリ帯)、低地(市街地〜平地の二次林)の3区域に区分した。低山地と低地は、標高200m付近、あるいは人為的影響の有無などで区別したが、一部に曖昧な点もある。
一応、採集地をこの区分に従って、種数を数えると、中山地が最も少なく73種(45.6%)、低山地が最も多く138種(86.3%)、低地は100種(62.5%)である。
植生帯と分布型の関係を見ると、表4に示したようになる。中山地のみに分布する種はオニクワガタ、ルリクワガタ、ダイセンビロウド、ホソヒゲナガビロウド、ヒゲナガビロウド、イマダテチャイロ、ヒメチャイロ、アオウスチャ、オオダイセマダラ、アオアシナガハナ、ミヤマオオハナの11種である。分布型はAEFKの種が含まれ、特にFが多い。
中山地−低山地とやや山地に分布する種はオオセンチ、オオトラフsp.など13種で、ACDEFJKの種が含まれ、AとEが多い。
中山地−低山地−低地と全域に分布する種は最も多く、県産の3割を占める48種である。ABCEFILの種が含まれ、特にAは23種と多く(全域に分布する種の約半数)、BFCEも多い。
低山地のみに分布する種(文献記録のみで所在地が不明なものも含む)は、オオコブスジ、ヨツバ、オオチャイロハナなど36種と多く、GIJKを除く9つの分布型を含む。AFBEなどが多いが、分布型が多岐にわたる特徴がある。
低山地−低地に分布する種はダイコク、スジビロウド、シラホシハナなど40種で、全域に分布するタイプに次いで種数が多い。HKMを除く全ての分布型を含み、分布型が最も多岐にわたる。AとCが多い点が特徴的である。
低地のみに分布する種はマルマグソ、サンカクスジ、ヒメハナなど9種にすぎない。ABEFGHLの分布型を含み、Fがやや多い。
全体を概観して、中山地にはAEFなど北方系の数少ない分布型を含み、低山地〜低地ではさまざまな分布型を示す種が入り交じって分布しているようである。


4.県別のファウナ比較
長崎県産のコガネムシ主科160種を記録したが、九州内の各県や、県リストが整備されている他の県とファウナを比較してみたい。

a.使用文献
各県に産する種は、以下の文献から抽出し、長崎県産と共通するものについては表5に示した。

<佐賀県−113種>
原和貴・野村周平(1980)武雄市周辺で採集した甲虫,佐賀の昆虫,(10):49-58.
廣川典範(1996)佐賀のクワガタムシ科,佐賀県の生物,:245-248.
廣川典範(1998)佐賀県多久市の甲虫類と蝶など,佐賀の昆虫,(32):127-130.
今坂正一ほか(1987)多良岳の甲虫相,佐賀の昆虫,(19):176-260.
今坂正一・西田光康(1989)1989年に採集した多良岳の甲虫,こがねむし,(50):1-14.
今坂正一・西田光康(1992)スジビロウドコガネについて,LAMELLICORNIA,(18):11-18.
溝上誠司(1998)アカマダラコガネの採集記録,佐賀の昆虫,(32):141.
西田光康(1995)佐賀県嬉野町で得られたシラホシハナムグリ,佐賀の昆虫,(29):693.
西田光康(1996)佐賀県の特徴的な甲虫,佐賀県の生物,:239-244.
西田光康(1998)第115回例会で採集した背振山の甲虫,佐賀の昆虫,(32):79-80.
西田光康・今坂正一(1988)1988年に採集した多良岳の甲虫,こがねむし,(49):1-9.
西田光康ほか(1990)1989年に採集した馬渡島の甲虫,佐賀の昆虫,(23):160-170.
西田光康ほか(1991)1990年に採集した馬渡島の甲虫,佐賀の昆虫,(25):261-271.
野村周平(1982)佐賀県内で採集したコガネムシ5種について,佐賀の昆虫,(13):41-42.
野村周平・原和貴(1980)馬渡島、加唐島で採集した昆虫,佐賀の昆虫,(10):62-67.
緒方健(1982)馬渡島の甲虫,佐賀の昆虫,(12):55-68.
大塚健之(1995)鳥栖市の河川敷でヒゲコガネを採集,佐賀の昆虫,(29):705.
山口兵衛(1984)佐賀県呼子町大友海浜の甲虫,佐賀の昆虫,(15):65-66.

<福岡県−152種>
高倉康男(1989)福岡県の甲虫相,葦書房,526pp.

<熊本県−156種>
今坂正一(1994)1993年に採集した熊本県の甲虫,熊本昆虫同好会報,39(2):1-23.
森本桂ほか(1977)立田山の昆虫類,三十年のあゆみ,:159-200.
大塚勲(1961)熊本県産コガネムシ目録(1),北九州の昆虫,8(1):15-22.
大塚勲(1961)熊本県産コガネムシ目録(2),北九州の昆虫,8(3):87-92.
大塚勲(1962)熊本県産コガネムシ目録(3),北九州の昆虫,9(1):9-14.
大塚勲(1962)熊本県産コガネムシ目録(4),北九州の昆虫,9(2):27-32.
大塚勲(1982)菊池渓谷の陸上昆虫,菊池渓谷の動物,:53-158.
大塚勲(1987)五木村の陸上昆虫類,五木村学術調査(自然編)報告書,:476-627.
大塚勲(1991)トゲマグソコガネをワナバの谷で採集,熊本昆虫同好会報,36(2):19.
大塚勲(1992)熊本県のビロウドコガネ類に関する分布資料,熊本昆虫同好会報,38(1):53-56.
大塚勲(1993)泉村の陸上昆虫目録,泉村の自然,:51-192.
大塚勲(1995)蘇陽町の昆虫類,熊本昆虫同好会報,40(2):28-207.
大塚勲(1998)九州のオオサカスジコガネについて,昆虫と自然,33(8):35.
大塚勲ほか(1975)阿蘇山の昆虫目録(1),熊本昆虫同好会報,20(3):1-26.

<鹿児島県−136種(本土のみ)>
鹿児島県立博物館(1994)昆虫類,鹿児島県立博物館収蔵資料目録第3集,:261-449.
木野田毅(1989)鹿児島県で採集したコガネムシ,SATSUMA,(101):51-53.
木野田毅(1990)鹿児島県で採集したクワガタムシとコガネムシ,SATSUMA,(102):43-45.
三宅義一(1956)松田、木元両氏採集の佐多岬付近の鰓角類,北九州昆虫趣味の会々誌,(7):11-13.
大坪修一(1985)鹿児島県出水地方で採集した昆虫類,SATSUMA,(94):64-101.
大坪修一(1988)鹿児島県大口市周辺の昆虫(1),SATSUMA,(100):239-286.
大坪修一ほか(1990)鹿児島県内で採集した昆虫の記録(1988年),SATSUMA,(102):1-16.
大原昌宏(1985)鹿児島県のコガネムシ(1),SATSUMA,(93):1-9.
坂元幸一(1972)鹿児島県のクワガタムシ,SATSUMA,(63):77-109.
坂元幸一(1973)1972年のコガネムシの記録,SATSUMA,(66):101-102.
清水薫ほか(1969)霧島山の昆虫,霧島山総合調査報告書,:237-284.
高井泰(1981)日本初記録のサビクワガタの徳之島及び佐多岬での記録,SATSUMA,(85):197-198.
竹村芳夫(1955)鹿児島県甲虫誌IV,SATSUMA,(11):1-5.
竹村芳夫(1956)鹿児島県甲虫誌V,SATSUMA,(12):4-6.
竹村芳夫(1961)鹿児島市内でカクマグソコガネ2種を採集,SATSUMA,(28):55.
田中洋(1960)栗野岳で採集した珍しい甲虫類,SATSUMA,(25):29.

<山口県−123種>
三好和雄ほか(1988)山口県産昆虫目録,山口県立山口博物館刊,53-124.

<広島県−158種>
比婆科学教育振興会(1997)広島県産昆虫総目録,広島県昆虫誌,47-636.

<岡山県−150種>
山地治(1997)岡山県産昆虫目録鞘翅(甲虫)目,(株)ウエスコ刊,534pp.

<愛知県−134種>
松野更一ほか(1990)愛知県の甲虫目,愛知県の昆虫(上),:200-477.

 

 

 



<福井県−121種>
福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会(1985)福井県昆虫目録,404pp.

<神奈川県−158種>
平野幸彦(1998)神奈川県産甲虫類目録,神奈川虫報,特別号(2):35-124.


b.県別のファウナ比較
表5の結果を集計したのが表6である。各県とも、調査精度が上がれば160種程度は記録されるようである。そこまで達していない、佐賀、鹿児島(県本土のみ)、山口、愛知、福井の各県は今後記録の増加が期待される。
長崎県との共通種の数は、熊本県(127種)が最も多く、次いで福岡県(126種)、鹿児島県(117種)、岡山県(117種)、神奈川県(112種)、山口県(111種)、広島県(110種)、佐賀県(107種)、愛知県(104種)の順で、福井県(95種)が最も少ない。
共通率は、地理的に近い佐賀県が94.7%と最も高く、次いで山口県(90.2%)、鹿児島県(86.0%)、福岡県(82.9%)、熊本県(81.4%)、福井県(78.5%)、岡山県(78.0%)、愛知県(77.6%)、神奈川県(70.9%)と続き、広島県(69.6%)が最も少ない。記録されている種数が少ない佐賀、山口、福井の各県では実際より共通率は高くなる傾向にあると考えられる。
それらを多少とも補正した近似率では、佐賀県が79.6%と最も高く、次いで山口県(77.4%)、鹿児島県
(75.7%)、福岡県(75.3%)、熊本県(74.3%)と続くところまでは同様である。その後は、岡山県(67.8%)、愛知県(66.2%)、福井県(64.8%)、神奈川県(62.7%)と順序が変化し、広島県(61.3%)を除いて、ほぼ地理的距離に応じて数字が並んでいる。広島県が低くなる理由は今のところ不明である。対馬海流沿いにある佐賀県と山口県が長崎県と最もファウナが似ていることは理解しやすい。高い山が無く、海岸線が長く、県の面積も比較的狭い等の地理的な共通点も原因として考えられる。琉球系要素がより強い鹿児島県や、九州山地を擁し、北方系〜本州系要素が強い福岡県と熊本県は、西九州とは異なる要素をそのファウナの中に含んでいるようである。
表5を眺めると、60種もの多くの種が長崎県から神奈川県まで普遍的に分布していることが解る。このうち、1つの県だけで分布がかけている準普遍的な種も25種が数えられ、合わせて85種はこれらの県の範囲でファウナの基礎となっていることが解る。県別ファウナの相異部分は、主として Aphodius を中心とする食糞性コガネムシと、Serica、Sericania を中心とするビロウドコガネ類にある。前者は、シカ、サル等の大型獣の分布と、古くからのウマ、ウシ、ヤギ等の牧場の有無に影響されるようで、これらの要素が乏しく、あるいは糞虫を調査する同好者が少ないと想像される佐賀・福岡・鹿児島・愛知・福井の各県では食糞性コガネムシの記録が少ない。これらの各県では、食糞性コガネムシのファウナについては、今後、さらに精査が必要であろう。後者については、各県とも一応出ているが、採集方法が確立しておらず、同定も難しいので、今後、各県供にかなりの追加が期待される。ビロウドコガネ類は亜種化も含めて、地域分化が激しい種群と考えられるので、地域ファウナを考える際には特に重要な一群であろう。


c.長崎県に何種産するか
本目録では長崎県産としてクワガタムシ科16種、コブスジコガネ科4種、コガネムシ科140種、計160種を記録した。表6で示したように、九州各県には長崎県には記録がない種が30種以上記録されている。これらのうち、ツヤハダクワガタ、キンスジコガネなど、より高い山地に生息する種や、九州山地などに分布域が局限されるツノクロツヤムシ、キュウシュウオオトラフコガネなどは、ほぼ長崎県には生息していないことが予想されるが、残りの種の多くはその分布を否定する根拠に乏しい。そのような種名を列記し、今後の調査に期待したい。

コブナシコブスジコガネ    ニセマグソコガネ            ミヤケチャイロコガネ
マエカドコエンマコガネ    ヒゲコガネ                  キラチャイロコガネ
クロオビマグソコガネ      マルオクロコガネ            オオサカスジコガネ
コツヤマグソコガネ        ラインアシナガコガネ        チビサクラコガネ
ミゾムネマグソコガネ      コヒゲシマビロウドコガネ    トゲヒラタハナムグリ
コスジマグソコガネ、      コヒゲナガビロウドコガネ    ホソコハナムグリ
アイヌケシマグソコガネ

以上19種のうち、半数ぐらいはみつかると思われ、その他に、対馬や男女群島、離島のどこかなどで思わぬ種が発見される可能性もあるので、長崎県産コガネムシ主科は最終的には、175種前後になるのではないかと予想している。

5.特に重要な種

a.分布局限種
男女群島の固有種であるダンジョクロコガネ、ダンジョビロウドコガネの2種、朝鮮系で国内では対馬のみに特産するキンオニクワガタ、チョウセンヒラタクワガタ、ヒメダイコクコガネ、チョウセンクロコガネ、ホクセンオオチャイロコガネ、シナハナムグリの6種、九州の北西部のみ分布するヒメチャイロコガネ、オオトラフコガネの近似種の2種、九州固有種Jのチビカクマグソコガネ、ヒゴシマビロウドコガネ、トケジビロウドコガネの3種があげられる。
男女群島は大陸棚の上に位置する島嶼で、五島列島との間は深い海溝によって隔てられている。ここには、大陸と直接関係がある個体群が分布することが知られているが、上記2種について、大陸に類縁関係が近い種が分布するかどうかは、今のところ不明である。ダンジョクロコガネは、国内産では、クロコガネ、あるいはトカラクロコガネと類縁が近い。ダンジョビロウドコガネは一見、その丸く膨隆した体型からマルガタビロウドコガネに似るが、♂交尾器の形はビロウドコガネのものに最も良く似ている。
対馬産の6種は、最終氷期に朝鮮半島経由で渡ってきて、九州以東の日本列島や琉球へは侵入できなかったものと思われる。
ヒメチャイロコガネは、今のところ背振山と多良岳のみで少数例が知られ、大陸系の特産亜種が対馬に分布するクロスジチャイロコガネに最も♂交尾器が似ている。後者は北海道と本州・四国にそれぞれ別の亜種を産し、九州の分布が欠けているので、あるいはヒメチャイロはクロスジチャイロから分化した種なのかもしれない。オオトラフコガネの仲間は、三宅(1985)によって整理された。南九州産はキュウシュウオオトラフコガネとされ、久住山以南に分布しており、本種群中で最も特異な♂交尾器を持つ。オオトラフコガネの近似種として扱った福岡県〜長崎県など九州北部の個体群は、文献上は元のオオトラフコガネに含まれるが、将来的には四国、伯耆大山付近、広島県吉和村付近などとともに別の種に分割される可能性もある。
チビカクマグソコガネは、奄美大島に分布するコセスジカクマグソコガネ R. amamianus NAKANE や、沖縄〜台湾に分布するヒメセスジカクマグソコガネ R. helopholoides FAIRMAIRE と紛らわしく、分布範囲が正確にはつかめていない。確実な記録としては九州西岸の佐多岬〜男女群島〜佐賀県の離島の加唐島〜熊本県内大臣峡の範囲に限定されるようである。
ヒゴシマビロウドコガネは九州各県に分布するが、トケジビロウドコガネは佐賀・鹿児島両県の記録はみいだせなかった。後者は長崎県では山地性で、Serica の中では最優占種であり、熊本県では低山地でもみられる。多分、九州全域に分布していると想像される。


b.固有亜種
朝鮮系で国内では対馬のみに特産する亜種であるクロスジチャイロコガネ原亜種とシラホシハナムグリ朝鮮亜種、同様に対馬〜壱岐〜五島に分布するヒラタクワガタ対馬亜種、五島列島と種子島に分布するアオハナムグリ五島亜種、トカラ以北では男女群島のみに分布するアオドウガネ奄美亜種、雲仙と多良岳に分布するルリクワガタ雲仙亜種が知られる。
朝鮮系2亜種は対馬に侵入する前からの亜種で、対馬で固有化したわけではない。アオドウガネ奄美亜種も奄美群島で亜種化した後に、多分海流等の影響で侵入したものと思われる。
前項で楠井が述べたように、アオハナムグリ五島亜種は古くから五島列島に分布しており、県本土と周辺離島には、新しく分化したアオハナムグリ原亜種が、比較的最近、侵入したものと考えている。
ルリクワガタ雲仙亜種は、原亜種が西九州に侵入した後、島原半島と多良岳が東九州から分断されて特化し、さらに島原半島と多良岳が切れて、おのおの多少違った形質を獲得するに至ったと考えられる。
亜種として記載されていない個体群については、楠井が先に述べた。


c.その他
発達した原生状態の林に生息するヨツバコガネ・オオダイセマダラコガネ・オオチャイロハナムグリ・ミヤマオオハナムグリ・ムラサキツヤハナムグリ、里山のクヌギ林を中心に生息するオオクワガタ・アカマダラコガネ・クロカナブン、牧場などにみられるオオセンチコガネ・ダイコクコガネ・セマルオオマグソコガネ・ネグロマグソコガネ・ヌバタママグソコガネ、砂浜を中心に生息するヤマトケシマグソコガネ・ホソケシマグソコガネなどは、いずれも近年記録が少なく、生息地の破壊などによって個体数を減じているものと考えられる。


6.まとめ
長崎県産クワガタムシ科16種、コブスジコガネ科4種、コガネムシ科140種、計160種を記録した。その中には、固有種2種、準固有亜種2種、固有亜種2種、国内ではこの地域のみに特産する6種、同じく特産する2亜種を含む。長崎県産160種の地域ごとの分布、植生帯ごとの分布、他地域との比較、地域変異などを通して、長崎県産のファウナの特徴を考察した。
<引用文献>
以下の文献からの引用は、一部の必要と思われるものを除いて出典を示していない。原記載や地域の目録などをここに含めた。

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◎平戸島・佐世保市付近
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◎多良岳
今坂正一(1977)1977年に採集した多良岳の甲虫,こがねむし,(31):29-39.
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今坂正一(1981)1980年に採集した多良岳の甲虫,こがねむし,(38):3-20.
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今坂正一(1982)1982年に採集した多良岳の甲虫,こがねむし,(40):1-12.
今坂正一・緒方健(1983)1983年に採集した多良岳の甲虫,こがねむし,(42):23-34.
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今坂正一・緒方健・西田光康(1986)1985年に採集した多良岳の甲虫,こがねむし,(47):11-26.
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◎西彼杵半島
楠井善久(1996)肥前大島の甲虫採集目録,長崎県生物学会誌,(47):41-45.

◎長崎市付近
山根孝夫(1952)長崎産金亀子虫科覚え書(1)-Aphodius属,こがねむし,2(2):9-11.
山根孝夫(1953a)長崎産金亀子虫科覚え書(2)-Oxycetonia属,こがねむし,3(1):5-6.
山根孝夫(1953b)長崎産金亀子虫科覚え書(3)-Lachnosterna属,こがねむし,3(2/3):8-9.
生島貞利(1954)長崎市付近産鞘翅目目録(第二報),染色体,(8):23-26.
生島貞利(1954)金比羅山の昆虫(1),こがねむし,3(4):7-9.
生島貞利(1954a)金比羅山の昆虫(2),こがねむし,3(4):10-11.
生島貞利(1954b)金比羅山の昆虫(4),こがねむし,4(3):11-12.
生島貞利・神谷寛之(1955)長崎市付近産鞘翅目目録(第三報),染色体,(9):7-16.
阿比留巨人・今坂正一(1983)長崎市南部の甲虫類(1),こがねむし,(42):35-45.
阿比留巨人・今坂正一(1986)長崎市南部の甲虫類(2),こがねむし,(47):27-42.
江島正郎ほか(1988)本明川の昆虫相,こがねむし,(49):10-28.
楠井善久(1992)野母崎町中島のアオヒメハナムグリの観察,こがねむし,(53):34-35.
布袋厚・後藤安一郎・松田亨(1993)長崎市式見牧場付近の昆虫相I,こがねむし,(54):1-21.
田中清(1994)上山公園生態系基本調査−諫早(城山)公園・本明川山下淵周辺も含めて−報告書,上山公園生態系基本調査団,:111-125.
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楠井善久(1996)牧島(長崎市)の甲虫採集記録と現状,こがねむし,(58):16-20.
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◎野母半島
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森田公造(1973)ヤマウチチャイロコガネを採集,KORASANA,13(1):23.
萬木二郎(1954)クロコガネの交尾形式について,こがねむし,4(1/2):9-10.
村山醸造(1935)対馬産金亀虫に就いて,福岡博物学雑誌,1:328-334.
村山聡則・清水敏夫(1996)壱岐でシラホシハナムグリ,月刊むし,(310):15.
村山聡則・清水敏夫(1998)壱岐・五島列島のクワガタムシ,月刊むし,(328):102-104.
長崎東高校生物部昆虫班(1953)採集品短報,こがねむし,3(2/3):14-16.
中原康彦(1999)西彼半島でスジクワガタを採集,こがねむし,(61):76.
中田隆昭(1990)対馬のシナハナムグリ,月刊むし,(235):27.
生川展行(1997a)対馬で秋に採集した甲虫類(1),北九州の昆虫,44(1):45-51.
生川展行(1997b)対馬で秋に採集した甲虫類(2),北九州の昆虫,44(2):165-166.
西田光康(1994)1994年春に大野原高原で石の下から採集した甲虫,佐賀の昆虫,(28):585-586.
西田光康(1999)東彼杵町深入谷の造成地の側溝で得られた甲虫,こがねむし,(61):1-6.
野田正美(1987a)コガネムシ2種の採集例,こがねむし,(48):49-50.
野田正美(1987b)対馬のヨツバコガネ採集例,こがねむし,(48):51.
野田正美(1988a)島原半島初記録のシラホシハナムグリ,こがねむし,(49):31-32.
野田正美(1988b)長崎市内のムネアカセンチコガネとアカマダラコガネ,こがねむし,(49):32.
野田正美(1988c)ミヤマクワガタ成虫10月の採集記録,こがねむし,(49):33.
野田正美(1989)オサムシトラップに入ったコガネムシ類,こがねむし,(50):62.
野田正美(1994)アオハナムグリの遅い採集記録,こがねむし,(55):61.
野田正美・阿比留巨人(1987)ムネアカセンチコガネの採集例,こがねむし,(48):50.
野田正美・田中清(1989a)多良山系のシラホシハナムグリとアカマダラコガネ,こがねむし,(50):61.
野田正美・田中清(1989b)野母崎でアカマダラコガネを花上で採集,こがねむし,(50):61.
岡田裕之・加藤隆行(1984)対馬のルイスツノヒョウタンクワガタ,月刊むし,(166):2.
奥田則雄(1996)オオクワガタ属における大あごの内歯の異常例,月刊むし,(310):9.
小野和久(1995)壱岐におけるクワガタムシの採集例,月刊むし,(298):31-32.
小野正則(1992)キンオニクワガタ採集記,北九州の昆虫,39(2):93-95.
小野正則(1998)早春の対馬クワガタ,蝶採集記(1998年),北九州の昆虫,45(1):68-70.
酒井香(1990)対馬のシナハナムグリについて,月刊むし,(231):12-14.
佐田禎之助(1968)九州未記録のイマダテチャイロコガネを雲仙で採集,昆虫と自然,3(3):11.
佐田禎之助(1970)雲仙(普賢岳)のクワガタムシ2種,こがねむし,9(1):25-26.
佐々木茂美・今坂正一(1981)大分県の珍しい甲虫,二豊のむし,(7):32-35.
田川康治(1970)雲仙で採集したクワガタムシ,こがねむし,9(1):51.
田中清(1989)帆場岳でアカマダラセンチコガネを採集,こがねむし,(50):62.
田中清(1992)ダイコクコガネの記録,こがねむし,(53):28-29.
田中裕二(1994)対馬でヒラタクワガタを拾う,月刊むし,(286):9.
浦田明夫(1957)アオアシナガハナムグリの産地ー雲仙,こがねむし,5(1):21.
浦田明夫(1958)対馬の甲虫(II)食糞性コガネムシ科,こがねむし,5(2):19-20.
浦田明夫(1960)対馬の甲虫(III)クワガタムシ科,こがねむし,6(2):35-36.
渡辺徳(1979)対馬と隠岐の甲虫数種の記録,甲虫ニュース,(48):7.
山口鉄男(1960)雲仙の昆虫,自刊,8pp.
山元宣征(1997)スイカに集まったコブマルエンマコガネ,こがねむし,(59):46.
山元宣征(1999)街灯に飛来した甲虫類について,こがねむし,(61):21-30.
吉田喜美明(1984)オオクワガタの冬期採集例,長崎県生物学会誌,(27):26.
吉富博之(1996)対馬からのシナハナムグリの追加採集例,月刊むし,(310):27.

なお、下記の文献において総括された報告類に付いては、一部必要なものを除いて文献引用を割愛した。

白水隆・宮田彬(1976)対馬の昆虫関係文献目録,対馬の生物,長崎県生物学会刊,:765-814.
浦川虎郷ほか(1977)壱岐の甲虫類,壱岐の生物,長崎県生物学会刊,:357-365.
今坂正一・江島正郎(1981)五島列島の甲虫類相について,五島の生物,長崎県生物学会刊,:353-362.
今坂正一・槙原寛(1981)男女群島の甲虫相,五島の生物,長崎県生物学会刊,:705-726.
江島正郎・今坂正一(1987)多良岳産甲虫文献目録,佐賀の昆虫,(19):170-175.


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